台風による車の損害で自動車保険は使えるのか?特約や等級ダウンについても解説

2022年05月21日
台風の上陸が増える季節になると心配なことが、強風や豪雨などによる車への損害です。場合によっては高額な修理費が必要になるほどの被害が及ぶ恐れもありますが、台風による車の損害は自動車保険の補償対象となるのでしょうか?加入しておくと安心な特約や等級の変化、被害を受けないための対策法と一緒に詳しく解説いたします。
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台風による車の損害は「車両保険」で補償される
台風を原因とする車の損害は「車両保険」で補償されます。
ただし車両保険はオプションなので、自動車保険の加入時にセットで申込む必要があります。
車両保険をセットにしていないと、台風など自然災害による車の損害は自己負担になるため注意しましょう。
車両保険には一般型と、補償範囲を限定したエコノミー型がありますが、いずれの場合も台風による車の損害に対応していることがほとんどです。
なお、同じ自然災害でも地震や津波などには対応していないので、加入の際によく確認しておきましょう。
「一般型」と「エコノミー型」の違い
車両保険には、「一般型」と「エコノミー型(車対車+A)」の2種類があります。
一般型と呼ばれる車両保険は補償範囲が広く設定されていますが、エコノミー型の場合以下のような損害は補償対象とされていません。
・自損事故全般
・当て逃げによる損害
補償範囲の違いにより、一般型よりもエコノミー型の方が保険料が安くなっています。
より多くのリスクに備えたい場合は、一般型の車両保険に加入すると良いでしょう。
車両保険から支払われる保険金額
車両保険から支払われる保険金額は、基本的に車の時価をもとに設定されます。
車の時価額の範囲内かつ保険会社が定めた金額の幅の中で、支払われる保険金額が決まるのです。
なお、車両保険の加入時に「免責金額」という金額を設定することになります。
免責金額とは、保険金が支払われる際に被保険者が自己負担をする金額のことです。
「定額方式」と「増額方式」の2種類があり、定額方式の場合は契約期間中に何度事故を起こしても免責金額は変わりません。
一方で増額方式は、事故を起こした回数に応じて免責金額が増えていくシステムです。
免責金額を設定しないことも可能ですが、その分保険料が高くなるため注意しましょう。
損害額が保険金額を下回る場合
台風による車の損害額が保険金額を下回った場合、算出された損害額から免責金額を差し引いた保険金が支払われます。
例えば損害を受けた車の車両保険金額が200万円・修理費用が50万円・免責金額5万円という条件の場合に支払われる金額は、以下の通りです。
・保険会社から支払われる保険金:45万円
・自己負担分:5万円
なお、免責金額を設定していない場合は修理費用の全額が保険会社から支払われます。
全損となった場合
「全損」とは修理不能となるほどの損害を受けた状態(物理的全損)、または修理費用が車両保険金額を上回った状態(経済的全損)のことを指します。
全損と判断された場合は免責金額を設定していても自己負担分は発生せず、保険会社から保険金額の全額が支払われます。
全損での保険金を受け取る場合の注意点
全損として保険金を受け取ると、車の所有権が保険会社へ移るため修理ができなくなります。
全損と判定を受けても車を修理する場合は手続きが必要となるため、保険会社へ相談しましょう。
台風による損害はどこまで補償されるのか
具体的にどのような被害が及ぶと車両保険の補償対象になるのでしょうか。
保険会社により異なりますが、基本的には以下のような場合に補償されます。
水没した場合
大雨による河川の氾濫や洪水、道路の冠水などにより車が水没した場合です。
車内に侵入した汚水や泥水で汚染されたシートの交換などに必要な費用を保障してもらえます。
ただし、エンジンや電気系統が水に浸かっていると修理不能となる可能性もあるため注意しましょう。
土砂災害で損傷した場合
台風により発生した土砂災害で車が押し流されたり、押しつぶされたりした場合の損害も補償範囲内です。
なお、すでに発生していた土砂崩れの土砂に自ら突っ込んで損害を受けた場合は「自損事故」として扱われます。
その場合、一般型の車両保険では補償範囲となりますが、エコノミー型の車両保険では補償範囲から外れます。
飛来物が車に当たった場合
強風で屋根瓦や石、枯れ木などが飛来して車に当たり、損害を負った場合も車両保険で補償を受けることができます。
ただし飛来物による損害がごく小さなものでも、車両保険を使うと1等級ダウンとなり翌年から保険料が高くなります。
翌年に高くなる保険料よりも自己負担で修理を行った方がお得になるケースもあるため、車両保険を使うかどうかは保険会社に相談してから決めましょう。
車両保険で補償できない損害もある
他の人の車に損害を与えた場合は、補償外とされることが多いため注意が必要です。
通常の場合、他の人の車に損害を与えると、対物賠償保険が適用されます。
しかし、台風が原因の場合は、不可抗力と見なされ損害賠償責任が発生しません。逆の立場で考えると、損害を受けても相手に対して修理費の請求ができないということです。
上記の点を踏まえて、個々で車両保険に加入していることが大切だということがよく分かります。
保険が適用されるか否かにかかわらず、他の人の車に損害を与えることがないようにできる限り注意することで、不必要なトラブルを避けることができます。
台風による損害で保険を使ったら等級はダウンする
台風による損害で車両保険を使うと、翌年の契約で等級が1つ下がります。さらに事故有係数期間が1年加算されます。
例えば12等級の場合、翌年の契約では「事故あり11等級」となります。10等級から無事故で11等級に上がった場合に比べて、同じ11等級でも保険料が少し割増しとなるので注意しましょう。
等級が下がると保険料が上がるため、修理に保険を使うべきかどうか慎重に検討する必要があります。
車両保険の特約があればより安心
保険会社によっては、車両保険に様々な補償をプラスできる「特約」が用意されています。
用意されている特約の内容は保険会社ごとに異なりますが、ここでは台風で損害を受けた際に役立つ特約の代表例をご紹介いたします。
人身傷害保険・搭乗者傷害保険
車の運転中に台風に巻き込まれると、車だけでなく運転者や同乗者もケガをする恐れがあります。
人身傷害保険・搭乗者傷害保険に加入すると、台風に巻き込まれて運転者や同乗者の死傷による損害も補償範囲となるのです。
金額は実際の治療費にかかわらず、契約時に定めた額を上限として支払われます。
車両全損時臨時費用補償特約
台風により車が全損すると、通常の保険金に対して10%の金額が上乗せされるという特約です。
例えば保険金額が200万円の自動車が全損した場合、車両全損時臨時費用補償特約に加入していれば計220万円が保険会社から支払われます。
車両保険無過失事故特約
自分の車と他者の車が接触・衝突し、保険金が支払われた場合でも等級が下がらなくなる特約です。
「自分に過失がないこと」「相手自動車の所有者または運転者が確認できたこと」が適用の条件となります。
車両新車取得費用補償特約
新車を購入してすぐ事故に遭い、新車価格相当額に対して一定以上の割合で損害を受けた場合に再購入費や修理費が支払われる特約です。
なお、「購入からどれくらいの期間が新車として扱われるのか」、「支払いからいつまでに車を購入する必要があるのか」などの規約は保険会社によって異なります。
事故・故障時レンタカー費用補償特約
台風により車が故障して自力走行が不可能となり、代わりにレンタカーを使用した場合の費用を補償してくれる特約です。
災害だけでなく、交通事故や故障、盗難にも対応しています。
支払われる金額は、「契約時に定めた1日当たりの保険金額×レンタル日数」で決まる場合が多いです。
台風による車の損害の対策をしよう!
台風による車の損害も車両保険の補償対象であることが分かりましたが、できる限り車を傷つけないようにするか、被害を最小限に抑えることが大切です。
台風が接近していることが分かったら、以下のような対策を行って車への被害を抑えましょう。
台風の被害が及ばない場所を確認する
例えば、冠水しやすい道路などをハザードマップで確認すること、高台や立体駐車場に車を避難させること、カバーなどを使って飛来物による被害に備えることなどです。
例えば、鉄道や道路の下を通過する「アンダーパス」と呼ばれる場所は比較的低い場所に作られているため、冠水の危険性が高いです。
台風が近づいているときは、アンダーパスに該当する場所の走行は避けておきましょう。
台風が近づいていたら運転を控える
台風時の車の運転をできる限り控えることも対策のひとつです。
天気予報を確認し、「非常に強い風」や「猛烈な風」が吹くと予想された場合は特に注意しましょう。
天気予報における風の強さに対する表現と、走行中の車に及ぶ影響の目安は以下の通りです。
風の強さ | 平均風速 | 車への影響 |
強い風 | 15m/s~20m/s未満 | 高速道路での運転中は横風に流される感覚がある |
非常に強い風 | 20m/s~30m/s未満 | 通常の速度では運転ができない |
猛烈な風 | 30m/s以上 | 走行中のトラックが横転する |
台風による車の損害はどこに相談したらいい?
台風による損害は車両保険が使えますが、等級のことや修理をすれば再び走行可能なのか、分からない点も多くあるかと思います。そんな時はカーコンビニ俱楽部にご相談ください。
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保険内容や予算に合わせて最適な修理提案もいたしますのでご安心ください。
台風後の車の損害についての困りごとは、お近くのカーコン店舗にお気軽にお問い合わせください!
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