車のマフラーから水が出てくる原因とは?水抜き方法も解説
2022年07月22日
車のマフラーから水がこぼれ落ちている様子を見て、「故障では?」と不安になったも多いのではないでしょうか。
短距離走行やアイドリングが原因で溜まった水が、排気圧力によって飛び出すためこのような現象が起こります。
今回は車のマフラーから水が出てくる原因や水抜きの方法に加え、外部から水を入れた際の影響などについても詳しく解説いたします。
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車のマフラーから水が出てくる原因はアイドリング
「マフラーから水が出てくるのはエンジンの調子が良いから」という説が語られることもありますが、これは一概に間違いとも言い切れません。
そもそも水は、水素と酸素の結合により生み出されます。
車の燃料となるガソリンには水素が含まれており、そのガソリンが燃焼すると水素と酸素が結びつきます。
こうして車の内部に水が発生し、マフラーからこぼれてくるのです。
上記を踏まえて考えると、「水が出てくる=ガソリンが正常に燃焼されている」と捉えることができます。
また、ガソリン車の排気ガスには炭化水素・一酸化炭素・窒素酸化物という有害物質が含まれています。
そのままでは有害物質が大気中に排出されてしまいますが、車の内部に搭載された触媒装置(三元触媒)で化学反応を起こし、無害な物質に変えることが可能です。
触媒装置は炭化水素を水素と二酸化炭素へと酸化させる働きがあるため、このときに水が発生することもあります。
水は走行中に水蒸気となって排気ガスと共に排出されますが、短距離走行や長時間のアイドリングを繰り返すと、まとまった水がマフラーの中に溜まり続けます。
夏と冬でマフラーから出てくる水の量が変わる
マフラーから出てくる水の量は、外気温によって変わります。
気温が高くなる夏場は水が蒸発しやすくなるため、マフラーから出てくる水を目視できることは少ないです。
一方で気温が低くなる冬場は、車内部との温度差が激しくなるため結露が発生し、マフラーに溜まる水の量が増えます。
車のマフラーに水を溜め続けて大丈夫?
通常、ガソリンの燃焼や触媒の働きにより発生した水は瞬時に蒸発して水蒸気となりマフラーから排出されます。
しかしアイドリングの繰り返しや、外気との温度差が激しいと水は蒸発しきれずマフラーに溜まり続けます。
近年はステンレス製のマフラーを使っている車が多いため、ある程度は水を溜め続けても錆びることがありません。
とはいえステンレスも金属であることには変わらず、メンテナンスをせず長期にわたって放置すると錆びのリスクが高まります。
車のマフラーから水を抜く方法
日常的に車を運転する場合は、走行しているうちに水が蒸発していきます。
しかし運転の頻度が少なかったり、短距離走行が多かったりする場合は意識的に水を抜くことも大切です。
マフラーに溜まった水は、ニュートラルの状態でアクセルを吹かせる「空ぶかし」によって抜くことができます。
排気圧力で勢いよく水が出てくるため、必ずマフラーの後ろの人や物がないことを確認してから行いましょう。
また、エンジンが冷えた状態で急激に高回転まで回すと、エンジンにダメージを与えるため注意が必要です。
油温が安定するまでエンジンを温めてから、蒸発した水分を高回転による排気圧力で吹き飛ばすと効率的が抜けます。
ディーゼル車はマフラーから水が出ないって本当?
ディーゼル車もマフラーからまったく水が出ないというわけではありませんが、発生する水の量はガソリン車よりも少ないです。
先述の通り、車のマフラーから水が出る主な原因は「ガソリンの燃焼」と「三元触媒の働き」です。
しかしディーゼル車の燃料となる軽油は、ガソリンよりも水素が少なく炭素が多いという特徴があります。
走行時に燃焼しても酸素と結びつく水素が少ないため、相応に発生する水の量も少なくなります。
また、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに採用されている三元触媒を使用できないということも、水が発生しにくくなる原因です。
外部から車のマフラーに水が入るとどうなるのか
マフラーの内部に水が溜まると錆のリスクが高まりますが、豪雨や洗車などで外部から大量に水が入ると、どうなってしまうのでしょうか?
通常の雨や洗車時に少し水が入る程度であれば問題はありません。
しかし冠水した道路を走行したり、わざとホースで大量に水が流し込まれた場合はマフラーから上手くガスを排出できなくなるため、エンジンが止まります。
また、エンジン内部にまで水が浸入すると「ウォーターハンマー」が起こり、エンジンに深刻なダメージを与える恐れもあります。
動画サイトでは車のマフラーに水を入れる動画を投稿している人が多く見受けられますが、故障のリスクを高める原因となるため真似をしない方が賢明です。
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車のマフラーから水が出るのは「エンジンの調子が良いから」という説がありますが、厳密にはガソリンが正常に燃焼しているからこそ起こりうる現象です。
しかし触媒の働きも水が発生する原因となる他、外気との温度差によって水の量は変わるため、水の出方だけでエンジンの調子を見極めることはできません。
また、マフラーに水を溜めたまま放置すれば錆びのリスクが高まるため注意が必要です。
「マフラーが錆びてきた気がする」
「水は出てるけど、実際のエンジンはどんな状態なんだろう…」
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