車のマフラーから水が出てくる原因とは?水抜き方法や壊れるケースも解説

2024年12月28日
車のマフラーから水が落ちてくる現象に対し、故障ではないかと不安に感じる方もいることでしょう。
これはガソリンが正常に燃焼されているために生じる現象ですが、内部に水を溜め続けると深刻なトラブルにつながる恐れがあるため注意が必要です。
今回は車のマフラーから水が出てくる原因に加え、内部に水が溜まった場合に起こり得るトラブルや水の抜き方、水が入った場合の修理費用など詳しく解説いたします。
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車のマフラーから水が出てくる原因はアイドリング
「マフラーから水が出てくるのはエンジンの調子が良いから」という説が語られることもありますが、これは一概に間違いとも言い切れません。
そもそも水は、水素と酸素の結合により生み出されます。
車の燃料となるガソリンには水素が含まれており、そのガソリンが燃焼すると水素と酸素が結びつきます。
こうして車の内部に水が発生し、マフラーからこぼれてくるのです。
上記を踏まえて考えると、「水が出てくる=ガソリンが正常に燃焼されている」と捉えることができます。
また、ガソリン車の排気ガスには炭化水素・一酸化炭素・窒素酸化物という有害物質が含まれています。
そのままでは有害物質が大気中に排出されてしまいますが、車の内部に搭載された触媒装置(三元触媒)で化学反応を起こし、無害な物質に変えることが可能です。
触媒装置は炭化水素を水素と二酸化炭素へと酸化させる働きがあるため、このときに水が発生することもあります。
水は走行中に水蒸気となって排気ガスと共に排出されますが、短距離走行や長時間のアイドリングを繰り返すと、まとまった水がマフラーの中に溜まり続けます。
夏と冬でマフラーから出てくる水の量が変わる
マフラーから出てくる水の量は、外気温によって変わります。
気温が高くなる夏場は水が蒸発しやすくなるため、マフラーから出てくる水を目視できることは少ないです。
一方で気温が低くなる冬場は、車内部との温度差が激しくなるため結露が発生し、マフラーに溜まる水の量が増えます。
ディーゼル車はマフラーから水が出ないって本当?
ディーゼル車もマフラーからまったく水が出ないというわけではありませんが、発生する水の量はガソリン車よりも少ないです。
先述の通り、車のマフラーから水が出る主な原因は「ガソリンの燃焼」と「三元触媒の働き」です。
しかしディーゼル車の燃料となる軽油は、ガソリンよりも水素が少なく炭素が多いという特徴があります。
走行時に燃焼しても酸素と結びつく水素が少ないため、相応に発生する水の量も少なくなります。
また、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに採用されている三元触媒を使用できないということも、水が発生しにくくなる原因です。
車のマフラーに水を溜め続けて大丈夫?
通常、ガソリンの燃焼や触媒の働きにより発生した水は瞬時に蒸発して水蒸気となりマフラーから排出されます。
しかしアイドリングの繰り返しや、外気との温度差が激しいと水は蒸発しきれずマフラーに溜まり続けます。
近年はステンレス製のマフラーを使っている車が多いため、ある程度は水を溜め続けても錆びることがありません。
とはいえステンレスも金属であることには変わらず、メンテナンスをせず長期にわたって放置すると錆びのリスクが高まります。
外部から車のマフラーに水が入るとどうなるのか
通常、雨や洗車時にマフラーへ少し水が入る程度であれば問題はありません。
しかし大量に水が入った場合は、以下のようなトラブルで愛車が壊れる恐れがあります。
サビが発生する
マフラーに水が入ったまま放置すると、サビが発生して少しずつ広がっていきます。
腐食が深刻化するとマフラーに穴が開き、排ガスが適切に処理されなくなることもあるため注意が必要です。
異音が発生する
マフラーから入った水は、異音を発生させる原因にもなります。
その際に発生する異音は、「カラカラ」や「バラバラ」と聞こえることがあります。
「カラカラ」という異音はセラミックの遮熱板の固定力が弱まり、振動音が大きくなるため発生します。
「バラバラ」という音が聞こえた場合は、腐食によりマフラーが破損している可能性が考えられます。
エンジントラブルが発生する
マフラーに水が入ったままだと、ガスがうまく排出されなくなりエンジントラブルへつながることもあります。
また、最悪の場合水がエンジン内部に進入し、燃焼に必要な空気が圧縮できずエンジンが故障する可能性も考えられます。
エンジンが故障すると高額な修理費用が発生するため、このような事態となる前に水を抜いておくことが大切です。
車のマフラーから水を抜く方法
日常的に車を運転する場合は、走行しているうちに水が蒸発していきます。
しかし運転の頻度が少なかったり、短距離走行が多かったりする場合は意識的に水を抜くことも大切です。
マフラーに溜まった水は、ニュートラルの状態でアクセルを吹かせる「空ぶかし」によって抜くことができます。
排気圧力で勢いよく水が出てくるため、必ずマフラーの後ろの人や物がないことを確認してから行いましょう。
また、エンジンが冷えた状態で急激に高回転まで回すと、エンジンにダメージを与えるため注意が必要です。
油温が安定するまでエンジンを温めてから、蒸発した水分を高回転による排気圧力で吹き飛ばすと効率的が抜けます。
車のマフラーに水が入った際の注意点
車のマフラーから水を抜く場合、やり方を誤ると車が故障する恐れがあります。
自分でマフラーから水を抜く前に、以下2つの注意点を理解しておきましょう。
水抜き剤は使用しない
水抜き剤とは、ガソリンタンクの中に溜まった水を分解して除去できる溶液です。
金属製のガソリンタンクの中に水が溜まったときの対処として、水抜き剤が使われることがあります。
しかし、マフラーに水が入ったときの対処において水抜き剤は適していません。
マフラーから出る水はガソリンの燃焼による結露、または触媒の化学反応により炭化水素が還元されたものです。
ガソリンタンク内の水とは関係ないため、水抜き剤を使用しても効果がありません。
水没時はエンジンをかけずプロに相談を
水害などで車が水没し、マフラーから水が入った場合の空ぶかしは厳禁です。
マフラーが浸水した状態でエンジンをかけると、ウォーターハンマー現象(圧縮された空気と水の衝突による衝撃)でエンジンが破損する可能性があります。
水没時は車の内外を完全に乾燥させたうえで、水が混入している場合はオイルを交換し、専門家の視点からエンジンをかけても問題ないか確認する必要があります。
そのため、自分で対処するよりもプロに点検と修理を依頼する方が安心です。
車のマフラーから水が入った場合の修理費用
車のマフラーから水が入ったことでトラブルが生じた場合に気になるポイントが、修理費用の相場です。
以下より、マフラーにサビが生じた場合とエンジンに水が浸入した場合の修理費用について解説いたします。
サビが生じたマフラーの修理費用
サビが原因でマフラーに穴があいて開いてしまった場合、パテや溶接による修理が必要です。
DIYで修理する場合は1,000円以下で補修材を購入できますが、腐食の度合いによってはDIYでも解決できない場合があるため、業者に相談しましょう。
業者にマフラーの修理を依頼し、5,000円~20,000円程度の修理費用がかかります。
腐食の度合いが深刻でマフラーの交換が必要な場合は、10,000円~100,000円程度の費用がかかると見ておきましょう。
一般的に、大型車や輸入車のマフラーは高額な傾向にあるため交換費用の総額も高くなります。
費用が気になる場合は、中古品・リビルトパーツの利用もおすすめです。
水が浸入してしまったエンジンの修理費用
水がエンジン内部に浸入した場合、どのパーツが故障しているのかによって修理費用は変わります。
主なパーツごとの修理費用の相場は、以下の通りです。
パーツ | 費用 |
スパークプラグ | 5,000円程度 |
バッテリー | 10,000円~20,000円程度 |
オルタネーター | 50,000円~100,000円程度 |
エンジンコントロールユニット | 100,000円程度 |
駆動用バッテリー | 100,000円程度 |
なお、エンジンが完全に水没して動かなくなった場合は、エンジン本体の交換が必要です。
その際の費用は、100,000円~1,000,000円程度の費用がかかります。
マフラートラブルなどお悩みの場合はカーコンビニ俱楽部へご相談を
車のマフラーから水が出るのは「エンジンの調子が良いから」という説がありますが、厳密にはガソリンが正常に燃焼しているからこそ起こりうる現象です。
しかし触媒の働きも水が発生する原因となる他、外気との温度差によって水の量は変わるため、水の出方だけでエンジンの調子を見極めることはできません。
また、マフラーに水を溜めたまま放置すれば錆びのリスクが高まるため注意が必要です。
「マフラーが錆びてきた気がする」
「水が出ているけれど、実際のエンジンはどんな状態なんだろう…」
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