タイヤ交換を自分で行うのは危険?よくある失敗例やデメリットなど解説

2023年08月14日
スペアタイヤの交換などタイヤの取り替えについては経験のあるドライバーも多いかもしれません。しかし、自分でタイヤ交換を行うには大きな危険を伴います。今回はそんなスペアタイヤとの交換などを含め、タイヤ交換を自身で行う際に知っておきたい知識についてご紹介します。
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タイヤは使用と共に摩耗する消耗部品
タイヤは使用を続けるうちに劣化が進むため、走行時の安全性を維持するためにも定期的な交換が必要です。
タイヤが劣化する主な原因としては、以下の2つを挙げることができます。
走行による摩耗
クルマのなかで唯一路面に接するタイヤは車両の全荷重を支える働きの他に、エンジンからの駆動力やブレーキからの制動力、ハンドル操作に合わせた回転性能を司ります。
クルマの基本性能である走行性能全般に影響する非常に重要なパーツですが、ゴムを原材料として製造されるので走行距離が伸びるほど摩耗してしまいます。
急ブレーキや急ハンドルなどもタイヤを摩耗させる原因になるので、極力控えることがタイヤを長持ちさせることや安全運転にも繋がります。
経年劣化
また、タイヤの主原料であるゴムは、紫外線や大気中の有害物質の影響を受けて劣化します。劣化すると本来の弾力性を失って硬化し、性能は大幅に低下します。
摩耗や経年劣化が進むと本来の機能を発揮できなくなり、特にグリップ力が大きく低下するので、制動力や回転性能が損なわれ安全な走行が難しくなります。
同時に発進や加速性能も低下するので、エンジン出力のロスが大きくなり燃費性能の低下に繋がるので、クルマの運行コストが高くなります。
タイヤ交換の必要性
タイヤ交換が大切なメンテナンスである理由は、大きく分けて「安全性」と「車検に通るため」の2通りを挙げることができます。
以下より、タイヤ交換が必要な理由を詳しく解説いたします。
摩耗・劣化したタイヤは車検に通らない
劣化したタイヤは道路運送車両法で定められた保安基準を満たせず、車検に通りません。具体的には、スリップサインが出ているとその時点で不合格は確定となります。
一般的なノーマルタイヤの溝の深さは8mm程度ですが、その溝の残りが1.6mmを切るとスリップサインが出ます。タイヤは4輪ありますが、1箇所でもスリップサインが露出すると整備不良となります。
大きなひびなどで「劣化」と判断された場合も車検不合格になる
タイヤのひびに関しては、残り溝のように明確な数値としての基準が示されているわけではないため、ひびが入っていたら即車検に通過できない、というわけではありません。
ただし、合格できるか否かの判断は検査員の判断によります。ひびが深く、内部にまで達している場合は劣化が激しく走行に危険があるとみなされ、車検合格は難しくなります。
残り溝が少ないタイヤは危険
車検に通るか否かは別として、溝の残りの少ないタイヤは危険です。タイヤの溝は排水性能を担っており、溝が浅いと十分に排水できず、ハイドロプレーニング現象をおこしやすくなります。
ハイドロプレーニング現象は、濡れた路面を高速で走った時に排水ができずに水の膜がタイヤの周りにできたような状態になり、ハンドルもブレーキも効かなくなり制御不能に陥る非常に危険な現象です。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまったら、そのままグリップ力が回復するのを待つしかありません。
また、劣化したタイヤは本来の性能が発揮できないので、天候にかかわらず制動距離が長くなり安全性が低下するといえるので、劣化したタイヤは速やかに交換するべきといえるでしょう。
タイヤ交換は危険?自分で交換をするデメリット
タイヤは自動車の中で唯一地面に接する部品です。
タイヤが正常に組み付けられていないと、どれだけ車体本体やエンジン性能が良くても正しい性能を引き出すことができず、走行時の違和感や異常な振動を引き起こしたり、最悪の場合は走行中にタイヤが外れてしまいます。
また、異常がある状態で走行を続けると、最終的には車体が歪み走行不能になるケースもあります。
なお、フレーム部分がゆがんだり損傷したりした場合は「修復歴あり」となり、事故車と同じ扱いになるため手放すとしても査定額は0に近くなります。
そのため、少しでもタイヤ交換に不安があればプロに依頼するのがおすすめです。
自分でタイヤを交換した場合によくある失敗例
プロ並みの知識や技術があり、設備もそろえられるのであれば別ですが、そうでない場合強引にタイヤ交換を行うと極めて危険な事態を引き起こすことがあります。
脱輪
自分でタイヤ交換を行った際に起こりやすいトラブルの代表が脱輪です。
タイヤを交換し、取付け時は緩みやぐらつきなどがなく正しくナットを締められていると思っていても走行すると緩んで脱輪しそうになった、または脱輪してしまった、といって整備工場に駆け込んだり、ロードサービスを手配したりするケースが後を絶たないといいます。
脱輪は走行できない状態になるばかりではなく、外れたタイヤがほかの車や歩行者、周辺施設などに当たり大事故に発展することもある危険なトラブルです。
ジャッキアップに関連する事故
タイヤ交換の際には、ジャッキアップしなければなりません。オイル交換やクーラントの補充程度の日常的なメンテナンス程度ではジャッキアップすることはないので、不慣れな方が多いのではないでしょうか。
数百kg~1tを超える重量の車体を持ち上げるので、正しい方法で持ち上げないと大きな危険を伴います。
不確実なジャッキアップで車体が落ちる事故も皆無ではなく、車体の破損や大けがにつながり非常に危険です。
タイヤやホイールなどの破損
手順や正しい方法を理解しないまま作業すると、タイヤやホイールを破損することもあります。力任せに作業することで各部品が歪んだり折れたりしたり、レンチなどの道具も破損することになりかねません。
取り付け位置を間違える
タイヤによっては、取り付け位置が決まっている場合があります。「方向性タイヤ」と呼ばれるもので、このタイヤに限っては指定の位置ではない場合、本来の排水性能やグリップ力が発揮できないなどのリスクを伴う場合があります。
タイヤを取り外すことができなかった
タイヤのナットが固着して、自前の工具では外すことができなかったというケースもあります。
ナットが外せない場合、ネジ山が潰れてしまっている場合が多いため一般的な工具で解決することができません。
また、ナットを外すことができたとしても、ホイールの錆が原因でタイヤから取り外すことができない場合も珍しくありません。
タイヤのバランスを適切に調整できなかった
タイヤ交換はただ取り替えるだけでなく、作業後のバランス調整も必要です。
適切なバランスに調整しないと、タイヤが偏摩耗しやすくなったり車体が振動しやすくなったりします。
しかしタイヤのバランス調整作業は専門的な設備が必要になるため、一般の方が行うことはほぼ不可能です。
自分でタイヤ交換する際の注意点
適切な道具をもれなくそろえておく
自分でタイヤ交換を行う際には、必要な道具をもれなくそろえておきましょう。危険をできるだけ避け、失敗のリスクを減らすためには何かで代用したりせず、正しい方法で正しい道具を使用することが大切です。
なお、一般的にタイヤ交換にはジャッキとジャッキハンドル、輪留め、クロスレンチ、トルクレンチが必要です。
ジャッキアップポイントをよく確認する
ジャッキアップする際には、正しいジャッキアップポイントにジャッキを当てることが大切です。ジャッキアップポイントは車種によって異なるので、取扱説明書などで確認しておきましょう。
また、ジャッキアップする場所にも注意が必要です。傾斜のある場所や未舗装の場所は避け、しっかりとした床面のあるガレージなどで行ってください。
適正な締め付けトルクでナットを締める
脱輪が起こるのはナットを適切なトルクで締めていない、または増し締めをしていないことが原因です。
締め付けトルクは車種によって異なるのであらかじめ確認することに加え、確実に規定トルクで締めつけられるようトルクレンチを必ず使用しましょう。
増し締めを忘れない
増し締めをすることも大切です。タイヤ交換した後50km程度を走行したら一度ナットが緩んでいないかを確認し、緩んでいたらトルクレンチで規定のトルクまで増し締めします。
この手間を惜しまないことが脱輪を防ぐことにつながります。
タイヤ交換を自分で行う方法
自分でタイヤ交換を行う場合は、上記の注意点を踏まえつつ下記の必要な道具・手順も把握しておきましょう。
タイヤ交換を自分で行う場合に必要な道具
タイヤ交換を行うにあたって、以下の道具を揃えておきましょう。
・ジャッキ
・クロスレンチ
・トルクレンチ
・輪止め
・軍手
いずれもホームセンターやカー用品店などで購入が可能です。
輪止めや軍手は必ずしも使う必要はありませんが、用意しておけば作業効率が高まります。
タイヤを交換する手順
必要な道具を用意したら、以下の手順でタイヤ交換を行います。
1 交換したいタイヤのホイールナットをすべて緩める
2 ジャッキで車体を持ち上げる
3 緩めておいたホイールナットをすべて取り外し、タイヤを引き抜く
4 新しいタイヤを差し込んでナットを締める
5 車体を降ろしてホイールナットを増し締めする
自分でタイヤを交換したあとにやるべき作業
タイヤ交換は実際の取り換え作業だけで完結せず、必ず下記3つの作業も行いましょう。
空気圧を測る
交換作業のあとは、空気圧を計測しましょう。
空気圧は低すぎても高すぎても走行時の安全に支障がでるため、確認のうえ適切な数値に調整する必要があります。
空気圧の計測は市販の「エアゲージ」、ガソリンスタンドなどに設置されている空気圧計などを使いましょう。
乗車してタイヤを慣らす
新品のタイヤには「離型剤」という薬剤が付着しており、このまま走行するとタイヤが滑ってブレーキの効きが悪くなる恐れがあります。
タイヤ本来の性能を引き出すために、普段よりも安全走行を心がけながら乗車して離型剤を落とすことが大切です。
タイヤを慣らす場合、スタッドレスタイヤなら時速60kmで200km以上の走行、ノーマルタイヤなら時速80kmで100km以上の走行が目安と言われています。
タイヤの保管・破棄
取り外したタイヤは今後も使用するのであれば保管、使用しないのであれば破棄をしましょう。
保管の場合、ゴム部分の変形を防ぐためタイヤを横向きにして置いておきましょう。
保管スペースの関係上、縦向きで置かざるを得ない場合はタイヤラックなどを使用してゴム部分にかかる負荷を低減させます。
また、劣化を進めさせないためにも直射日光が当たらない屋内での保管を心がけましょう。
破棄する場合、廃品回収業者やタイヤ専門店などに依頼をしましょう。
なお、業者による破棄は4本で2,000~8,000円程度の費用が必要です。
走行機能に影響するホイールバランス!タイヤ交換時にはバランス調整が必要
タイヤ交換は一見単純に見えますが、実はタイヤを交換するだけではなくホイールバランスを調整する必要があるので、タイヤ交換は決して簡単な作業ではないと言えます。
交換には専用の工具を使用する必要がありますし、交換後のバランスチェックにも専用の測定器が必要なうえバランス調整する工具の用意も必要です。
やり方を知らずに測定や調整は行えないので作業には専門知識と高い技術が必要となり、やり方を知らず専用の工具も使用しない交換はトラブルの原因になりかねません。
タイヤは重要パーツなだけに安全で確実に交換する必要があり、交換後にはホイールバランスを正確に調整する必要もあるので専門家に依頼するのが間違いないと言えます。
タイヤ交換は自分で行うよりプロに任せた方が楽で断然お得!
不測の事態に対して一時的に自分でスペアタイヤへと交換する場合を除いて、タイヤ交換を行う際はプロに任せた方が楽でリスクもありません。
また、スペアタイヤへと交換した際もそのまま走行することなく、できるだけ早めにプロへとタイヤ交換を依頼することで安全な走行やスペアが取れるなどのリスクを回避できます。
プロにタイヤ交換を依頼した場合の費用相場
プロにタイヤ交換を依頼する場合、依頼先となる業者は主にディーラー・タイヤ専門店・整備工場・カー用品店・ガソリンスタンドの5種類です。
各業者に依頼した場合の費用相場は、以下の通りとなります。
業者 | 費用 |
ディーラー | 10,000~35,000円程度 |
タイヤ専門店 | 8,000~30,000円程度 |
整備工場 | 8,000~20,000円程度 |
カー用品店・ガソリンスタンド | 8,000~15,000円程度 |
※4本交換・店舗購入の場合
自分でタイヤ交換を行うことに関してよくある質問
最後に、自分でタイヤ交換を行うことについてよくある質問を回答と一緒にまとめました。
Q1.タイヤ交換は自分で行った方がいいですか?
タイヤ交換を自分で行うと、「ジャッキアップが正しくできず車体の下敷きになってしまう」「タイヤの固定が適切にできておらず走行中に外れてしまう」などの事故につながるリスクがあります。
タイヤ交換の知識や経験がない方は無理に自分で行わず、プロに任せるべきです。
Q2.女性でも自分でタイヤ交換はできますか?
正しい知識と技術があれば、女性でもタイヤ交換を行うことは可能です。
ただし交換中・交換後の事故リスクは性別にかかわらず潜んでいるため、不安を覚える方はプロへの依頼をおすすめします。
Q3.タイヤ交換後のバランス調整は自分でできますか?
タイヤのバランス調整には、「ホイールバランサー」という専門的な機器が必要になります。
ホイールバランサーは高額かつ一般の方も利用可能な購入先がないため、プロに依頼する他に手段はありません。
Q4.自分でタイヤ交換を行う人の割合はどれくらいですか?
大半のカーユーザーは、タイヤ交換を業者に依頼している傾向にあります。
その要因としてはタイヤ交換の中でも一般の方が可能な作業内容は限られていること、タイヤ交換などの整備に力を入れている業者が増えていることなどが挙げられます。
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