エンジンブローとは

エンジンブローとはエンジンが重大なダメージを負い、壊れた状態を指します。

近年の車は耐久性や精度が上がっているため、一般的な車の乗り方をしていればエンジンブローを起こすおそれはほとんどありません。

ただし、定期的なメンテナンスを怠っていたり、不具合を放置していたりするとエンジンブローする可能性が出てきます。

なお、エンジンブローを起こすと修理では対応できず、エンジンを交換することになることも珍しくないため、注意が必要です。

エンジンブローが起こる原因

小見出し　オーバーヒート

オーバーヒートは、エンジンの冷却システムがうまく働いていない場合に起こります。

よくあるのは冷却水不足、冷却水漏れを原因とするオーバーヒートです。エンジンをうまく冷却できないためエンジンが高温になり、部品などに歪みが発生してエンジンの回転が保てなくなる現象です。

初期症状のうちに停車し、ロードサービスを呼んでメンテナンスすれば大事には至りませんが、症状が出ても車を走らせ続けるとエンジンが焼き付き、修理不能な状態に陥ります。

エンジンの焼き付き

エンジンオイルは各部品が滑らかに動くための潤滑油です。

エンジンオイルが不足している、または劣化して粘度が上がっている状態になっていると各部品がスムーズに動かなくなり、摩擦熱を発し、エンジンが焼き付いてしまいます。

エンジンが焼き付けば走行不能に陥るばかりか、修理できない大ダメージを負うことになります。

異常燃焼

本来の点火タイミングの前に自然燃焼が起こる「プレイグニッション」や、本来のプラグによる点火の後に別の場所で意図しない発火が起こる「デトネーション」などの異常燃焼によってエンジンが破壊されることもあります。

このほか、タイミングベルトやタイミングチェーンの切れや劣化、災害時に水がシリンダー内部に進入した状態で作動させるとクランクシャフトなどが破損する「ウォーターハンマー」など、エンジンブローが起こる要因はさまざまです。

エンジンブローの前兆

異音・異臭

車を走らせていて、いつもと異なる音が耳につくようであれば要注意です。

オーバーヒートの前兆としては「カリカリ」という音が聞こえ、末期症状になると「カンカン」「キンキン」という金属音が聞こえます。

また、エンジンオイルの不足・劣化が原因の場合は「ガラガラ」「ゴロゴロ」というような重い音が、タイミングベルトの劣化なら「キュルキュル」と聞こえるでしょう。

また、エンジンが焼き付き始めると焼け焦げたようなにおいがします。

異音や異臭はドライバーより同乗者が先に気付くこともあるため、同乗者が異常を訴えたときはいったん車を停めて確認するといいかもしれません。

白煙が上がる

エンジンルームから白煙が上がる状態になると、すでにエンジンオイルが燃えています。

場合によってはエンジンも焼け付いている可能性があるため、緊急度は高い状態です。

すぐに安全な場所に停車し、エンジンを停止しましょう。

警告灯が点灯する

水温計が「H」付近を指す、もしくは水温警告灯が赤く点灯した場合は冷却水の温度が上昇していることを警告しており、オーバーヒートの前兆です。

また、油圧警告灯（エンジンオイルランプ）の点灯は油圧の低下、油量不足を警告しているため、焼き付きが起こる前兆といえます。

これらの警告灯は重要度が高く、即座に運転を中止すべきといえるため、安全な場所に速やかに停止してロードサービスを呼んでください。

エンジンブローを起こさないためにできることとは

先述したとおりエンジンブローを起こすと修理不可能な状態になるケースも多く、エンジン交換となるとエンジンそのものの代金が高いため費用は数十万円に及ぶこともあります。

エンジンブローは、日頃からオイル交換などのメンテナンスをしていると防げるトラブルです。愛車に長く良い状態で乗り続けるために、定期的なメンテナンスは怠らないようにしましょう。

法定点検はもちろん、日常的なメンテナンスもプロに任せてしまえば、手間もかからずより安心です。

カーコンビニ倶楽部では安心してカーライフを楽しんでいただけるよう、プロの目線でお客様に代わってしっかりとチェックし、愛車をベストな状態に保ちます。

大切な愛車でエンジンブローを起こしてしまうと、廃車せざるを得ないこともあります。そういった事態を招かないよう、お車の点検・メンテナンスはお近くのカーコン店舗にお任せください。

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