リアウインドウとは?目隠しやステッカーはOKなのか解説
2022年06月19日
車の後方視界を確保するリアウインドウ。リアウインドウにスモーク加工したり、リアウインドウステッカーを貼ったりした状態で走行している車を見かけることもあるのではないでしょうか。ここではそういった状態でも走行に問題はないのか、また車検に通るのかなどを解説します。
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リアウインドウとは
車の後ろ側に付いている大きなガラスを「リアウインドウ」といいます。
後方視界を確保するのが主な役割で、「リアガラス」「バックドアガラス」などと呼ばれることもあります。
車の前方に設置されているフロントウインドウは保安基準によって「合わせガラス」の使用が義務付けられていますが、リアウインドウには一般的に「強化ガラス」が使用されています。
合わせガラスは衝撃に強く、たとえ亀裂が入っても割れて粉々にはなりにくいのに対し、強化ガラスは衝撃を受けると大きな亀裂が入り、割れて砕け散ります。
ただし、その破片は鋭い角のない粒状になり、ガラス片による裂傷などのリスクが少ないようになっています。
リアウインドウにスモークなどの目隠しは大丈夫?
車の保安基準では、フロントウインドウ、運転席・助手席のサイドガラスに透過率の定めがありますが、リアウインドウは対象外とされています。
そのため、リアウインドウにスモークを貼ることは問題ありません。どのような透過率のものでも使用できます。
なお、フロントウインドウ、サイドウインドウもスモークフィルムを貼ること自体は可能です。
しかし、透過率70%以下と保安基準で定められているため、それ以下の透過率のものでないと車検に通りません。
デジタルインナーミラー搭載車は要注意
デジタルインナーミラーとは、車両後方に設置したモニターの映像をルームミラーに映し出すもので、近年採用する車種が増えている先進安全技術のひとつです。
視界の悪い悪天候時や後部座席の乗員・荷室の荷物などで後方視界が遮られてしまう状況下においてもクリアな後方視界を確保し、安全運転に貢献します。
デジタルインナーミラー搭載車にもリアウインドウにスモークガラスを貼ることはできますが、透過率が低い濃いものを貼る場合は注意が必要です。
夜間視認性が下がる可能性がある
昼間は光量があるためそれほど影響は受けませんが、夜間はスモークフィルムによって視認性が低下し、デジタルインナーミラーが後方視界を確保できない可能性があります。
せっかくのデジタルインナーミラーの機能を活かすのであれば、モニター部のくりぬき加工を行うことをおすすめします。
リアウインドウにステッカーを貼っていても違反にはならないのか
リアウインドウのステッカー貼り付けは特に保安基準で言及されておらず、貼り付けは自由です。
車検も問題なく通過できるでしょう。少し前までは、新車の購入時に既に燃費基準達成車や低排出ガス車であることを示すステッカーが貼り付けられていました。
対してフロントウインドウは検査証票や故障ステッカー、その他国土交通大臣又は地方運輸局長が指定したものなど道路交通法で定められているもの以外は違法になり、車検に通過できません。
リアウインドウにカーテン設置はOK?
日差しを遮る以外にも、プライバシーの確保に有効で車中泊などをする方に人気が高いのがカーテンです。
結論から言うと、リアウインドウへのカーテン設置は違法ではなく、車検時に心配する必要はありません。
取付け方も自由で、閉めた状態で走行しても問題がないためいつでも自由に開け閉めできます。
フロントウインドウ・運転席・助手席のサイドウインドウは事情が異なる
ただし、フロントウインドウはもちろんですが、運転席・助手席のサイドウインドウもカーテンを閉めた状態での走行は違反となります。
閉じた状態でも閉じたカーテンが完全にBピラー内に収まるなど、ガラス面に干渉しないことが条件になるため、設置には細心の注意が必要といえるでしょう。
サイドウインドウはともかく、フロントウインドウのカーテン設置はあまり現実的ではないといえるのではないでしょうか。
フロントウインドウとリアウインドウの扱いが異なる理由とは
フロントウインドウと運転席・助手席のサイドウインドウに関しては、前方視界、側方視界の確保に大きく関わるため、細かく保安基準が定められています。
視界の確保は安全性に大きく影響するので、リアウインドウよりも厳しい条件となっているのは当然といえるでしょう。
同じガラス類とはいえ場所によって保安基準が異なります。
そのため、スモークフィルムを貼ったり、サンシェードやカーテンを取り付けたりしたい場合は保安基準を確認し、違反のない状態で取付け、使用することが大切です。
【豆知識】リアウインドウが割れたりひびが入ったりしたままでも走行できるのか
リアウインドウは保安規定に定めがあるパーツであり、保安基準適合品でなければ車検に通りません。そのため割れがあれば修理する必要があります。
ただし、修理に持ち込む時など、やむを得ずリアウインドウが割れたまま走行するケースもあるかもしれません。
リアウインドウが割れた車は「整備不良」
リアウインドウが割れた車は「整備不良」に該当します。
整備不良の車は検挙の対象になりますが、一般的には事故の発生につながりやすいヘッドランプやブレーキランプなどの灯火類、ブレーキやサスペンションなどの制動系の不具合を中心に取り締まりされます。
リアウインドウ割れ状態での走行は灯火類や制動系と比較すると即事故につながる整備不良ではありませんが、破片が落ちて後続車が急ブレーキを踏むなどの事態が起きないとは限りません。
そのため検挙の可能性がないとは言い切れないのが現状です。
また、安全面から見てもリアウインドウが割れた状態での走行は修理のための移動など、最小限にとどめておくべきといえるでしょう。
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リアウインドウのスモーク加工はセルフでもできますが、仕上がりの美しさや持ちの良さ、コストパフォーマンスを考えるとプロに任せるのがおすすめです。
特にデジタルインナーミラーを搭載している場合は、後方の夜間視認性確保のためにも正しく施工することが大切です。
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