ルーフパネルの修理や交換時に注意したいポイントとは
2022年06月19日
車のルーフは骨格に該当するため、ルーフパネルのダメージや修理・交換は正しい知識がないままに行うと後悔することになりかねません。ここでは、ルーフパネルの修理や交換をする前に把握しておきたいポイントについてご紹介します。
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車のルーフパネルは外板であると同時に骨格の一部でもある
ルーフパネルは、車の屋根（ルーフ）部分を指し、ドアやボンネットなどと同じく外板パネルでもありますが、同時に車の骨格（フレーム）の一部でもあるとされています。
詳しくは後述しますが、車の骨格部分を交換や修理した場合は「修復歴車」と見なされ査定に大きく影響します。
そのため、将来的に車を手放す可能性がある場合、ルーフパネルの修理や交換には細心の注意を払う必要があるといえるでしょう。
ルーフパネルの交換は「修復歴あり」になるため要注意
「修復歴車」とは、車の骨格（フレーム）に当たるパーツ（溶接接合されている部位に限る）を修理や交換した車のことを指します。
骨格は車の強度などにもかかわる重要な部分のため、損傷し修理・交換されたとなると車の価値は大幅に下がることになるのです。
なお、骨格に該当するのはサイドメンバーやピラー、ダッシュパネル、フロアパネル、フロントインサイドパネル、トランクフロアなどがあり、ルーフパネルも骨格に含まれます。
そのため、ルーフパネルが落下物によって凹むなど損傷し、交換した場合は例外なく「修復歴あり」となります。
交換以外でも「修復歴あり」になるケースも
ルーフパネルを交換していない場合でも、修理内容によっては「修復歴あり」となる場合があります。
ピラーから波及した損傷による修理
ルーフパネルは、センターピラーやフロントピラーと溶接によってつながれています。
ルーフパネルが直接衝撃などを受けて破損したわけではなくても、センターピラーやフロントピラーが何らかの理由で損傷し、その影響で大きな凹みや歪みができ修理した場合は「修復歴あり」と判断されます。
なおこの場合、たとえルーフパネルに影響していないとしても、センターピラーやフロントピラーそのものが骨格部品に該当するため、ピラーがダメージを受けた時点で「修復歴あり」ということになります。
ルーフパネルの周囲のインナー部に一定以上のダメージや修理跡がある
ルーフパネルの周囲のインナー部に凹みや曲がりがある場合、また破損を修理した後がある場合も「修理歴あり」となります。
また、そのほかに「修復歴あり」と見なされるケースとしては、サンルーフ装着時にルーフパネルをカットした場合も挙げられるでしょう。
ルーフパネルの凹みなどの板金修理は「修復歴」にはならない
ルーフのインナーパネルではなく、アウターパネルのみに凹みなどのダメージがある場合、またそのダメージを修復した場合は、その面積にもよりますが「板金修理」と見なされ、「修復歴あり」とはしないものとされています。
また、ルーフ周りのインナー部の凹みや曲がり、その修理跡が「小さい」場合も修復歴とはなりません。
なお、「小さい」サイズの判断基準は8.5mm×5.4mmのカードサイズが基準になっており、このカードサイズ未満の大きさのダメージ、もしくは修理跡であれば「修復歴」とならないことも覚えておきましょう。
オープンカーのルーフは例外
オープンカーとはルーフがない、またはルーフが開閉可能な車のことを指します。
なお、オープンカーというのは和製英語であり、英語圏では「コンパーチブル」や「ロードスター」、フランス語では「カブリオレ」などと呼ばれます。
オープンカーには布などのやわらかな素材を使用する「ソフトトップ」と、金属や樹脂などの「ハードトップ」があります。
オープンカーの場合は一般的な車のようにルーフが強固に接着されているわけではないので、骨格とは見なされないのです。
そのため、交換していても「修復歴あり」とはなりません。
車のルーフパネルの修理・交換の費用相場
ルーフパネルの修理や交換の費用相場はダメージの状態や依頼する業者によっても変わってきますが、ディーラーなら小さな凹みであっても５万円程度は必要でしょう。
10cm四方を超える大きさであれば、10万円近くに及ぶこともあるようです。
板金業者に依頼した場合費用相場は若干抑えられ、25,000円程度～で施工できる業者もあります。
ただしいずれの場合でも、凹みがインナーパネルに達し車内の天井の修理も必要な場合はかなり高額になり、ディーラーなら20万円程度、板金業者などの場合で10万円以上はかかるでしょう。
交換となった場合は数十万円～場合によっては100万円を超えることもあるため、年式や車の状態によっては廃車、乗換えも視野に入ってくるかもしれません。
ルーフパネルの修理は信頼できるプロに相談しよう
ルーフパネルの交換や修理はセルフでは難しいものがあります。
またルーフパネルは骨格に該当するため、細心の注意を払って施工しなければならないので、信頼できる技術力の高い業者に依頼するべきといえます。
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