タイミングベルトから「キュルキュル」「カラカラ」などの異音が生じる原因

タイミングベルトはエンジンの内部に備わっているゴム製のベルトで、エンジンを正常に稼働させるために欠かせない部品のひとつです。

タイミングベルト関連でよくあるトラブルとして、エンジンをかけたときや走行中、タイミングベルトの辺りから「キュルキュル」「カラカラ」などの異音が生じることがあります。

その場合、ウォーターポンプやベルトテンショナーなどの回転部品に不具合があり、その影響でタイミングベルトから異音が生じている可能性が考えられます。

タイミングベルトが直接的な影響ではないにしても、エンジンに何らかの異常が生じている可能性はあるため、早めの点検と修理が必要です。

タイミングベルトの異音は切れる前兆？

タイミングベルトは長年使用すると劣化が進み、最悪の場合切れてしまいます。

なるべくタイミングベルトが切れる前のメンテナンスを心がけたいものですが、異音だけでタイミングベルトの状態を判断することはできるのでしょうか。

タイミングベルトは前兆なく切れる

タイミングベルトの辺りから生じる異音は、タイミングベルトが切れる前兆ではありません。

異音など前兆といえる症状はなく、突然切れてしまう場合がほとんどです。

突然切れてしまう事態を防ぐには、日頃からタイミングベルトを含むエンジン内部のコンディションをこまめに点検し、必要に応じて整備することが大切です。

タイミングベルトが切れるとどうなるのか

タイミングベルトが切れると「バンッ」「コンコン」といった音が響き、その時点でエンジンがストップします。

そのまま再始動を試みてもエンジンがかからないうえに、エンジンのピストンの動きとバルブの閉開タイミングが合わず、エンジンブローが起こるおそれもあります。

エンジン本体の損傷につながり、タイミングベルトだけでなく高額なエンジン交換を要する事態となりかねません。

タイミングベルトが切れたら、無理に車を動かさず業者に修理を依頼しましょう。

タイミングベルトの交換時期

タイミングベルトが切れてしまう前に交換するには、一般的な交換時期も知っておくことが大切です。

目安としては年数で10年程度、走行距離で10万km程度がタイミングベルトの寿命といわれています。

ただし、車の使用頻度によっては5万km程度でも著しく劣化が進んでいるケースもあるため、注意が必要です。

なお、金属製のタイミングチェーンの寿命は走行距離にして30万km程度と長持ちします。

タイミングベルトの交換費用

タイミングベルトの交換費用は、車種によって変わります。

軽自動車なら30,000円程度、普通自動車なら60,000円程度が相場です。

高級車や輸入車など、希少性の高い車や部品の調達が難しい車の場合は、100,000円以上かかることもあります。

なお、タイミングベルト本体の価格は2,000円～8,000円程度と安価であり、費用の大半は工賃が占めています。

タイミングベルトは交換に際してエンジンを分解しなければならず、他の部品交換よりも工数がかかるため、相応に工賃が高くなるのです。

タイミングベルトの異音は鳴き止めスプレーで対処できる？

タイミングベルトの異音が気になる場合、「鳴き止めスプレー」を使うことで対処できます。

鳴き止めスプレーは樹脂や石油系溶剤などが配合されたスプレーで、ゴム製のベルトに吹きつけると簡単に異音や滑りを抑えられます。

ただし、タイミングベルトから異音がする原因そのものにはアプローチできません。

あくまで異音を抑えることしかできず、そのまま点検や修理をせずにいると状態が悪化するリスクを伴います。

タイミングベルトから異音がしたら業者へ相談することを前提に、それまでの応急処置として鳴き止めスプレーを使うと良いでしょう。

タイミングベルト以外でエンジン回りから異音がする原因

ここまでタイミングベルトの異音や交換費用について紹介しましたが、タイミングベルトは構造上ベルト本体からの異音が起こりづらい部品となっています。

このため、もしもタイミングベルトの異音と思っていても実はその原因が他にあることも少なくありません。

ファンベルトの異音

たとえば、エンジンで異音の原因となりやすいものといえば補機ベルト類です。

補機ベルトはエンジンルームにクランクプーリーを元に取り付けられており、テンショナーと呼ばれる部品などによってベルトは適切な張力で張られています。

このファンベルトによる異音が起こる原因には次のようなものが挙げられます。

・ベルトの劣化による異音
・ベルトの張力の低下による異音

ゴム製であるうえにエンジン内部で高温にさらされているファンベルトは劣化しやすく、硬化やひび割れなどが生じて「キュルキュル」といった異音が発生することもあります。

また、ゴムそのものは正常でも、正しく張られておらず張力が不足しているファンベルトから異音がするケースも珍しくありません。

プーリーからの異音

ベルトの異音は、ベルトによって駆動されるプーリーによる異音の可能性もあります。

プーリーがガタついている場合などに異音が発生する可能性があり、ベルトによって駆動されるプーリー全てに異音を引き起こす可能性が秘められています。

特に多いのがベルトの調整に使用されるテンショナープーリーで、ベルトの脱着時に調整のため緩められることから部品としてガタがきやすい傾向にあります。

作業工程を誤るとプーリーが正しい位置で固定されず、異音の原因となる恐れもあります。

テンショナープーリーは、ベルトほどの頻度ではありませんが、異音が発生しやすい部品のため、原因がベルトにない場合は、プーリー類も確認してみると良いでしょう。

タイミングベルトの異音が気になったらカーコンビニ倶楽部で点検・交換を！

タイミングベルトの辺りから異音がしたら、タイミングベルト本体かエンジン内部にある他の部品に原因があると考えられます。

正しく原因を特定するには専門知識を要するため、異音が気になる場合はお早めにカーコンビニ倶楽部へご相談ください。

カーコンビニ倶楽部では、豊富な自動車整備・車検実績を持つ熟練のメカニックが各種点検・部品交換を承っております。

お見積もりは無料でご利用いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

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