修理が必要となる車のエンジン不調のサインとは？

異音がする

エンジンやエンジン回りのパーツの不具合によって異音が発生することは少なくありません。

冷却水を循環させるポンプに異常が生じた場合は「ガラガラ」という音がします。

また、ファンベルトが劣化すると「キュルキュル」と音がすることも。いずれも放置するとオーバーヒートを起こしたり、走行不能に陥ったりする可能性があります。

異臭がする

異臭がする原因としては排気システムの問題、燃料系のトラブルなどが考えられます。

また、焼き付くような異臭が発生した場合は、すでにオーバーヒートを起こしており悪化すると引火や爆発の危険があるため、すぐに安全な場所に停車する必要があります。

走行フィーリングがいつもと異なる

アクセル開度に対するレスポンスが通常と違うなど、運転していてフィーリングが何かいつもと違う、と感じた場合はエンジンがパワーダウンし十分など動力が得られていない可能性があります。

上り坂や多くの荷物を積んでいると加速が鈍い、という場合も同様です。

白いガスが出るようになる

排気ガスが広くなる場合、その原因が水蒸気であれば問題ありません。

寒い時期などにはエンジンを動かし始めたときに排気ガスが白くなることがありますが、走行してエンジンが温まれば自然と消えていきます。

問題なのは、エンジンオイルが燃焼室に入り、ガソリンと一緒に燃焼することで白い煙となって排気ガスを白くしている場合です。

暖気が終わってもいつまでも排気ガスが白く、異臭を伴う場合は異常が発生しているので、点検・整備をしてください。

 

車のエンジンが故障する原因

車のエンジンに不具合が生じる原因は様々で、修理する場合は原因箇所に合わせた部品交換が必要になります。

ここでは、エンジンの不具合として考えられる6つの原因について解説します。

オイル不足やオイルの劣化

エンジンオイルには潤滑、冷却、密閉、洗浄、防錆などの作用があり、高熱で高圧の環境で高回転するエンジンの金属パーツを保護しています。

エンジンオイルが不足するとオイルの作用が十分に機能できなくなり、エンジンの負荷が大きくなることでトラブル発生に繋がります。

またエンジンオイルは劣化するため、定期的にオイル交換を行う必要がありますが、交換を怠るとオイルの性能が低下し十分な効果を得ることができなくなります。

バッテリー上がり

車のエンジンがかからない場合、エンジンではなくバッテリーが原因である可能性もあります。

バッテリーはプラグの点火やセルモーターを回すために必要な電力源であり、バッテリーが劣化していると正常にエンジンがかからなくなります。

エンジンだけでなく、ヘッドライトやパワーウィンドウにも不調が生じている場合は、バッテリー上がりを疑いましょう。

セルモーターの故障

セルモーターは、エンジンを始動させるために必要な電動機です。

耐用年数は10年程度であり、頻繁に故障する部品ではありません。

しかし、頻繁にエンジンを始動させているとその分負荷がかかるため、劣化が進んで故障しやすくなります。

バッテリーは正常なのにエンジンが始動できない場合、エンジンの始動時に「シュイーン」「ギューン」など大きな音が鳴る場合は、セルモーターの故障が考えられます。

オルタネーターの故障

オルタネーターは、エンジンの始動や電装品の使用に必要な電力を生み出している発電機です。

エンジンの駆動により生じるパワーで回転し、半永久的に発電し続けています。

オルタネーターが故障している場合も、エンジンをかけることができません。

バッテリーは正常な一方で、エンジンや電装品に不調が生じたり電動式のパワステが重くなったりしたら、オルタネーターが故障している可能性があります。

エンジン部品の故障

エンジン本体は、数多くの部品で構成されています。

そのうちの1つでも劣化していると、「混合気の吸入→混合気の圧縮→燃焼→排気」という一連の動作が正常に行えなくなり、走行時に影響が及びます。

エンジン周辺の部品に問題がないのにエンジンがかからない場合、本体の部品に問題があると疑われます。

冷却装置の不具合

エンジントラブルの大きな原因のひとつが、冷却装置の不具合です。

車のエンジンは走行中に大量の熱を発生させるため、冷却装置によって適正な温度を保つことが欠かせません。

冷却液（クーラント）が不足すると冷却機能が低下し、オーバーヒートの原因になります。

さらに、ラジエーター（冷却液を冷やす装置）、ウォーターポンプ（冷却液を循環させる装置）、サーモスタット（温度を調整する装置）などに不具合が生じると、深刻なエンジントラブルへとつながります。

 

車のエンジンの修理内容と費用相場

車のエンジントラブルの修理費用は、トラブルがどの程度進行しているか、またどのパーツに不具合があるかで大きく異なります。

エンジン関連の主な修理内容と、それぞれの修理にかかる費用相場は以下の通りです。

修理内容	費用相場
センサー類の修理	3万円～8万円程度
バッテリー交換	5,000円〜4万円程度
セルモーター交換	2万5,000〜7万円程度
オルタネーター交換	2万～15万円程度
オーバーホール	20万円以上
エンジン本体の交換	30万～100万円

以下より、各修理内容や費用についてより詳しく解説いたします。

センサー類の修理

エンジンは排気ガス中の酸素濃度を検知するO2センサーやエンジン内の異常燃焼を検知するノックセンサーなど、さまざまなセンサーを使用しています。

こういったセンサーの故障のみの場合、費用相場はパーツ代を含めて3万円～8万円程度です。

バッテリー交換

バッテリーの劣化によりエンジンがかからない場合は、バッテリー交換が必要です。

バッテリー交換にかかる費用は、5,000円〜4万円程度が相場です。

交換工賃に加えて、バッテリー本体代も含めた費用が必要になります。

なお、バッテリー本体の価格は車種や性能によって大きく異なり、数千円で購入できるものもあれば4万円以上かかるものもあります。

セルモーターの交換

セルモーターに不調があると、やがて故障してエンジンが始動できず走行不能になります。

セルモーターの劣化が疑われる症状が現れたら、速やかな交換が必要です。

セルモーターの交換には、2万5,000〜7万円程度の費用がかかります。

内訳としては、セルモーター代が1万5,000～5万円程度、工賃が1万～2万円程度です。

オルタネーターの交換

オルタネーターが故障していると、どれだけバッテリーを交換してもエンジンがかからず、電装品も使えなくなります。

その場合は、オルタネーターの交換が必要です。

オルタネーターの交換には、本体代・交換工賃込みで2万～15万円程度の費用がかかります。

なお、ハイブリッド車に搭載されている駆動アシスト付きのオルタネーターは構造が複雑なため、一般的なオルタネーターよりも高額です。

オーバーホール

症状が進行している場合は車のエンジンをオーバーホールする必要があります。

オーバーホールはエンジンを分解して点検や清掃、必要に応じたパーツ交換を行ったのちにエンジンを組み上げ直す修理方法で、高い技術と多くの作業時間を要します。

修理期間は、比較的軽症でかつ交換パーツが揃っていれば10日前後ですが、深刻な症状や交換パーツを取り寄せる必要がある場合は1ヶ月以上かかることもあります。

オーバーホールにかかる費用は20万円以上が一般的です。時間がかかる上に費用も高いため、今ではエンジンのオーバーホールを実施するケースは減っています。

エンジン本体の載せ替え（交換）

エンジンが焼き付くなど致命的なダメージを受けている場合は、エンジンを載せ替え（交換）することになります。

エンジンを車から取り外して新しいエンジンを取り付けるには、かなりの手間と高度な知識や技術が求められます。

車種や年式、エンジンの種類などによって修理費用は変わりますが、軽自動車なら30万円～、普通車なら50万円以上はかかるでしょう。

大型車や輸入車、ハイスペックなスポーツモデルの場合は100万円を軽く超えることも少なくありません。

 

車のエンジンの修理費用を安く抑えるコツ

高額になりがちなエンジンの修理費用を、できるだけ抑える方法を紹介します。

中古部品やリビルト品が使用できるか検討する

部品交換が必要な場合、部品代がかかる分費用総額も高くなります。

できるだけ費用を抑えたい場合は、中古部品やリビルト品の使用を検討しても良いでしょう。

新品や純正に比べると品質が低い可能性もありますが、新品へ交換した場合よりも大幅な費用削減が期待できます。

ただし、業者によっては中古部品・リビルト品交換の対応が不可能な場合もあるため、事前に相談しておくと確実です。

相見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることで、費用の比較ができ、より安い業者に依頼することが可能になります。

また、業者ごとに修理内容が異なる場合もあるため、費用と修理内容のバランスを確認し納得のできる業者に依頼するといいでしょう。

保証で修理する

新車保証や中古車保証の期間内であれば、保証でエンジン修理や交換ができることもあります。ディーラーや販売店に確認してみましょう。

関連記事：車の修理費用の中でも高額になりがちなエンジン！修理に保証や保険が使える？

故障運搬時車両損害特約を付ける

一般的な車両保険では、事故や落雷などの自然災害（地震や津波は除く）での故障は補償されます。しかし、経年劣化などによる故障は補償に含まれません。

そこで役立つのが「故障運搬時車両損害特約」です。

この特約を付けておくと、故障で自走できなくなりレッカー移動が必要になった場合、その故障の修理費用が補償されます。

つまり、エンジン故障で走行不能になった場合でも修理費用をカバーできるのです。

 

エンジンの修理・点検はカーコンビニ倶楽部にお任せください！

エンジンの不調を放置すると走行の安全性に支障が出る他、より高額な費用を伴う修理が必要になるおそれがあります。

「エンジンがかかりにくくなった」「異音や異臭がある」など、エンジンに関して少しでも気になる点がありましたらカーコンビニ倶楽部にご相談ください！

確かな知識と技術力を持ったプロのスタッフが、不調の原因を特定し、修理を正確かつ迅速に実施いたします。

まずはお近くのカーコンビニ倶楽部へ、WEBやお電話でお気軽にお問い合わせください。

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