車のマフラーはどうやって交換する?自分で交換する方法や費用など解説

2025年05月10日
車のマフラー交換は、故障時の対応だけでなくドレスアップを目的に行われることもあります。
本記事では、車のマフラーを交換することで得られる効果や、交換時にチェックしておきたいマフラーの種類、交換費用などについて詳しく解説いたします。
自分で交換する方法も記載していますので、ぜひ参考にしてください。
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車のマフラーとは
車のマフラーといえば、エンジンから車体後方までつながるパイプの部分をイメージする方が多いのではないでしょうか。
しかし実際には、エンジンから燃焼ガスが放出される音を低減させる消音器のことを、マフラーと呼びます。
エンジンのシリンダーから出るガスをまとめる「エキゾーストマニホールド」という部分と、そこからつながる「エキゾーストパイプ」というパイプの後端にマフラーがあります。
マフラーの仕組み
一般的にマフラーは、センターパイプ・サイレンサー・テールエンドという部品で構成される部分を指します。
センターパイプとは触媒からサイレンサーまでをつなぐパイプ、サイレンサーは排気音を低減させる部分です。
排気ガスの通り道となるサイレンサーの内部は、排気ガスに抵抗する構造となっており、この構造が消音効果を発揮します。
テールエンドはマフラーの先端部分で、外から見える部分です。
ドレスアップを目的に、カラーや太さが異なるものに交換するケースもあります。
マフラーの役割
1. 排気
排気に関しては、エキゾーストマニホールドがその役割を担っています。
車のエンジンは複数のシリンダーが組み合わさって稼働しており、各シリンダーから異なるタイミングでガスが排出されます。
しかしバラバラなタイミングで連続的にガスが排出されると、ガス同士が干渉したり乱気流が発生したりしてスムーズに排気できなくなってしまいます。
そこで、エキゾーストマニホールドは各シリンダーから排出されるガスを1本にまとめることで上記の問題を解決しているのです。
2. ガス中に含まれる有害物質の減少
エンジンから排出されるガスには、自然や人間をはじめとする生物に有害な物質が含まれます。
この有害物質は、マフラーのパーツである「キャタライザー」より抑えられています。
キャタライザーは蜂の巣構造で複数のガスを通す経路があり、その経路に施された貴金属コーティングが化学反応を起こすことでガス中の有害物質が減少します。
とはいえ完全に有害物質が除去されるわけではないため、クリーンさは電気自動車に劣ります。
3. 排気音を軽減
エンジンはガソリンを燃やして爆発させることでエネルギーを得る仕組みのため、排気をそのまま排出すれば大きな爆発音が響いてしまいます。
そのため、マフラーの内部にあるグラスウールなどの消音材や、音圧を下げるための仕切りでその爆発音を軽減させているのです。
なお、レーシングカーなど排気音が大きな車のマフラーに関しては、排気効率が優先されているため消音機能をほとんど持っていません。
車のマフラーはどんなときに交換する?
愛車に乗り続ける中で、マフラー交換が必要になる場合があります。
車のマフラーを交換するケースとしては、以下の3通りが挙げられます。
マフラーに不具合が生じたとき
マフラーに以下のような不具合が生じた場合は故障が疑われるため、交換が必要です。
・マフラーから「ゴトゴト」「カラカラ」などの異音が聞こえる
・以前よりも排気音が大きい
・マフラーから白煙が出ている
特に、白煙が出ている場合は重大なエンジントラブルにつながるおそれもあるため、早めの交換が必要になります。
他の不具合に関しても、外側から原因を特定することは難しいため、専門知識を持つ業者に相談しましょう。
ドレスアップしたいとき
マフラーはチタンやステンレスなど様々な素材が使用されており、素材によって異なる質感があります。
また、テールエンドが複数備わっているマフラーもあり、装着すれば車体に迫力を与えることも可能です。
そのため、愛車の印象を変えるために以前とは異なる素材・カラー・形状のマフラーへ交換する方も珍しくありません。
排気効率を上げたいとき
どんなマフラーを装着するかによって、排気効率にも差が出ます。
例えば排気ガスの通り道の抵抗が少ないマフラーなら、消音効果は下がるものの排気効率は向上します。
しかし、車体に対して太すぎるマフラーを装着すると、かえって排気流速も下がってしまう点は注意が必要です。
プロと相談しながら愛車の車体やエンジンに最適なマフラーへ交換することで、デメリットを抑えつつ排気効率を向上させることができます。
交換の際に知っておきたいマフラーの種類
マフラーは様々な素材やデザインの製品が販売されており、それぞれ異なる特徴を持っています。
スチール製
良質なうえに加工が容易で低価格なため、昔からマフラーの素材として用いられることが多い素材です。
ただし他の金属よりも重く、スチール製のマフラーは長年使っていると錆びやすいというデメリットもあります。
特に海岸沿いや融雪剤が巻かれる降雪地帯を走る車は錆びのリスクが高まるため、注意が必要です。
ステンレス製
スチールよりも錆びにくく高強度なため、近年はステンレス製のマフラーが多く出回っています。
スチールと比較すればコストは高い傾向にありますが、チタンやカーボンよりは安価な素材です。
研磨をすることで鏡面仕上げにもできるため、ドレスアップ効果も得られます。
ただし、硬さがあるためスチールよりも加工がし難いというデメリットがあります。
チタン製
チタンは軽量・高強度・錆びに強いという、マフラー用の素材として理想的な条件が揃っている金属です。
そのため、レーシングカーなどのマフラーに多く使われています。
表面に熱処理を施して美しい焼き色を付けたり、甲高く乾いたような排気音を出したりと車愛好家を魅了させる特徴も持っています。
ただし加工が難しくコストが高いという欠点もあり、オールチタン製のマフラーは非常に高い値段が付けられています。
カーボン製
正式には「炭素繊維強化プラスチック」または「カーボンファイバー」といい、軽量素材の代表格とも言えます。
軽量かつ高剛性という特徴から、マフラーだけでなくボンネットやウイングなどにも用いられる素材です。
製造方法により、ウエットカーボンとドライカーボンの2種類があります。
ウエットカーボンは低コストで製造できるものの、強度が低く耐熱性も低いです。
一方、ドライカーボンは製造コストが高いですが強度・耐熱性ともに強くなっています。
一般的に素材として販売されているカーボンはウエットカーボンであることが多く、マフラーの場合はテールエンドによく用いられます。
車のマフラー交換にかかる費用相場
車のマフラー交換にかかる費用の内訳としては、マフラーの部品代・交換工賃・マフラーの廃棄料があります。
それぞれの相場をまとめると、以下の通りです。
費用項目 | 相場 |
マフラーの部品代 | 10,000円~100,000円程度 |
交換工賃 | 5,000円~20,000円程度 |
マフラーの廃棄料 | 1,000円~2,000円程度 |
特にマフラーの部品代は、純正品か社外品かによって大きく変わります。
長く使い続けたい場合は新品の純正品、使用期間にはこだわらず安さを重視したい場合は社外品や中古品を選ぶと良いでしょう。
持ち込みによるマフラー交換は工賃が変わる場合もある
依頼先によっては、自分で購入したマフラーを持ち込んで交換してもらうことも可能です。
しかし、持ち込みによる交換は店舗購入での交換時と比べて工賃が割高になるケースもあります。
持ち込み交換を検討している場合は、利用予定の店舗に持ち込みの可否だけでなく、工賃の割増の有無も確認しておきましょう。
車のマフラーを交換してくれる業者とは
車のマフラーを交換できる業者の種類としては、以下の3通りが挙げられます。
・ディーラー
・カー用品店
・整備工場
基本的にディーラーは純正品への交換のみ、カー用品店や整備工場は社外品への交換も可能です。
カー用品店の場合は、持ち込みにより工賃が割り増しされることもあります。
車のマフラーを交換する際の注意点
騒音問題になる可能性がある
マフラー交換により排気音が大きくなると、近所迷惑になる可能性があります。走行中だけではなくアイドリング中の排気音も大きくなるため、注意が必要です。
メーカー保証が適用されない場合がある
新車で購入したメーカー保証がついている車のマフラー交換をすると、保証を受けるための条件から外れてしまう可能性があります。社外部品への交換によって、本来は生じないはずの不具合が発生することもあると考えられているためです。
取り付け方を誤ると車検に通らなくなる
車のマフラーは「道路運送車両法」にて保安基準が定められています。
その基準を満たさないマフラーに交換してしまうと、車検に通ることができなくなるため注意が必要です。
まず、排気量の音量についての基準があります。2010年4月1日以降に生産された車であれば、排気音の音量が普通乗用車は96dB(デシベル)、軽自動車は97dB以下でなければなりません。
また、車のマフラーから排出される排気ガスの濃度にも基準が定められています。マフラーには、排気ガスの有害物質を化学反応によって無害物質に変化させる触媒が装備されていますが、それが不良を起こしていると車検に通りません。
保安基準を満たしているマフラーには、「保安基準適合品」「車検対応品」「JASMA認定品」の内いずれかが刻印されています。
これらの記載があるマフラーであれば車検に通ることができるため、交換する際の目印にすると良いでしょう。
車のマフラーを自分で交換する方法
マフラーの交換は業者へ依頼することが一般的ですが、DIYによる交換も不可能ではありません。
マフラー交換に必要な道具
マフラー交換を行う場合、以下の道具が必要となります。
・作業用グローブ ・メガネレンチ ・ソケット&ラチェットハンドル ・トルクレンチ ・ジャッキ ・リジットラック ・交換用ガスケット |
マフラー交換の手順
必要な道具を用意したら、以下の手順でマフラーを交換します。
- 車の後ろをジャッキアップし、リジットラックを2つ噛ませる
※リジットラックの位置はリアタイア前のサイドメンバーあたりが適切(車種により異なる)
- マフラーとエキゾーストパイプを繋ぐボルトを外す
※ボルトが固い場合は潤滑剤などを使い、無理に回さないようにする
- マフラーを吊るしているマフラーハンガーを取り出し、マフラー本体を外す
- 交換するマフラーをマフラーハンガーに吊るす
- エキゾーストパイプとマフラーの間に新品のガスケットを挟み、ボルトで固定する
- マフラーの取り付け後、リジットラック→ジャッキの順に車を降ろせば作業完了
自分でマフラーを交換する場合の注意点
自分で交換する際は、必ずマフラーが冷めた状態で行いましょう。
走行直後はマフラーが熱くなっているため、そのまま作業すると熱膨張によりボルトが外しづらいだけでなく火傷を負う可能性もあります。
また、ジャッキだけ噛ませた状態で作業をすることも絶対にやめましょう。
万が一作業中にジャッキが外れると、命に関わる事故へとつながります。
ここまでDIYによるマフラー交換の手順をお伝えしましたが、上記の通り一歩間違えればケガだけでなく死亡のリスクも潜んでいる危険な作業です。
特に車の整備に関して専門的な知識・技術の無い方は無理に自分で交換を行おうとはせず、整った設備環境のもと確かな技術で交換をしてくれるプロに依頼した方が安心と言えます。
カーコンビニ倶楽部なら整備のプロがお客様に合ったマフラーの交換・取り付けが可能
カーコンビニ倶楽部では、自動車整備の実績豊富なプロのメカニックがマフラーなど各種パーツの交換・取り付けに対応しております。
豊富な知識に基づくお客様のご要望に合ったマフラー選びからサポートいたしますので、マフラーの不具合が気になる方からドレスアップしたい方まで、お気軽にご相談ください。
カーコンビニ倶楽部のマフラー交換・取り付け料金
カーコンビニ倶楽部で対応可能なマフラー交換・取り付けに関わる作業と料金の目安は、以下の通りです。
作業内容 | 料金 |
車検対応マフラー装着・点検・検査 | 8,800円~/個 |
マフラーブッシュ装着・点検 | 602円~/箇所 |
マフラーカッター装着・点検 | 1,204円~/個 |
インナーサイレンサー装着・点検・検査 | 1,204円~/箇所 |
インテークチャンバー装着・点検・検査 | 5,395円~/個 |
その他の作業も幅広く対応可能です。
作業内容や料金の詳細は、お近くのカーコンビニ俱楽部へお問い合わせください。
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