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ファンベルトとは?役割・交換時期・費用などをわかりやすく解説

2025年10月13日

車のファンベルトとは、エンジンが正常に稼働するために欠かせない部品のひとつです。
しかし、ファンベルトは劣化が進むと異音が発生する・切れるといったトラブルが発生するため、適切なタイミングで交換する必要があります。
この記事ではファンベルトの役割や、その他ベルト類との違いなどを詳しく解説いたします。
交換時期や切れる前兆の有無、交換費用なども記載していますので、ぜひ参考にしてください。

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ファンベルトとは?

ファンベルトとは、エンジンのクランクシャフトの回転を利用して、オルタネーラー(発電機)やウォーターポンプ、エアコンのコンプレッサーなどを動かすためのベルトです。

これらは車を正常に動かすために欠かせない機構であり、ファンベストはそれらを駆動する重要な部品です。

“ファン”ベルトという名前は、かつてこのベルトがラジエーターの冷却ファンを動かしていたことに由来しています。

現在の車では電動ファンが主流となっており、ファンベルトでファンを回す車はほとんどなくなりました。

詳しくは後述しますが、ファンベルトが切れると、バッテリー上がりやエンジンのオーバーヒートなど、さまざまな不具合が発生します。

ファンベルトは車にとって、まさに命綱とも言える欠かせない部品なのです。

ファンベルトの役割

ファンベルトの具体的な役割としては、以下の3つが挙げられます。

エンジンを冷却する

車のエンジンは稼働を続けると温度が上昇し、やがて高温に耐えきれず故障する恐れがあります。

それを防ぐために「ラジエーター」と呼ばれる装置が搭載されており、冷却水(ラジエーター液)を使ってエンジンを冷やしています。

さらに、冷却水をエンジン内で循環させ、冷却効果を維持するための部品が「ウォーターポンプ」です。

ファンベルトは、このウォーターポンプを動かすための動力を供給しているため、エンジンを冷却するうえでも重要な役割を担っています。

オルタネーターを作動させる

車はエンジンの回転力を使ってオルタネーターを回し、電気を作っています。

この電力はバッテリーに蓄えられ、ヘッドライトやカーナビの電装品、エンジンの始動に使われてるスターターなどを動かすのに使われます。

ファンベルトは、このオルタネーターにエンジンの回転力を伝える役割を担っており、車の発電を支える重要な部品です。

つまり、ファンベルトが切れるとオルタネーターが動かなくなり、エンジンを始動できないだけでなく、ライト類などの電装品も使えなくなってしまいます。

パワーステアリング・エアコンを作動させる

近年の車には、ハンドル操作をサポートするステアリング機構やエアコンが標準装備となっていることも多いです。

車種によっては、これらの装備を機能させるポンプやコンプレッサーを動かす役割もファンベルトが担っています。

ファンベルトとタイミングベルトとの違い

ファンベルトと間違えられやすいパーツとして、「タイミングベルト」があります。

タイミングベルトはクランクシャフトとカムシャフトを連携させる重要部品で、吸排気のタイミングを司る部品です。

ファンベルトはエンジンルームを確認すれば目視することができますが、タイミングベルトはカバーに覆われていることがほとんどなので、ボンネットを開けただけでは目視できません。

ファンベルトとエアコンベルトの違い

かつての車では、ウォーターポンプやオルタネーターなどを動かすために、複数のベルトで負荷を分散して駆動させる方式が一般的でした。

その中でオルタネーターを駆動するのが「ファンベルト」、エアコンコンプレッサーを作動させるのが「エアコンベルト」と呼ばれていました。

一方、現在の車では「サーペンタインベルト」と呼ばれる1本の長いベルトで、複数の機構をまとめて駆動する方式が主流になっています。

この方式はベルトの本数が少なくなる分、整備のしやすさやコスト面でもメリットがあるとされています。

ただし、一部の車種ではエアコンコンプレッサーだけを別のベルトで動かす構成もあるため、ベルトの本数や名称は車によって異なる場合があります。

 

ファンベルトに切れる前兆はある?交換時期の判断方法

ファンベルトは劣化が進むと、最悪の場合切れて車が走行不能になってしまいます。

ファンベルトが切れる前兆としてよく挙げられる症状は「異音」ですが、他にもファンベルトの劣化状態を見極めるポイントはいくつかあります。

ここでは、ファンベルトの交換時期を判断する際にチェックすべき5つのポイントを解説いたします。

使用期間か走行距離で判断する

一般的に、ファンベルトは年数にして3年、走行距離にして60,000kmが寿命といわれています。

ゴム製のファンベルトは使用を続けるほど摩擦や熱にさらされるため、劣化が進んでいきます。

劣化が進んでも異音など分かりやすい症状が現れるとは限らないため、車検や法定点検などのタイミングで、必要に応じて交換しておくと安心です。

ファンベルトに損傷がないか確認する

ファンベルトの劣化が進むと、傷や摩耗が生じていたりベルトが伸びていたりすることがあります。

損傷があるファンベルトを使い続けると、走行中に切れてしまうリスクが高まります。

車の点検時にファンベルトの損傷を指摘されたら、交換すべきタイミングと判断して良いでしょう。

ファンベルトの張り具合を確認する

ファンベルトには「適正な張り具合」があり、強く張りすぎている・緩すぎる状態は望ましくありません。

適正な張り具合が保たれていないと、ファンベルトの短命化につながります。

張りが強すぎたり弱すぎたりする場合は調整により対処できますが、すでにファンベルトの劣化が進んで伸びてしまうと、調整では対処しきれなくなります。

調整しても適正な張り具合が保てない場合は、交換を検討しましょう。

ファンベルトのたわみをチェックする方法

ファンベルトの張り具合は、指で触れるだけで確認できます。

エンジンを十分に冷ましてから、エンジンルーム内にあるファンベルトを探しましょう。

ファンベルトの中央部分を親指で(10kg程度の力で)押したとき、10~15mm程度たわむ場合は張り具合が適正に保たれています。

たわみが10mmに届かなければ張りすぎ、15mmを超えるほどたわむ場合は緩すぎる状態なので、ファンベルトの調整や交換が必要です。

異音・ベルト鳴きで判断する

ファンベルトから「キュルキュル」と異音が聞こえる場合、ファンベルトが伸びてしまったり、硬くなってスリップしたりしている可能性があります。ファンベルトは、ゴムでできているので、そのような経年劣化が生じてしまうのです。

ファンベルトから異音が聞こえるようになったら、ファンベルトの張りを調整しましょう。

緩んだまま使用していると、ファンベルトが外れたり破けたりしてしまう可能性があるからです。もし、張りの調整だけでは不十分な場合は交換が必要です。

異音は必ずしもファンベルトの故障で起こるとは限らない

ファンベルトの辺りから発生する異音は、必ずしもファンベルト本体の故障が原因とは限りません。

交換しても同じ箇所から異音が聞こえる場合、プーリーの劣化・不具合やベルトのかけ違いを疑いましょう。

ファンベルトの取り付け方を誤るとプーリーが正しい位置でベルトの張りを保てなくなり、軸を傷めて異音が発生することがあるからです。

 

ファンベルトが故障する原因

ファンベルトの劣化が進む・故障する主な原因は、熱によるゴムの劣化や摩耗です。

エンジンの外側に取り付けられているファンベルトは、エンジンの稼働部品の中でも特に熱や摩擦の影響を受けやすく、劣化が進んでいきます。

また、エンジンルーム内であっても可動部分に砂利や枝などの異物が入り込むことがあり、ファンベルトに挟まって故障に繋がるケースも珍しくありません。

 

ファンベルトの故障で起こるトラブル

ファンベルトが切れてしまうと、以下のようなトラブルにつながります。

オーバーヒートし走行不能に

エンジンは作動すると熱を発するため、冷却水を循環させて冷やす仕組みになっています。

ファンベルトが切れるとこの冷却水を循環させるウォーターポンプが正常に作動せず効率よくエンジンを冷やせなくなり、エンジンが高温になって焼き付く「オーバーヒート」が発生します。

オーバーヒートを起こすと走行不能になるだけではなく、最悪の場合は車両火災になることも。

またエンジンが完全に焼き付いてしまうとエンジンを交換しなければならず、数十万円~100万円以上の修理代が必要になることもあります。

バッテリー上がり

ファンベルト切れによって、オルタネーターも影響を受け機能しなくなります。

発電を担うオルタネーターが動いていないと電力が供給されないため、いずれはバッテリーの電力が尽き、バッテリー上がりにつながります。

エアコンが効かない

エンジンの動力を伝えるファンベルトが切れて機能しなくなると、車のエアコンもコンプレッサーも停止します。

車の暖房はコンプレッサーで空気を温めているわけではなく、エンジンの排熱を使用しているため、冬場はそれほど影響を感じられないことが多いです。

しかし、夏場はコンプレッサーが作動せず、エアコンが効かない不快な状態でドライブすることになりかねません。

ステアリングが重くなる

ほとんどの乗用車に採用されているパワーステアリングは、ステアリング操作を電力でアシストすることで軽い力でステアリングが切れるようになっています。

なお、近年の車はファンベルトに頼らない電動式のパワーステアリングを採用している車種が多くいです。しかし、古い年式の車などはファンベルトの力によって作動する油圧式パワーステアリングを採用しています。

車によってはファンベルトの劣化によってステアリングが重くなり、運転しにくくなるといった症状が出ることがあります。

 

走行中にファンベルトが切れた場合の対処法

万が一走行中にファンベルトが切れたら、エンジンのオーバーヒートやステアリングが重くなるなどのトラブルにつながるため速やかに対処をすることが大切です。

以下より、走行中にファンベルトが切れた場合の具体的な対処方法について解説いたします。

まずは安全な場所に退避

ファンベルトが切れた場合、メーターのチェックランプが点灯します。

ランプの点灯を確認したら、速やかに安全な場所を探してエンジンを切りましょう。

なお、ファンベルトはブレーキの性能に直結する部品ではないため、落ち着いてブレーキを踏むことが大切です。

停車後はすぐにハザードランプを点灯させ、車から離れた場所まで退避しましょう。

走行中にファンベルトが切れると、切れたベルトは外へ飛んでしまう場合が多いです。

しかし、稀にエンジン系統の部品に巻き付いているケースもあるため、内部にベルトが残っていないかを確認しておきましょう。

JAFやロードサービスなどに連絡をする

車から退避したら、JAFや加入している保険会社に連絡し、レッカー車を手配してもらいましょう。

保険会社の場合、レッカー車の手配に加えて現場までの送迎を行ってくれることもあります。

レッカー車で近隣の整備工場や修理業者へ搬入させましょう。

なお、ファンベルトが切れた影響で他の部品も損傷している可能性もあります。

業者に車を見てもらうときは、損傷具合を適切に判断してもらうためにもベルトが切れてからどれくらい走行したのかを伝えておくと安心です。

 

ファンベルトの交換調整に必要な費用

ファンベルトの調整にかかる工賃の相場は、下記の通りです。

車種 調整料
軽自動車 2,500円程度~
中型車 3,000円程度~
大型車 3,500円程度~

ファンベルトを交換する際の修理費用の相場は、以下の通りです。

車種 ファンベルト代 交換工賃 合計
軽自動車 3,000円程度~ 5,000円程度~ 8,000円程度~
中型車 4,000円程度~ 5,000円程度~ 9,000円程度~
大型車 6,000円程度~ 6,000円程度~ 12,000円程度~

なお、ファンベルトは自分で調整したり交換したりすることも不可能ではありませんが、難易度が高いためプロへ依頼した方が安全です。

 

ファンベルト交換を依頼できる業者

ファンベルトの交換は、主に整備工場・ディーラー・カー用品店・ガソリンスタンドなどに依頼できます。

業者によってサービスの内容や費用の傾向が異なるため、業者ごとの特徴を理解しておきましょう。

整備工場

さまざまなメーカーの車を扱い、熟練の整備士が在籍していることも多いため、技術力が高い傾向があります。中にはディーラーと提携している工場もあります。

地域性に配慮した整備や修理を行い、予算の相談にも柔軟に応じてくれることが多いでしょう。

ディーラー

自社メーカーの車の特徴を熟知しているスタッフが修理や整備にあたるため、安心感が高いのがディーラーです。

基本的に修理には純正部品を使用するため、部品と車の相性や部品の品質などを心配する必要もありません。

修理費用は高い傾向にありますが、手厚いサービスが受けられることや信頼性からディーラーを選ぶ方も多くいます。

カー用品店・ガソリンスタンド

必ずしもすべての店舗が対応しているわけではありませんが、カー用品店やガソリンスタンドでもファンベルト交換ができることもあります。

一般的に、ディーラーや整備工場よりも営業時間が長い、土日も受付してくれるなどのメリットもあります。

ただ、修理を提携している工場に依頼していることも多く、日数や手数料がかかるケースもあるようです。

 

ファンベルトを自分で交換・調整する方法

ファンベルトは、手順さえ把握すれば自分で交換や調整をすることも不可能ではありません。

以下より、ファンベルトを自分で交換・調整する方法を解説いたします。

ファンベルトを交換する方法

新品のファンベルトやショートメガネレンチ、ラチェットレンチなどを用意し、以下の手順で交換を行います。

1 バッテリーのマイナス端子を取り外しておく

2 オルタネーターのファンベルト調整用ボルト、オルタネーター固定用ボルトを緩める

3 オルタネーターをエンジン側に寄せてファンベルトを緩め、車体から取り外す

4 各プーリーの傷や変形などの有無を確認する

5 新品のファンベルトを取り付ける

6 ベルトがプーリーに収まっているか確認し、張り具合を調整する

7 バッテリーのマイナス端子を取り付けて1~2回ほどクランキングする

8 エンジンをしばらく回して動作を確認する

9 ファンベルトが張っているかを確認し、作業完了

しかしファンベルトの交換作業は複雑なうえに、やり方を誤ればショートを起こす恐れもあるため危険です。

車の整備に関する経験がない方は、無理に自分で交換せずプロに任せましょう。

ファンベルトの張りを調整する方法

ファンベルトの張りを調整する際の作業手順は、以下の通りです。

1 バッテリーのマイナス端子を外す

2 オルタネーターのロックボルトを緩めておく

3 ベルトの中央部分を親指で押しながらオルタネーターの位置を調整する

4 ファンベルトのたわみ量が適正になったらオルタネーターのロックボルトを締める

5 再度ファンベルトのたわみ量を確認する

オルタネーターをエンジン側に近づけるとファンベルトが緩み、エンジンから離すと張りが強くなります。

ファンベルトの調整は単純な作業に思えますが怪我の危険性を伴うため、交換と同様プロに依頼した方が安心です。

 

ファンベルトに関してよくある質問

ファンベルトに関してよくある質問を、回答と一緒にまとめました。

Q1.ファンベルトの張り具合はどれくらいが適切ですか?

ファンベルトの中央部分を親指で10kg程度の力で押したとき、10~15mm程度たわむ状態が適切です。

Q2.ファンベルトの鳴き声はどんな音ですか?

ファンベルトの寿命が近づいていると、エンジンを動かしたときに「キュルキュル」や「キー」などの音が聞こえます。

このような音が聞こえたら、速やかに点検と交換を行いましょう。

 

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