車外・車内から異臭がする原因とは?種類別の対処法も徹底解説
2025年12月05日
車の内部に何らかのトラブルが生じていると、硫黄のような臭いや焦げ臭さなどを感じる場合があります。
異臭の種類によっては重大な事故につながるトラブルが起きている可能性も考えられるため、速やかな点検が重要です。
この記事では、車から発生している異臭の種類と原因、異臭が生じた際の対処法などについて詳しく解説します。
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車から発生する異臭の種類と原因・対処法

車から発生する異臭の種類は様々なものがあり、臭いによってどのようなトラブルが起こっているのかを予測することができます。
考えられる異臭の種類と原因は、以下の通りです。
| 異臭の種類 | 原因 |
| 硫黄のような臭い | ・オルタネーターの故障 |
| ゴムが焼け焦げたような臭い | ・タイヤの異常
・ファンベルトの故障 |
| 生臭さ | ・エアコンフィルターの汚れ
・エバポレーターのカビ |
| 甘いワインの臭い | ・冷却水のタンクやホースの破損 |
| 薬品の臭い | ・冷却水漏れ |
| 金属の臭い | ・ブレーキパッドの不具合
・クラッチディスクの不具合 |
| ビニールの臭い | ・電気配線の不具合 |
| ガソリンや軽油の臭い | ・燃料漏れ |
| シンナーの臭い | ・塗装時の溶剤の侵入 |
| 生活臭 | ・車内での飲食時の食べこぼしや飲みこぼし
・シートに染みた汗 ・車内での喫煙 |
硫黄のような臭い
オルタネーターが故障するとバッテリーへ過剰に充電され、そこで生まれた熱によってバッテリー液が気化します。
バッテリー液は希硫酸なので、熱すると硫黄や酢酸のような異臭を放ちながら徐々に減少していきます。
放置して運転を続けるとバッテリーが破裂する恐れがあり危険なので、速やかな修理が必要です。
ゴムが焼け焦げたような臭い
車から降りたときにゴムが焼け焦げたような臭いがすると同時に、タイヤ痕やタイヤの異常な発熱も生じていたら、タイヤの劣化が疑われます。
タイヤに異常がなければ、エンジンルーム内にあるゴムでできたファンベルトが原因と考えられます。
焦げ臭さと同時に「キュルキュル」と音が出ている場合は、ファンベルトが摩擦熱により劣化していると考えて良いでしょう。
放置するとベルトが切れて車が動かなくなってしまうため、すぐに点検を依頼することをおすすめします。
生臭さ
車内でエアコンをつけたとき、掃除機から排出される空気のような臭いがする場合があります。
これはエアコンフィルターに埃が溜まって発生することが多いので、掃除により解決が可能です。
エアコンフィルターを交換しても異臭が解消されなければ、エバポレーターが汚れていると考えられます。
甘いワインのような臭い
車の下部やエンジンルームから甘いワインのような臭いがする場合、冷却液を入れているタンクやホースが破損している可能性があります。
冷却液にはエチレングリコールが含まれており、漏れ出すことで甘い臭いが漂いやすくなります。
放置すると冷却液不足によりオーバーヒートが起こり、エンジンも損傷してしまうため早めに対処しましょう。
薬品の臭い
薬品の臭いがする場合も、冷却液漏れを疑いましょう。
車のエアコンの暖房機能には冷却液が関わっており、漏れるとエアコンの稼働中にエチレングリコールの臭いが送風口から発生することがあります。
金属の臭い
ブレーキ操作を頻繁に行うと、ブレーキパッドやブレーキローターが加熱し、車内やエンジンルームから金属のような臭いが発生することがあります。
また、クラッチディスクが摩耗している場合やクラッチ操作に問題がある場合も、摩擦熱でクラッチが焼け、同様に金属臭が発生します。
ビニールの臭い
エンジンルームからビニールが焼けたような臭いがした場合は、電気配線で不具合が生じている可能性があります。
電気配線はビニール製の被覆で覆われており、ショートや接続不良などで熱が生じると、被覆が焼けて異臭がします。
ガソリンや軽油の臭い
燃料タンク付近からガソリンや軽油のような臭いがしたら、燃料タンクが破損しているか、ガソリンの入れ過ぎによってキャニスターの処理が追い付いていないと考えられます。
エンジンルームから臭う場合は、燃料ホースやインジェクターホースの破損、ガスケットの劣化によるガソリン漏れを疑いましょう。
車両火災につながるトラブルなので、早急な対処が必要です。
シンナーの臭い
車を修理・塗装したあとに車内からシンナーの臭いがしたら、塗装時に用いられた有機溶剤成分が車内やエアコンに侵入している可能性があります。
健康状態へ影響することもある異臭なので、早めに車内クリーニングやエアコンのメンテナンスで解消しましょう。
生活臭
こぼした飲食物やシートに染みた汗、タバコなどの臭いが混ざり合った「生活臭」が車内に残ることも多いです。
軽度な生活臭なら市販の消臭剤などで対処できますが、しつこい臭いには業者による車内クリーニングをおすすめします。
車の異臭を放置することのリスク

ここでは、車の異臭を放置する3つのリスクについて解説します。
エンジンルーム内が原因の場合、故障や火災の恐れがある
先述したように、車の異臭はエンジンの故障や火災、事故などの重大なトラブルの前兆症状ともいえます。
とはいえ、エンジンルームや電気配線は専門知識がなければ異常の有無の判断が難しいでしょう。
少しでも異臭を感じたら、事故を確実に防ぐため、速やかにプロへ相談して原因を特定してもらいましょう。
車の査定時に減額される可能性がある
シートやマットなどに臭いが残っていると、車の査定で減額される可能性があります。
査定では車内の臭いもチェックされるため、悪臭があると評価が下がりやすくなります。
健康被害や車酔いが起こりやすくなる
エアコン内部のカビにより異臭が発生していると、エアコンの使用時にカビの胞子や雑菌が車内に蔓延し、アレルギー症状が起こる恐れがあります。
また、不快な臭いが車内に染み付いていると、自律神経にストレスがかかり車酔いが起こりやすくなります。
車の異臭は修理が必要?修理費用の相場について

エンジンやタイヤ、バッテリーなどのトラブルによって異臭が発生した場合は、修理が必要です。
費用の相場は、修理を行う箇所(臭いの原因)によって以下の通り異なります。
| 臭いの原因 | 費用 |
| タイヤの劣化 | 8,000円~30,000円 |
| エンジンルームのファンベルト | 8,000円~1,5000円 |
| オイル漏れ | 20,000円~30,000円 |
| オルタネーターの故障 | 50,000円~100,000円 |
| 冷却水漏れ | 2.000円~4,000円 |
なお、費用は作業内容のボリュームや依頼する業者の違いで変動することもあります。
車内に染み付いた異臭を取り除く方法

車内に異臭が染み付いた場合は、以下3つの方法を試してみましょう。
自分で車内を清掃する
軽度の異臭であれば、自分で車内を清掃することで異臭を除去できる場合があります。
例えばフロアマットやシートの汚れから発生している臭いの対処法としては、以下のような掃除方法が有効です。
・フロアマットを取り外して水洗いする
・シートの掃除機がけとシートクリーナーの使用
また、同じ異臭を発生させないために、車内の定期的な掃除を習慣づけることも大切です。
消臭剤を使用する
芳香剤ではなく、消臭成分により異臭トラブルを改善する「消臭剤」の使用もおすすめです。
車用の消臭剤は、使い方が異なる以下3通りのタイプがあります。
・車内に置くだけで消臭成分が車内に拡散する「置き型」
・臭いが気になる箇所に直接消臭剤を吹き付ける「スプレー型」
・車内の細部までしっかりと消臭できる「スチーム型」
なお、消臭剤はすでに染み付いた臭いを消すよりは、今後臭いが染み付くことを防ぐアイテムとして効果的です。
エアコンのフィルターを交換する
エアコンフィルターを長く使い続けている場合は、フィルター交換によりエアコンからの異臭が改善される可能性があります。
エアコンフィルターは、以下の手順で交換が可能です。
1 エンジンを停止させる
2 グローブボックスを取り外す
3 グローブボックスの設置場所の奥にあるフィルターカバーを外す
4 フィルターケースを引き出す
5 新しいフィルターに交換する
6 パーツ・グローブボックスを元に戻す
新しいフィルターを取り付ける際は、裏表が逆にならないよう注意しましょう。
エアコンのエバポレーターを洗浄する
フィルターを交換してもエアコンの異臭が改善されなければ、エバポレーターを洗浄しましょう。
なお、エバポレーターはダッシュボードを取り外すと見えるエアコンユニットに設置されています。
分解・洗浄には専門知識と技術が求められるため、業者への依頼がおすすめです。
プロにクリーニングを依頼する
自分で車内を掃除しても異臭を除去できない場合は、プロにクリーニングを依頼しましょう。
原因を的確に特定し、それに合わせた方法で徹底的に臭いを除去してくれます。
また、エアコンの内部などパーツの分解が必要な部分の汚れも、専門知識を持ったプロなら正確に作業してくれるため安心です。
関連リンク:車の消臭の大敵タバコのにおい!車の効果的な消臭方法とは
車の異臭の予防策

車から異臭を発生させないようにするため、日頃から以下のような使い方を心がけましょう。
車は定期的に点検する
エンジンの故障による異臭や不具合を防ぐため、定期的な点検が必要です。
こまめな点検・整備でトラブルを未然に防ぐことで、万が一トラブルが発生しても早期発見により修理費用を安く抑えることができるでしょう。
エアコンの使用後は送風モードで乾燥させる
エアコン内部は結露で水分が溜まりやすく、カビの原因になります。
電源を切る前に送風モードを最大風量で10分程度稼働させ、内部を乾燥させると臭いの発生を防げます。
こまめに車内を掃除する
車内の汚れを放置すると、フロアマットやシートに臭いが染み付き、エアコンフィルターも汚れやすくなります。
汚れが軽いうちにシートクリーナーや中性洗剤で掃除する習慣をつけましょう。
喫煙やペットとの同乗など臭いの原因になることを減らす
車内での喫煙は臭いが残りやすいため控えましょう。
また、ペット同乗時はシートカバーやドライブボックスを活用して、できるだけ臭いの付着を防ぎましょう。
車の異臭に関してよくある質問

車の異臭に関してよくある質問を、回答と一緒にまとめました。
車から卵の腐ったような臭いがするのはなぜですか?
車から卵の腐ったような臭い(硫黄臭)がする原因としては、オルタネーターの故障が考えられます。
オルタネーターの故障によりバッテリーの過充電が生じ、液が気化すると卵の腐ったような臭いが生じることがあります。
車の排気ガスが臭いのは異常ですか?
車の排気ガスから異臭がする場合、以下のような異常が疑われます。
・エンジンの燃焼不良
・エンジンオイルが漏れている
・マフラー、排気系統が破損している
排気ガスの異臭は車両トラブルのリスクや健康リスクなどを伴うため、早めの点検をおすすめします。
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