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車のマフラーから水が出てくる原因とは?水抜き方法やマフラーが壊れるケースも解説

2025年12月05日

車のマフラーから水が落ちてくる現象に対し、故障ではないかと不安に感じる方もいることでしょう。

これはガソリンが正常に燃焼されているために生じる現象ですが、内部に水を溜め続けると深刻なトラブルにつながる恐れがあるため注意が必要です。

今回は車のマフラーから水が出てくる原因に加え、内部に水が溜まった場合に起こり得るトラブルや水の抜き方、水が入った場合の修理費用など詳しく解説いたします。

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車のマフラーから水が出てくる原因はアイドリング

車のマフラーから水が出てくるのは、ガソリンが正常に燃焼している証拠です。

ガソリンには水素が含まれており、燃焼時に大気中の酸素と結合して水が発生します。

さらに、排気ガスがマフラー内部にある「排気ガス浄化装置」(三元触媒)を通る際に化学反応が起き、水が発生します。

これらの水分は水蒸気として排出されますが、アイドリングが長いときや短距離走行を繰り返すと、蒸発しきらずに液体の水としてマフラーから出てくることがあります。

夏と冬でマフラーから出てくる水の量が変わる

マフラーから出る水の量は季節によって変化します。

夏は気温が高く水が蒸発しやすいため、目視できる水は少なくなります。

一方、冬は外気温と排気ガスの温度差で結露が起きやすく、マフラーに水が溜まりやすいため、水が出る量が多く見えることがあります。

 

 ディーゼル車はマフラーから水が出ないって本当?

完全に出ないわけではありませんが、ガソリン車に比べると量は少なめです。

マフラーから水が出る主な理由は「燃料の燃焼」と「排気ガス浄化装置での化学反応」ですが、ディーゼル車では以下の理由で水が出にくくなります。

  • 軽油はガソリンより水素の含有量が少ないため、燃焼時に発生する水も少ない
  • ディーゼルエンジンは三元触媒(排気ガス浄化装置の一種)を使わないため、化学反応による水の発生が少ない

そのため、ディーゼル車でもマフラーから水が出ることはありますが、ガソリン車ほど目立ちません。

 

車のマフラーに水を溜め続けるのは危険

通常、ガソリンの燃焼や触媒の働きにより発生した水は瞬時に蒸発して水蒸気となりマフラーから排出されます。

しかしアイドリングの繰り返しや、外気との温度差が激しいと水は蒸発しきれずマフラーに溜まり続けます。

近年はステンレス製のマフラーを使っている車が多いため、ある程度は水を溜め続けても錆びることがありません。

とはいえステンレスも金属であることには変わらず、メンテナンスをせず長期にわたって放置すると錆びのリスクが高まります。

 

外部から車のマフラーに水が入るとどうなるのか

通常、雨や洗車時にマフラーへ少し水が入る程度であれば問題はありません。

しかし大量に水が入った場合は、以下のようなトラブルで愛車が壊れる恐れがあります。

サビが発生する

マフラーに水が入ったまま放置すると、サビが発生して少しずつ広がっていきます。

腐食が深刻化するとマフラーに穴が開き、排ガスが適切に処理されなくなることもあるため注意が必要です。

異音が発生する

マフラーから入った水は、異音を発生させる原因にもなります。

その際に発生する異音は、「カラカラ」や「バラバラ」と聞こえることがあります。

「カラカラ」という異音はセラミックの遮熱板の固定力が弱まり、振動音が大きくなるため発生します。

「バラバラ」という音が聞こえた場合は、腐食によりマフラーが破損している可能性が考えられます。

エンジントラブルが発生する

マフラーに水が入ったままだと、ガスがうまく排出されなくなりエンジントラブルへつながることもあります。

また、最悪の場合水がエンジン内部に進入し、燃焼に必要な空気が圧縮できずエンジンが故障する可能性も考えられます。

エンジンが故障すると高額な修理費用が発生するため、このような事態となる前に水を抜いておくことが大切です。

 

車のマフラーから水を抜く方法

定期的に長距離走行や高速走行をする

マフラーの内部に生じた水分は、熱によって蒸発します。

しかし、頻繁にアイドリングや短距離走行を繰り返すとマフラーの熱が上昇しにくくなり、水分が溜まり続けてしまいます。

水分の蒸発を促すためにも、定期的に長距離走行や高速道路での走行をして、マフラーを温めると良いでしょう。

空ぶかしする

長距離走行や高速走行が難しい場合は、空ぶかしで水を抜く方法もあります。

ニュートラルギアに切り替えてサイドブレーキをかけ、勢いよくアクセルを踏み込むと水が排出される場合があります。

ただし、空ぶかしをすると水が勢いよく飛ぶため、周囲に人や物がないかを確認しましょう。

また、大きな音が生じるため、第三者に迷惑がかからないような時間帯と場所を選ぶことが大切です。

 

車のマフラーに水が入った際の注意点

車のマフラーから水を抜く場合、やり方を誤ると車が故障する恐れがあります。

自分でマフラーから水を抜く前に、以下2つの注意点を理解しておきましょう。

水抜き剤は使用しない

水抜き剤とは、ガソリンタンクの中に溜まった水を分解して除去できる溶液です。

金属製のガソリンタンクの中に水が溜まったときの対処として、水抜き剤が使われることがあります。

しかし、マフラーに水が入ったときは、水抜き剤は適していません。

マフラーから出る水はガソリンの燃焼による結露、または触媒の化学反応により炭化水素が還元されたものです。

ガソリンタンク内の水とは関係ないため、水抜き剤を使用しても効果がありません。

水抜き穴加工は車検に通らなくなる

マフラーに水抜き穴をあけて水が溜まらないようにするという対策は、おすすめできません。

マフラー本体に穴があると、排気ガスが漏れるため車検に通ることができなくなるからです。

どうしても水が溜まりやすく事前対策を施したい場合は、整備士が在籍する車検業者へ相談するか、定期的な水抜き方法を実施しましょう。

水没時はエンジンをかけずプロに相談を

水害などで車が水没し、マフラーから水が入った場合の空ぶかしは厳禁です。

マフラーが浸水した状態でエンジンをかけると、ウォーターハンマー現象(圧縮された空気と水の衝突による衝撃)でエンジンが破損する可能性があります。

そのため、自分で対処するよりもプロに点検と修理を依頼する方が安心です。

 

車のマフラーから水が入った場合の修理費用

ここでは、マフラーにサビが生じた場合とエンジンに水が浸入した場合の修理費用について解説します。

水でサビが生じたマフラーの修理費用

水分でマフラーがサビてしまった場合、サビの進行度合いによって修理するかマフラーを交換するかが変わります。

サビによる修理・交換それぞれにかかる費用相場は、以下の通りです。

修理 5,000円~20,000程度
交換 10,000円~100,000円程度

なお、大型車や輸入車などのマフラーは部品代が高額な傾向にあるため、費用も一般的な車種より高くなりがちです。

水が浸入してしまったエンジンの修理費用

水がエンジン内部に浸入した場合、どのパーツが故障しているのかによって修理費用は変わります。

主なパーツごとの修理費用の相場は、以下の通りです。

パーツ 費用
スパークプラグ 5,000円程度
バッテリー 10,000円~20,000円程度
オルタネーター 50,000円~100,000円程度
エンジンコントロールユニット 100,000円程度
駆動用バッテリー 100,000円程度

なお、エンジンが完全に水没して動かなくなった場合は、エンジン本体の交換が必要です。

その場合、100,000円~1,000,000円程度の費用がかかります。

 

車のマフラーの水に関してよくある質問

最後に、車のマフラーの水に関するよくある質問について解説します。

車のマフラーから水が出るのは調子がいいからですか?

車のマフラーから水が出るのは、「ガソリンが正常に燃焼されているから」と考えられます。

燃焼によりガソリンに含まれる水素と酸素が結合し、水分が発生するからです。

通常は走行中のマフラーの熱により蒸発しますが、アイドリングや短距離走行を繰り返すとまとまった量の水が溜まります。

水が溜まったままの状態はサビのリスクを伴うため、定期的に水抜きしましょう。

車のマフラーから水のような音がするのはなぜですか?

アクセルを踏み込んだ際に「ボコボコ」「ポコポコ」といった水のような音が聞こえる場合、マフラー内部に水が溜まっている可能性があります。

ガソリンの燃焼や三元触媒の働きによって水分が生じているためで、異常ではありません。

なお、「ボッボッ」「ボボボ」といった異音はマフラーの破損や故障が疑われるため、早めに点検・修理を依頼しましょう。

車のマフラーから水と白煙が出る原因は何ですか?

車のマフラーから出る白煙の原因は、「水蒸気」か「エンジンオイルが燃えている」かの2通りがあります。

水蒸気はマフラーの内部と外気の温度差により生じるもので、特に問題はありません。

一方で、エンジンオイルが燃えるとオイルが焦げたようなにおいがします。

ピストンリングの摩耗によりエンジンオイルが燃焼室へ入り込み、燃料と一緒に燃えている状態です。

放置するとエンジン本体に深刻なダメージが生じるため、早めの点検・修理が必要です。

 

マフラートラブルなどお悩みの場合はカーコンビニ俱楽部へご相談を

マフラーから水が出るだけなら、車が正常に作動している証拠であるため問題視する必要はありません。

しかし、水を溜め続けるとサビが生じる可能性があるため、水抜きなどの対策を講じる必要があります。

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