車のエンジンオイルが漏れている?確認方法や原因など解説

2025年02月10日
エンジンオイル漏れは、速やかに対処しないと深刻なトラブルや事故につながるおそれがあります。
しかし、エンジンオイルが漏れる原因は様々であり、原因を特定のうえ適切な方法での対処が必要です。
そこで今回は、エンジンオイルが漏れる主な原因やエンジンオイル漏れを確認する方法、修理費用の目安などについて解説いたします。
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車のエンジンオイルとは
エンジンオイルは、エンジンをスムーズに動かすために必要不可欠な潤滑油です。
エンジンオイルは主に以下の5つの役割を果たしています。
・エンジン内部の各部品の摩耗や焼け付きなどを防止するための「潤滑」
・エンジンが作動することによって発生する熱や汚れを取り除く「冷却」「洗浄」する役割
・エンジン寿命を短くする原因のひとつである錆を防止する「防錆」
・シリンダーやピストンのわずかな隙間に入り気密性を確保する「密封」
エンジンオイルが劣化するとこれらの役割を十分に果たせずさまざまな不具合の原因になる可能性があるため、定期的な交換が必要です。
エンジンオイル漏れには2パターンある
エンジンオイル漏れとは、何らかの原因でエンジンオイルがエンジン内部や外部に漏れ出してしまうことを指します。オイル漏れは内部漏れと外部漏れに大きく分けられます。
外部漏れ
外部漏れは、ゴムやパッキンの劣化などによりエンジンからオイルが漏れ出る「オイル下がり」によって発生します。
漏れ出したオイルは車外にまで達し、エンジンルームの下にぽたぽたと水滴が垂れているような状態になります。
このため、外部漏れの場合は駐車時に車の下が染みになっていることでオイル漏れに気付くケースが多いようです。
内部漏れ
内部漏れは、エンジンのシリンダーとピストンリングの間からオイルが燃料室に上がる「オイル上がり」と呼ばれる現象によって、ガソリンとオイルが一緒に燃焼してしまう状態のことです。
外にオイルが漏れださないため、外部漏れに比べて気付きにくく、発見が遅れがちなトラブルです。
内部漏れに気付かないままで走行を続けると、マフラーから白煙が出るようになります。
エンジンオイル漏れを確認する方法
車の下に液体が漏れていることで「エンジンオイルの外部漏れ」に気付くことが多いのは確かです。
しかし、車にはエンジンオイル以外にもさまざまな液体が使用されているため、漏れている液体がエンジンオイルであるとは限りません。
何らかの液体が漏れていることに気付いたら、次の点をチェックしてみましょう。
漏れている液体の状態をチェック
漏れている液体の色や粘度を目視や直接手で触れて確認してみます。茶色や黒っぽい色の液体で、焦げたようなにおいがする、液体に粘度があるというときはエンジオイルの可能性が高いです。
匂いのない透明な液体の場合はエアコンや排出ガスの水なので問題はありません。しかし、色の付いた液体の場合はクーラント(エンジン冷却水)漏れのため、これもそのまま走行するとオーバーヒートを起こす可能性があるので、対処しましょう。
また、明らかなガソリン臭がする場合はガソリンが漏れており、走行せずとも火災の危険があります。速やかにロードサービスを呼んでください。
液体の漏れ出している位置をチェック
車のどの部分から液体が漏れ出しているのかも、判断基準のひとつになります。
エンジンルームの真下から液体が染み出ているようであれば、エンジンオイル漏れと考えてほぼ間違いないでしょう。
オイルゲージでチェック
オイルゲージを使い、エンジンオイルの量がどのくらいあるのかも確認してみましょう。
ボンネット内にあるオイルゲージで残量を確認し、オイルの減りが激しいようであればエンジンオイル漏れと考えられます。
オイルゲージでのチェックは、特に内部漏れの確認に有効です。
油圧警告灯が点灯したらエンジンオイル漏れの疑いあり
油圧警告灯は、エンジンオイルの量が不足し、十分な油圧が得られていない場合に点灯するため、オイル漏れで油圧が下がった場合も点灯します。
警告灯は種類や状況によって青、橙、赤に点灯します。
青は異常なし、橙はすぐに危険が迫っているわけではないが異常がありできるだけ早い点検・整備が必要な状態です。
赤は最も緊急度が高く、事故を引き起こす危険がある不具合があるため迅速な対処が必要な状態を指しています。
油圧警告灯は赤に点灯するため、緊急度が高くそのまま走行するのは危険です。
油圧警告灯が点灯したら安全な場所に車を停車し、ロードサービスを呼んでください。
車がオイル漏れを起こした際の対処法
エンジンオイルを粘度の高いものに変える
エンジンオイルの漏れが気になるときは、粘度の高いオイルに変えてみるといいでしょう。
ただし、車種によって適したエンジンオイルは異なり、適正でないエンジンオイルはエンジンの持つポテンシャルが発揮できないばかりか、燃費の悪化を招くことにもなります。
エンジンオイルの粘度を変える際には、取扱説明書を確認する、ディーラーやメーカーに問い合わせるなど、その車種に推奨されている粘度を把握しておくことが大切です。
エンジンオイルの漏れ止め剤(添加剤)を使用する
にじみ程度の軽度なオイル漏れであれば、カー用品店などで販売されている漏れ止め剤を使用してみるのも対処法のひとつといえます。
漏れ止め用の添加剤にはオイルの粘度を上げる効果や、エンジン内部のバルブシールなどの弾力をよみがえらせてくれる効果もあります。
ただし漏れ止め剤によっては、添加してから効果が出るまでに一定の時間を必要とするものもあります。その場合は予防策として使用すると良いでしょう。
エンジンオイルを注ぎ足す
漏れているエンジンオイルの量がわずかであれば、エンジンオイルを注ぎ足すという手もあります。
オイルゲージでエンジンオイルの量を確認し、適正量になるまでエンジンオイルを慎重に注ぎ足しましょう。
しかし、これは応急処置に過ぎず根本的な解決には至らないため、注ぎ足したら早めに原因の特定と修理を行いましょう。
できるだけ早く点検・整備を依頼する
上記に挙げた対処法はあくまでも応急処置に過ぎず、根本解決にはなりません。
そのままの状態で走り続ければより悪化し、重大な事故を招く可能性も否定できません。
そのためできるだけ早くディーラーや整備工場などへ持ち込み、プロの点検・整備を受けるようにしてください。
車のオイル漏れを引き起こす原因とは
先述したように、エンジンオイル漏れには「外部漏れ」と「内部漏れ」の2通りがあります。
それぞれの原因として考えられるケースをまとめると、以下の通りです。
オイル漏れの種類 | 原因 |
外部漏れ | ・ガスケットの劣化・ずれ ・ドレンボルトの摩耗や不具合 ・オイルパンの破損 ・オイルプレッシャースイッチの劣化 |
内部漏れ | ・バルブシールの劣化・硬化 ・ピストンリングの摩耗 |
各原因について、以下より詳しく解説いたします。
外部漏れの原因
外部漏れの原因となるトラブルと、各トラブルの特徴をご紹介いたします。
ガスケットの劣化・ずれなど
ガスケットはゴムやプラスチック、金属などでできた部品で、エンジンの部品間の接合部を埋める役割を果たしており、使用環境にかかわらず劣化が避けられない消耗部品といえます。
劣化すると気密性がなくなり、隙間ができてその部分からエンジンオイルが漏れることになります。
ドレンボルトの摩耗や不具合
オイルパンの下部にあるドレンボルトは、オイル交換時に排出口となる部品で、ドレンボルトが劣化すると接合部に隙間が生じて漏れの原因になることがあります。
また純正品以外を使用した場合、サイズが合っていないときちんと接合できずオイル漏れを起こす可能性もあります。
また、締めすぎることによってねじ山がつぶれ、オイルが漏れることあるので取付け時には適度に締めるようにしましょう。
オイルパンの破損
オイルパンは一定量のエンジンオイルをためておく部品で、エンジン下部に取り付けられています。
そのため、破損すると中にたまっていたエンジンオイルが外部に漏れ出てしまいます。
経年劣化によるサビや、障害物との衝突により破損しているケースもあるため注意が必要です。
外に著しい量のエンジンオイルが漏れている場合は、オイルパンの破損を疑いましょう。
オイルプレッシャースイッチの劣化
オイルプレッシャースイッチはエンジン内部の油圧を検知する装置で、油圧が低下するとメーターパネルの油圧警告灯を点灯させます。
油圧を測るため常にエンジンオイルに触れている部品であり、劣化により破損したり隙間ができたりすると、オイルが漏れることがあります。
内部漏れの原因
エンジンの内部漏れを引き起こすトラブルと、各トラブルの特徴をご紹介いたします。
バルブシールの劣化・硬化
バルブシールは、オイルパンから燃料室にオイルが入り込む「オイル上がり」を防ぐパーツです。
エンジンオイルが劣化すると、オイル内に金属粉が混じるようになり、この金属粉がバルブシールを劣化させ、内部漏れの原因となるオイル上がりにつながります。
ピストンリングの摩耗
ピストンリングは、エンジンのシリンダー内にある部品です。
ピストンとシリンダーの間の気密性を保ったり、余分な潤滑油が燃焼室に入らないようにしたりといった役割があります。
ピストンリングの摩耗が進むとピストンとシリンダーの間に隙間が生じて、オイルが燃焼室内に漏れてしまいます。
その場合、エンジンのオーバーホールでの対処が必要になり、修理費用も高額になります。
エンジンオイル漏れの修理にかかる費用
エンジンオイル漏れの修理にかかる費用は、原因箇所によって変わります。
ここでは、外部漏れ・内部漏れそれぞれの原因ごとにかかる修理費用の目安をご紹介いたします。
外部漏れの場合
外部漏れの場合にかかる修理費用の目安は、以下の通りです。
原因 | 修理費用 |
ガスケットの劣化・ずれ | 10,000円〜30,000円程度 |
ドレンボルトの摩耗や不具合 | 1,000円~4,000円程度 |
オイルパンの破損 | 25,000円~45,000円程度 |
オイルプレッシャースイッチの劣化 | 3,000円~10,000円程度 |
部品によっては数千円程度で済むため、内部漏れに比べて修理費用は抑えられる傾向にあります。
内部漏れの場合
内部漏れの修理にかかる費用の目安は、以下の通りです。
原因 | 修理費用 |
バルブシールの劣化・硬化 | 50,000円〜150,000円程度 |
ピストンリングの摩耗 | 70,000円~200,000円程度 |
どちらも部品代は数百円~数千円程度で済みますが、エンジンの分解が必要になるため工賃は高額になります。
特に、輸入車など構造が複雑だったり整備の難易度が高かったりする車は、費用が高額になりやすいです。
エンジンオイル漏れを放置するとどうなるか
エンジンオイル漏れは、早急に対処しないと以下のようなトラブルのリスクが生じます。
車検に合格できない
車検の検査項目の中には「下回り検査」があり、下回りやエンジンルームをチェックしオイル漏れの有無を確認されます。
原則として、検査員がオイル漏れを目視で確認できる状態であれば車検には合格できません。
車検業者を通す場合も、オイル漏れはほとんどの場合で修理を促されます。
エンジンが焼き付き、走行不能になる可能性も
オイル漏れをした状態で走行し続けると、オイルが不足し潤滑機能がなくなり、各部品の摩擦が大きくなり摩擦熱が発生します。
またエンジンオイルの役割のひとつである冷却作用も大幅に低下するため、最終的にはエンジンが焼き付き、走行不能になるなど致命的なダメージを負うことになります。
車両火災のリスクもある
漏れ出したエンジンが高温になったパーツなどに付着することで、車両火災につながることもあります。
また、エンジンが焼き付いたことでエンジンが破損しオイルを周辺にまき散らすことになり、車両火災になるケースもあるので、オイル漏れ状態での走行は危険と認識し、放置しないことが大切です。
車のエンジンオイル漏れによる重大なトラブルを防ぐには
エンジンオイル漏れは一度発生すると、修理に時間とお金を費やすことになります。
そのような事態を防ぐためにも、日頃から以下4つのコツを心がけることが大切です。
定期的にオイル交換をする
エンジンオイル漏れのリスクを下げるにあたって、特に有効な対策がオイル交換です。
エンジンオイルは使用を続けるうちに劣化が進み、部品を摩耗させやすくなります。
そうなる前に新しいエンジンオイルに交換し、エンジンの各部品が正常に作動できるように気を配る必要があります。
オイルエレメントも併せて交換する
オイルエレメントとは、エンジンオイルに混入したススや金属片などをろ過するフィルターです。
エンジンオイルがオイルエレメントを通るたびに汚れが溜まっていき、最終的には十分にろ過することができなくなり、エンジンオイルの劣化が早まります。
そのため、オイル交換2回につき1回程度の頻度を目安に、オイルエレメントの交換も行いましょう。
走れる状態でも、少量のオイル漏れは放置せず早めに対処を
原因箇所や部品の摩耗具合などによっては、エンジンオイルがわずかに滲む程度にしか漏れないケースもあります。
滲み出ているだけで特に被害は出ていないからと放置すると、状態がさらに悪化して車の走行に支障が出たり、高額な修理を要する事態に発展する恐れがあります。
エンジンオイル漏れが軽度であるうちに、速やかに業者へ相談して修理することが、深刻なエンジンオイル漏れを防ぐために重要です。
日々の点検を怠らない
エンジンオイルの減少や変色などの異常をいち早く発見するには、日々の点検も必要です。
ボンネットを開けてエンジンルームを見て、エンジンオイルが漏れていないかを確認しましょう。
併せて、オイルレベルゲージを引き抜いて量や色を確認すると内部漏れの有無も判断できます。
定期的なメンテナンスを実施してオイル漏れなどのトラブルと無縁のカーライフを
エンジンオイル漏れは重大な事故につながる可能性のあるトラブルです。オイル漏れかもしれないと感じたら、できるだけ早くプロのチェックを受けましょう。
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