ボンネットでよくあるトラブルと原因を徹底解説!ケース別の修理費用相場も
2025年12月05日
ボンネットは車のパーツの中でも特に面積が広く、キズ・へこみなどのトラブルが生じやすい箇所です。
本記事では、ボンネットでよくあるトラブルとそれぞれの原因、修理費用などについて詳しく解説します。
ボンネットのトラブル対策にも役立つ情報なので、ぜひ参考にしてください。
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ボンネットでよくあるトラブルの原因と対処法

車のボンネットでよくあるトラブルとして、以下のケースが挙げられます。
| トラブル | 原因 |
| ボンネットが開かない | ・ボンネットオープナーの故障
・ボンネット内のフックの故障 ・レバー関連の故障 ・パッキンの劣化 |
| ボンネットが閉まらない・半開きになる | ・ボンネットステーが正しく収納されていない
・フックのキャッチ側の劣化 |
| キズ・へこみ | ・障害物や鋭利なものとの接触
・誤った方法による洗車 |
| サビ | ・キズやへこみの放置
・鉄粉 ・融雪剤や潮風などの塩分 |
各トラブルの原因について、以下より詳しく解説いたします。
ボンネットが開かない
正しい手順を踏んでもボンネットが開かない場合、ボンネットオープナーやボンネット内のフック、レバー関連に何らかの故障が起きていると考えられます。
また、日常的なメンテナンスをあまり実施しておらず、ボンネットの開閉頻度が極端に少ない場合は、パッキンの劣化によりボンネットと固着してしまうことも多いです。
無理に開けるとより大きなダメージにつながるため、販売店や修理業者に点検・整備を依頼するのがおすすめです。
ボンネットが閉まらない・半開きになる
ボンネットが閉まらない場合は、まずボンネットステーが正しい場所に収納されているかを確認してください。ボンネットステーの収納が正しく行われていないと完全にボンネットが閉まりません。
また、半開き状態のままで落下させたり押し込んだりしても完全に閉まらない場合は、フックのキャッチ側が劣化している可能性があります。
車用の防錆潤滑剤を使用することで復活することもありますが、そうでない場合はプロに修理を依頼しましょう。
キズ・へこみ
ボンネットは、以下のような原因でキズがつくことが多いです。
・飛び石
・野良猫の爪
・誤った方法による洗車
・イタズラ
また、ガレージシャッターとの接触や積雪の重みなどで、へこみが生じる場合もあります。
ボンネットはキズやへこみがつきやすいうえに、ボディの中でも特に目立つ部分です。
キズやへこみに気がついたら、早めの修理をおすすめします。
サビ
ボンネットを含め、車のボディにできたキズ・へこみを放置すると損傷箇所からサビが発生するケースが多いです。
キズやへこみができた箇所はボディ鋼板を保護する塗装が剥がれており、そこから水分や汚れが入り込んで金属が酸化してしまいます。
ただし特に損傷はなくても、塗装の上から鉄粉が付着すると付着した鉄粉が酸化してボディにまでサビが生じることもあります。
また、融雪剤や潮風に含まれる塩分も、ボディにサビを発生させる原因のひとつです。
ボンネットの正しい開け方と閉め方

ボンネットは、一般的な乗用車では車の前部に位置しています。
近年の車は、車体そのものが衝突時の安全性を考えて設計されています
ボンネットも単なるエンジンカバーではなく、万が一の衝突時に衝撃を吸収して乗員を守るための重要なパーツです。
ボンネットを開ける際は、正しい扱い方をしないと変形するなどのトラブルにつながる危険もあります。
ここでは、一般的な車のボンネットの正しい開け方と閉め方を解説いたします。
ボンネットの正しい開け方
1.ボンネットオープナーを引く
ボンネットを開ける際は、まずは運転席の足元付近にあるレバー(ボンネットオープナー)を引きましょう。
ボンネットは簡単に開いてしまうと危険があるため、2段階ロックされています。
ボンネットオープナーを操作せずにボンネットを開けようとしても、ロックされているため持ち上がりません。無理やり持ち上げようとはせず、必ずボンネットオープナーを最初に操作してください。
2.ボンネットのレバーを押し上げる
ボンネットオープナーを引くと、ボンネットのロックが解除され軽く浮き上がり、半開きの状態になります。
その隙間に手を入れ、内部にあるレバーを動かすとボンネットが開きます。
レバーは左右に動かすか、上下に動かすか、車種によって異なるので、どちらかを試してみて開かない場合はもう一方を試してみましょう。
3.ボンネットステーでボンネットを固定する
ボンネットの裏、もしくは車両本体のフロント部分の内側には「ボンネットステー」と呼ばれる、開けたボンネットを固定するパーツがあります。このボンネットステーを、専用のくぼみに固定してください。
なお、車種によってはボンネットステーがない場合や、あらかじめボンネットステーが車体に固定されている場合もあります。
ボンネットの正しい閉め方
ボンネットを閉める際には、基本的には開けるときと逆の手順を行います。
ボンネットを閉める際に、押し込まないことが特に大切です。
1.ボンネットステーを外す
開けたボンネットを固定しているボンネットステーを外し、所定の場所に収納します。
その際、支えがなくなりボンネットが急に落ちる危険性があるため、手でボンネットを支えてください。
2.押し込まず、重力を利用してボンネットを閉める
手で支えたまま、20~30cm程度の高さまで手で下ろしたら、手を離して重力によって自然に落下させます。
原則としてこの方法ですが、ボンネットが軽く、自重で閉まらない場合は優しく手で押し込みます。
このときに全体重をかけたり、力任せに乱暴に押し込んだりしないように注意が必要です。ボンネットにへこみや歪みが生じる可能性があります。
3.確実に閉まっているか確認する
最後に、ボンネットが完全に閉まりロックされているのかを確認しましょう。半開きの状態のまま走行するのは危険です。
ボンネットを軽く押す、動かすなどしてみて揺れや浮きがないかをチェックしてください。
トラブルが生じたボンネットを修理するか交換するかの判断基準

ボンネットは、トラブルの度合いによって修理で解決できることもあれば、交換が必要になることもあります。
ここでは、ボンネットのトラブルに対し修理・交換それぞれの手段で解決できるケースと、メリットやデメリットについて解説いたします。
ボンネットの修理で解決できるケース
・表面的なキズや範囲の狭いキズ・へこみ
・軽度~中程度のサビ
・ボンネット内部にある部品の故障
ボンネット修理のメリット・デメリット
ボンネットのトラブルを修理で対処するメリットは、コストの低さです。
具体的な修理費用は損傷の程度や故障した部品の種類によって変わりますが、ボンネット本体の費用は発生しない分、交換よりも低価格で済みます。
基本的に、軽度の損傷ほど修理費用も安い傾向にあるため、ごく軽度なトラブルでも違和感を覚えたら早めに業者へ相談しましょう。
ただし、作業工程が複雑な修理だと対応不可能として業者から断られる場合もあることは懸念点です。
ボンネットの交換が必要なケース
・板金修理では直しきれない程度のキズ・へこみ
・広範囲に進行したサビ
ボンネット交換のメリット・デメリット
交換すれば、重度の損傷でも元通りに近い状態へ直せるメリットがあります。
デメリットは、修理よりも費用と時間がかかることです。
工賃に加えてボンネット本体代も発生するため、一般的に修理よりも費用総額が高くなりがちです。
また、パーツを取り寄せるための期間を要するため、交換完了まで数日以上かかるケースが多いです。
トラブルが生じたボンネットの修理・交換費用

ボンネットの修理・交換にかかる費用の相場は、以下の通りです。
| 内容 | 費用 |
| ボンネットの開閉不良の修理 | 10,000円~100,000円程度 |
| ボンネットのキズ修理 | 20,000円~60,000円程度 |
| ボンネットのへこみ修理 | 30,000円~70,000円程度 |
| ボンネットのサビ修理 | 40,000円~70,000円程度 |
| ボンネットの交換 | 60,000円~300,000円程度 |
修理費用に関しては、トラブルの内容だけでなく依頼先などによっても変動します。
車の修理費用に影響するポイントは以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
関連リンク:車にできた擦り傷やへこみの修理代相場を一覧で紹介!安くするコツも解説
ボンネットの修理・交換費用を抑える方法

ボンネットは他のパーツに比べて修理・交換費用が高くなりやすいため、場合によっては多額の費用負担が生じます。
ボンネットの修理や交換に伴う費用負担を抑えるなら、以下の方法がおすすめです。
相見積もりでお得な業者を見つける
ボンネットの修理を依頼する業者を探す際は、1社に絞るのではなく複数の候補を決めましょう。
同じ作業内容でも工賃設定は各社で異なるため、それぞれで見積もりを取ればよりお得に依頼できる業者を見つけやすくなります。
中古パーツの使用を検討する
新品のパーツにこだわりがなければ、中古パーツの使用も検討しましょう。
特に新品同様の状態になるまで整備された「リビルトパーツ」なら、安価かつ品質が高く、お得に交換できます。
車両保険の利用を検討する
ボンネットのトラブルの原因によっては、車両保険の補償を受けられる場合があります。
基本的には、「外的要因による故障・損傷」が車両保険の補償対象です。
経年劣化による故障は車両保険を使えない場合がほとんどなので、注意しましょう。
なお、車両保険を使うと等級が下がり翌年から保険料が高くなります。
修理代によっては自己負担の方がお得になる可能性もあるため、保険会社に相談の上利用を検討しましょう。
ボンネットの修理・交換にかかる時間

ボンネットの修理や交換にかかる時間は、5日~1週間程度が目安です。
ただし、ごく小さなキズやへこみの修理なら1日程度で完了する場合もあります。
逆に、部品の在庫が店舗になく、取り寄せが必要な場合、1週間以上かかるケースもあります。
具体的な所要期間はボンネットの故障・損傷の度合い、そして依頼先によって変わるため、見積もり時に確認しましょう。
ボンネットのトラブルを放置するリスク

少しの故障・損傷でも、放置により状態が悪化して安全性が低下するおそれがあります。
ここでは、ボンネットのトラブルの放置により起こり得るリスクについて解説いたします。
ボンネットが半開きのまま走行すると事故のリスクが高まる
ボンネットが正常に開閉できないまま走行すると、走行中にボンネットが半開きになり、ジョイント部分への負荷が増します。
特に高速道路での走行時は、風圧による負荷でボンネットが全開になる可能性があります。
その結果、視界が遮られる・フロントガラスが割れるといったトラブルにつながるため危険です。
キズ・へこみの部分から腐食が生じる
先述したように、ボンネットのキズやへこみは塗装剥がれによりサビが発生しやすくなります。
一度サビが発生すると時間の経過とともに腐食が広がっていき、その分修理も困難になります。
当初は低コストの修理で済むような損傷だったとしても、腐食が拡大すれば高額な修理を要する状態に悪化する可能性があります。
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