車の暖房は燃費に影響する?ガソリン車とハイブリッド車の違いについても解説
2026年04月29日
家庭用のエアコンと同じく、車のエアコンも冷房より暖房の方が電力消費が激しく、燃費が落ちてしまうとイメージされがちです。
そこで今回は、車のエアコンで燃費が悪化するのは暖房と冷房のどちらなのか、冬に車の燃費が悪くなる原因について、詳しく解説いたします。
燃費の悪化や暖房の効きが気になったときの対処法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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ガソリン車の暖房は燃費に大きく影響しない

ガソリン車の暖房そのものが燃料を大量に消費することはありません。
ここでは、なぜガソリン車の暖房が燃費に優しいのか、そのメカニズムを紹介します。
ガソリン車の暖房の仕組み
ガソリン車の暖房は、エンジンの排熱を再利用する仕組みを採用しています。
エンジンは走行中、ガソリンを燃焼させて動力を生み出す過程で、熱を発生させます。
この熱をそのまま放置するとエンジンが焼き付いてしまうため、冷却水を循環させてエンジンを冷却しています。
暖房スイッチを入れると、この熱を蓄えた熱い冷却水がヒーターコアという小さなラジエーターのような部品に送り込まれます。
そこにブロアファンで風を当てることで、温風として車内に送り出される仕組みです。
暖房は排熱を利用するため燃費に影響しない
前述の通り、暖房の熱源はエンジンの排熱です。
冷房のように、エンジンの力を使ってコンプレッサーを回し、冷媒を圧縮するといった追加のエネルギーを必要としません。
もちろん、風を送るためのファンを回す電力は必要ですが、それはオルタネーター(発電機)が走行中に発電する電力で十分に賄える範囲です。
したがって、暖房を使っているから燃費が悪化することは基本的にありません。
ハイブリッド車やEVは暖房の使用が燃費に影響する

ガソリン車とは対照的に、エコカーとして知られているハイブリッド車や電気自動車(EV)にとって、冬の暖房は燃費(電費)を左右する要素になります 。
ハイブリッド車の場合
ハイブリッド車は、停車中や低速走行中に頻繁にエンジンを停止するケースが多くあります。しかし、暖房を使うためにはエンジンの排熱が必要です。
冬場に暖房を強く設定していると、車内を温めるための熱が足りなくなり、バッテリーが十分にある状態でも熱源を確保するためだけにエンジンを作動させることになります。
本来ならモーターだけで走行できるシーンでもエンジンが回ってしまうため、結果としてガソリンの消費量が増え、燃費が悪化する原因になるのです。
EVの場合
エンジンを持たないEV(電気自動車)には、そもそも利用できる排熱がほとんど存在しません。
そのため、暖房には家庭用の電気ヒーターと同じような原理のPTCヒーターや、効率を高めたヒートポンプシステムを使用して、電気を直接熱に変換するのが一般的です。
この熱生成には大きな電力を要するため、冬場に暖房をフル稼働させると走行に使えるはずのバッテリー残量が急速に減少します。
外気温によっては、航続距離が通常時の2割〜3割、場合によってはそれ以上減少することもあるため、EVユーザーにとって暖房管理は切実な問題ともいえるでしょう。
A/Cや外気導入・内規循環が燃費に与える影響

車の燃費は、暖房だけでなくエアコンの設定によっても変わります。
特に「A/C」「外気導入」「内気循環」の使い分けがポイントです。
A/C
A/Cは、空気を冷やしたり除湿するための機能です。
ONにするとコンプレッサーが作動し、エンジンへの負荷が増えるため燃費は悪化します。
OFFにすると負荷が減り、燃費への影響を抑えられます。
冬場でも曇りが気にならない場合は、A/CをOFFにするのがおすすめです。
外気導入
外気導入は、車外の空気を取り込む設定です。
暖房効率はやや下がりますが、窓の曇りを防ぎやすく、安全性の面でメリットがあります。
基本的には外気導入をベースに使うのが良いでしょう。
内気循環
内気循環は、車内の空気を繰り返し使う設定です。
一度温まった空気を活用できるため暖房効率が良く、燃費の向上にもつながります。
特にハイブリッド車では効果を感じやすいでしょう。
ただし、長時間使用すると湿気がこもり、窓が曇りやすくなる点には注意が必要です。
暖房の有無にかかわらず冬場は車の燃費が悪くなる!その理由とは

暖房は直接燃費に影響しないものの、冬場は他の様々な理由により燃費が悪化しやすい季節です。
冬に車の燃費が悪化する理由としては、以下の4つが挙げられます。
ガソリンが気化しにくくなる
液体は、温度が高ければ気化しやすく温度が低ければ気化しにくいという特徴があります。
それはガソリンも同様で、外気温が低い冬場は気化しにくくなります。
その際、車がガソリンの気化量が少ないと判断して、気化量を増やすため余計にガソリンを消費します。
結果として、車の燃費が悪化するという仕組みです。
エンジンが過度に冷える
近年の自動車は、外気温に関わらず正常にエンジンを稼働させて走行できる仕組みになっています。
例えば冬場にエンジンが冷えきっていても、自動的にエンジンの回転数を上げて温まるようにコントロールされるため、すぐに発進することが可能です。
この仕組みにより、冬場は他の季節よりも多くのガソリンを消費することになり、燃費の悪化につながります。
エンジンオイルの粘度が高くなる
大抵の油は、温度が高ければ粘度が低く温度が高ければ粘度が高くなります。
エンジンオイルも冬場は粘度が高くなりやすいため、エンジンがスムーズに回転できず、ガソリンの消費量が増えやすい傾向があります。
スタッドレスタイヤで抵抗が増す
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤよりも柔らかく厚みのあるゴムを使用しており、重く抵抗力が高いことが特徴です。
そのため雪道や凍結路でもスリップしにくくなりますが、回転させるために多くのパワーを要するため、ガソリンの消費量が増えて燃費が悪化しやすくなります。
できるだけ燃費に影響しない車内の寒さ対策

できるだけ燃費悪化を抑えつつ冬の車内を快適に保つためには、以下の工夫を取り入れてみましょう。
AUTOやA/Cは状況に応じて切り替える
オートエアコンは設定温度に合わせてすべてを自動制御し快適な環境を維持してくれます。
基本的には燃費にも優しい制御を行いますが、冬場は「暖房を効かせたいだけなのにA/CがONになる」「設定温度維持のためにエンジンが回り続ける」といった、燃費には不利な動きをすることがあります。
そのため、状況によっては手動の切り替えるのもひとつの方法です。
乾燥している日は手動でA/CをOFFにし、温風だけを利用すればコンプレッサーによる燃料消費をカットできるでしょう。
また、設定温度をほんの1度下げるだけでも、特に暖房を熱源とするハイブリッド車ではエンジンの停止時間が延び、燃費抑制に貢献する可能性があります。
シートヒーターやステアリングヒーターを使用する
シートヒーターやステアリングヒーター搭載モデルなら、冬場は積極的に活用しましょう。
そうしたアイテムはすぐに暖かさを感じることができ、体感温度を引き上げるため暖房をそれほど強く効かせなくても寒さが和らぐ可能性があります。
こうした装備も電力を使用しますが、エアコンのコンプレッサーを回したり、暖房のためにエンジンを回し続けたりするエネルギーに比べればかなり少ない消費量です。
特にEVやハイブリッド車では、エアコンの温度設定を低めに保ち、不足する熱量をシートヒーターで補うスタイルが効果的でしょう。
暖房やエアコンの効きが悪いと感じたときは点検を
暖房やエアコンの効きが悪いと感じた場合は、メンテナンス不足や故障の可能性もあります。
冷却水が不足していたり劣化していたりすると、熱を運ぶ効率が下がり、ヒーターが十分に機能しなくなるケースもあるでしょう。
エンジンの水温を管理するサーモスタットが故障すると水温が上がらなくなり、いつまでも冷たい風しか出ないこともあります。
また、エアコンフィルターが目詰まりしていると風量が落ち、暖房の循環が悪くなります。
冬本番を迎える前に、あるいは少しでも空調の効きが悪いと感じたときには、プロの点検やメンテナンスを依頼することを検討しましょう。
車の暖房や燃費の悪化が気になったらカーコンビニ倶楽部でメンテナンスを

車の燃費は暖房の使い方だけでなく、エンジンやタイヤの状態によって悪くなることもあります。
何かと燃費が悪化しやすい冬場こそ、一層こまめなメンテナンスを心がけることが大切です。
また、暖房の効きが悪くなった場合はエンジントラブルを招く不具合が生じている恐れがあります。
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