環境性能割と自動車所得税はどこが違う？環境性能割について解説
2020年07月14日
環境性能割は、2019年10月に行われた消費税増税と共に新たに導入された税金制度です。環境性能割の導入に伴い、これまであった自動車所得税が廃止となりましたが、今回はこの環境性能割について自動車所得税との違いなどを詳しくご紹介いたします。
消費税増税と同時に導入された環境性能割
これまで自動車の購入時に必要となった自動車所得税は、登録車の場合は３％、軽自動車の場合は２％が購入する車両の価格から課税されるものでした。
これに変わり、2019年10月に新たに導入されたのが環境性能割です。
環境性能割は、名前の通り購入する車両の環境性能、すなわち燃費性能に応じて課税される割合が変わる税金制度となっており、これまで車種や燃費性能にかかわらず一律で課税されていた自動車所得税との近いはこの部分にあります。
自動車は、その購入金額が100万円を超えるような非常に高価な商品です。
そのため、課税される税率が１％変わるだけで支払う費用は１万円以上も変化することがあるため、これまで３％だった自動車所得税が燃費性能によって２％へ軽減するだけでも大きな違いとなります。
また、自動車所得税の廃止や環境性能割の導入と合わせて、自動車税の引き下げなど自動車を取り巻く税金は日々変化を繰り返しております。
自動車を賢く購入するには、これらの変化する税制を理解し、その都度受けられる免税・減税などを有効活用することが求められるでしょう。
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環境性能割と自動車所得税はどこが違う？
一律で課税される割合が決まっている自動車所得税に対して、環境性能割は燃費性能などによって課税される割合が変化することが最大の特徴となります。
その割合は電気自動車のような排気ガスを発生させない（または非常に少ない）車両を最大（非課税）とし、2020年度燃費基準に対してより優れた基準を達成した車両ほど税率が優遇されます。
具体的には以下のようになっており、これまで通り登録車に比べて軽自動車の方が優遇される範囲も広くなっているのが特徴です。
| 電気自動車 | +20%達成 | +10%達成 | 達成 | 未達成 | |
| 登録車 | 非課税 | 非課税 | １％ | ２％ | ３％ |
| 軽自動車 | 非課税 | 非課税 | 非課税 | １％ | ２％ |
また、環境性能割に関しては導入された2019年10月１日から2020年９月30日の１年間に限り、臨時的軽減措置としてこの税率から無条件で１％分の税率が軽減となっております。
つまり、通常１％の税率がかかる車両であったとしても、この１年間に購入された車両に関しては非課税となります。
消費税の増税によって軽減されてもそれほど負担が変わらない可能性もありますが、自動車の購入をご検討の場合は、この軽減措置を有効したいところです。
自動車税や自動車重量税における減税措置はどうなる？
環境性能割に関して2019年10月１日から2020年９月30日の１年間に渡り臨時的軽減措置があることをお伝えしましたが、自動車税に関しても2019年10月１日以降に購入・登録された新車から、自動車税が従来より引き下げられることとなりました。
自動車税は毎年４月１日時点で車両を所有するユーザーが課税対象となる地方税ですが、排気量に応じて納付する費用は異なり、定額で比較的に負担の軽い軽自動車であっても10,800円とその負担は軽くありません。
具体的な費用については下記の表の通りとなりますが、最大で4,500円もの税金が減税されるなど、重量税に比べて毎年と納付頻度も多い自動車税にとってこの費用は軽視できません。
| 2019年９月以前に購入の場合 | 2019年10月以降に購入の場合 | |
| 軽自動車 | 10,800円 | 10,800円 |
| 0.66超～１L以下の車両 | 29,500円 | 25,000円 |
| １L超～1.5L以下 | 34,500円 | 30,500円 |
| 1.5L超～２L以下 | 39,500円 | 36,000円 |
| ２L超～2.5L以下 | 45,000円 | 43,500円 |
| 2.5L超～３L以下 | 51,000円 | 50,000円 |
| ３L超～3.5L以下 | 58,000円 | 57,000円 |
| 3.5L超～４L以下 | 66,500円 | 65,500円 |
また、環境性能割だけに限らず、環境に優しく燃費性能に優れる車両は、自動車税に関しても減税を受けられる場合があります。
残念ながら、自動車重量税に関しては環境性能割のような臨時措置や引き下げはありませんが、エコカー減税による免税・減税で負担を軽減することは可能ですので、購入時にはこれらのランニングコストについても注目してみると良いでしょう。
環境性能割など税金を気にせずお得に車を選ぶコツ
今回は自動車所得税の廃止と共に、変わって導入された環境性能割についてご紹介しましたが、車にかかる税金は環境性能割だけでなく、毎年支払う自動車税や車検時にまとめて納税が必要な自動車重量税など多岐に渡ります。
これらの費用の負担は決して軽いものではありませんので、自動車を購入する機会がある場合は今回ご紹介した軽減措置やエコカーによる減税を利用し、賢くお買い物することをオススメします。
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