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車にかかる自動車税・重量税とは?違いや税額など徹底解説

2023年09月04日

車を所有していると、定期的に「自動車税」や「自動車重量税」を納付するタイミングが訪れます。
普段は何となく納めている方も、これから車を持ちたいと考えている方も、自動車税・自動車重量税の具体的な仕組みや税額は完全に把握していない方が多いのではないでしょうか。
今回は自動車税と自動車重量税の仕組みや排気量・車種ごとの税額、減税制度の内容などについて詳しく解説いたします。

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自動車税・自動車取得税とは

自動車にかかる税金の種類は様々ですが、その中でも定期的に納付が必要となる税金が「自動車税」と「自動車重量税」です。

まずはこの2つがどのような税金なのか、以下より解説いたします。

自動車税

自動車を所有している人にかかる税金で、ナンバーを登録している都道府県に納める地方税です。車の用途、排気量によって税額が異なります。

自動車重量税

自動車重量税も、公道を走る車の所有者すべてに納付が義務付けられた税金です。

公共の道路の劣化を補填するための税金という名目があり、重い車ほど道路を傷めるということから、自動車の重さに合わせて年額で決められています。

二重課税?自動車税と自動車重量税の違いについて

自動車税と自動車重量税はどちらも車を所有している間に課される税金のため、「二重課税になるのではないか」という意見も見受けられます。

しかし先述したように、自動車税と自動車重量税はそれぞれ課税対象や納付のタイミングなどが異なります。

2つの税額を合わせると決して少なくない負担にはなるものの、理屈としては二重課税にはあたらないのです。

 

【2023年版】自動車税の税額一覧

2019年10月に行われた消費税率の改正に合わせ、自動車税の税額も見直しが行われています。

そのため、自動車税は以下の通り新規登録をしたタイミングによって税額が変わります。

排気量 2019年9月30日以前に登録 2019年10月1日以降に登録
1,000cc以下 29,500円 25,000円
1,000cc超~1,500cc以下 34,500円 30,500円
1,500cc超~2,000cc以下 39,500円 36,000円
2,000cc超~2,500cc以下 45,000円 43,500円
2,500cc超~3,000cc以下 51,000円 50,000円
3,000cc超~3,500cc以下 58,000円 57,000円
3,500cc超~4,000cc以下 66,500円 65,500円
4,000cc超~4,500cc以下 76,500円 75,500円
4,500cc超~6,000cc以下 88,000円 87,000円
6,000cc超 111,000円 110,000円

 

【2023年版】自動車重量税の税額一覧

自動車重量税は車両重量の他、エコカー減税の基準に該当するかしないかによって税額が変わります。

車両重量 エコカー エコカー以外
免税 本則税率
0.5t以下 0円 5,000円 8,200円
0.5t超~1t以下 0円 10,000円 16,400円
1t超~1.5t以下 0円 15,000円 24,600円
1.5t超~2t以下 0円 20,000円 32,800円
2t超~2.5t以下 0円 25,000円 41,000円
3t以下 0円 30,000円 49,200円

※継続検査の場合

13年経過すると自動車重量税が高くなる理由

自動車重量税は、新車登録から13年・18年経過したタイミングで税額が高くなります。

車両重量 13年経過 18年経過
0.5t以下 11,400円 12,600円
0.5t超~1t以下 22,800円 25,200円
1t超~1.5t以下 34,200円 37,800円
1.5t超~2t以下 45,600円 50,400円
2t超~2.5t以下 57,000円 63,000円
3t以下 68,400円 75,600円

これは後述する「エコカー減税」という措置によるもので、エコカーの基準に達していない車に適用されます。

13年以上経過した古い車は、排出されるガスが地球環境に悪影響を及ぼすものと考えられているため、環境性能に優れた車への乗り換えを促すために税額を高くしているのです。

 

自動車税・自動車重量税には減免制度がある

現在、自動車に関する税金には減税制度が設けられています。

この制度を上手に活用すれば自動車税や自動車重量税を節税することができます。

エコカー減税

エコカー減税では、排ガス性能や燃費性能に応じて、自動車重量税が免税もしくは減税されます。

自動車重量税が免除される場合、適用されるのは新規登録時と1回目の車検時に納税する分です。

基準燃費を何%達成しているかによって分けられているため、電気自動車のような次世代自動車でなくても適用対象車であれば減税を受けられます。

エコカー減税の現行基準

2023年7月時点、エコカー減税の対象車となる基準は以下の通り定められています。

対象・要件等 特例措置の内容
・電気自動車

・燃料電池自動車

・天然ガス自動車(平成30年排出ガス規制適合)

・プラグインハイブリッド自動車

・クリーンディーゼル車(ハイブリッド車を含む)

 

 

 

 

免税

令和12年度燃費基準 60% 75% 90% 120%
・ガソリン車

・LPG車

(ハイブリッド車を含む)

25%軽減 50%軽減 免税 免税

なお、上記の基準が適用されるのは2023年12月31日までとなっています。

2024年1月1日以降に登録された車両に関しては、より厳しい燃費基準が設定される予定です。

グリーン化特例

グリーン化特例は、排ガスおよび燃費性能に応じて自動車税・軽自動車税を免税または減税する制度です。

新車登録を行なった翌年度分の自動車税・軽自動車税が対象となります。

グリーン化特例は税金の優遇だけでなく、新車登録から一定年数が経過した車に対し税率を高くするという決まりもあります。

自動車税は概ね15%、軽自動車税は概ね20%の重税です。

自動車重量税も同様に重税され、普通乗用車は概ね20%、軽自動車は概ね39%の重税となるため自動車に総合的な税負担が一気に増えます。

グリーン化特例の現行基準

2023年7月現在、グリーン化特例の対象車となる基準は以下の通り定められています。

対象・要件等 特例措置の内容
乗用車 ・電気自動車

・燃料電池自動車

・天然ガス自動車

(平成21年排出ガス規制Nox10%以上低減又は平成30年排出ガス規制適合)

・プラグインハイブリッド自動車

 

 

 

概ね75%軽減

 

重量車等

(バス・トラック)

・電気自動車

・燃料電池自動車

・天然ガス自動車

(平成21年排出ガス規制Nox10%以上低減又は平成30年排出ガス規制適合)

・プラグインハイブリッド自動車

 

 

 

概ね75%軽減

 

※適用期間:2023年4月1日~2026年3月31日

 

自動車税・自動車重量税はいつ支払うのか

自動車税や自動車重量税を納めるタイミングは、それぞれ異なります。

うっかり未納のまま支払期限が過ぎてしまわないよう、支払うタイミングをしっかり確認しておきましょう。

自動車税の支払い時期

毎年4月1日時点で車検証に登録してある名義へ1年分の自動車税が課税されます。

一部の都道府県を除き5月頃に納付書が送付されるので、納付書に書かれている支払期限までに納税しましょう。

年度の途中で車を購入した場合は購入時に支払います。税額は、購入の翌月から3月までの額を月割したものになります。

重量税の支払い時期

自動車重量税は、車の購入時と車検時に支払う税金です。

新車購入時は3年分、車検ごとには2年分の重量税をまとめて納税します。

重量税は購入、車検手続きの一環として、諸経費と一緒に支払うことがほとんどです。

 

自動車税・自動車重量税を払わないとどうなる?

自動車重量税は車の登録時や車検時に他の手続きと一緒に支払いを行なうため、当然ながら未納のまま手続きを進めることはできません。

せっかく車を手に入れても公道を走ることができないため、支払い忘れる心配はほとんどないと考えて良いでしょう

その一方で、自動車税には注意が必要です。送られてくる納付書を使って自分で納税するため、うっかり納税を忘れてしまう可能性があります。

自動車税を支払い忘れた場合、以下のようなデメリットが生じます。

自動車税の未納によるデメリット

一般的には納付期限を過ぎると、未納を知らせる督促状が発送されます。

その期限を過ぎても納付がない場合、財産の差し押さえを勧告する催告書が送られます。

催告書が届いてもなお自動車税を納めないままでいると、財産の差し押さえが執行され給与や車などを自由に使うことができなくなります。

また、給与が差し押さえられる場合は勤務先にその旨の通知が届くため、自動車税を支払っていないことが職場の人々に知れ渡る可能性があることも大きなデメリットです。

自動車税未納の差し押さえはどれくらいで行われる?

催告書が送られてから実際に差し押さえられる期間は、明確には定まっていません。

地方税法では「納付期限を過ぎて20日以内に督促状を発送し、発送後10日経過すると差し押さえが可能」となっています。

つまり督促状を無視して納税しないままでいると、法律的にはいつでも財産の差し押さえができるということです。

差し押さえの方法には車、給与、預金などがあります。

愛車を失うだけでなく、会社や銀行に通達されると社会的信用にも関わります。そうならないためにも、自動車税は忘れずに払うようにしましょう。

自動車重量税の未納によるデメリット

自動車重量税は車検を受けるタイミングで支払う税金であるため、自動車重量税を支払うことができないと車検を受けられません。

そのまま車検切れとなれば公道を走ることができず、再度車検を受ける場合は車検業者に車を持ち込むために仮ナンバーを取得したりレッカー車を手配したりといった手間が生じます。

 

【参考】自動車税・自動車重量税以外で車にかかる税金

車には自動車税や自動車重量税以外にも、以下の通り様々な税金がかかります。

環境性能割

環境性能割とは、2019年10月に廃止された自動車取得税の代わりに導入された税金です。

環境性能割を支払うタイミングは、自動車取得税と同じく自動車の購入時です。

ただし税額は車の燃費性能に応じて変わり、普通自動車なら取得価額の0~3%、軽自動車なら取得価額の0~2%が課税されます。

消費税

物やサービスを購入した際に必ず課税される消費税は、車の購入時にもかかります。

車両本体価格の他、カーナビやフロアマットなどのオプションにも課税されますが、福祉車両の場合はオプション・付属品の一部を除き非課税となります。

ガソリン税

ガソリン税はその名の通りガソリンに課される税金のことで、「揮発油税」や「地方揮発油税」の総称です。

揮発油税はガソリン1リットルあたり48.6円、地方揮発油税は1リットルあたり5.2円かかります。

それを合算した53.8円が、ガソリン税の税額となります。

 

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