カーコンコールセンター24時間受付中 0120-0120-55

OBD検査が導入される背景やメリットについて詳しく解説

2021年12月21日

2024年の本格導入に先駆け、2021年10月からプレテストが開始されたOBD車検。新しい検査制度なので、どのようなものか疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。ここではOBD検査とはどのようなものか、また導入の背景や導入で得られるメリットなども詳しく解説します。

立会診断で安心!車検のことならご相談を!

カーコン車検なら「立会診断」で整備が必要なところなどを入念診断!「事前見積」と「納得整備」で安心の車検をお約束します。

OBD検査とは?

OBD検査とは、ECU内に搭載されたOBD(On-Board Diagnostics、車載式故障診断装置)を活用して電子装置の不具合を検知し、決められた保安基準に適合しているかどうかの判定を下す検査です。

OBDに法定スキャンツールを接続し、システムがOBDに蓄積された特定DTCと呼ばれる故障コードを読み取り、機構にその結果を送信し合否判定を行います。

 

OBD検査が導入される背景・理由

一昔前までは、運転支援技術や先進安全技術は一部の高級車にのみ採用されているものでした。

しかし、近年では一般的な車にも衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置はもちろん、アダプティブ・クルーズ・コントロールやステアリング操作を支援する機能などが搭載されるようになり、運転支援技術は私たちにとって身近なものになりつつあります。

また、自動運転技術の進化にも目を見張るものがあり、ドライバーの代わりにシステムが監視を担う「レベル3」の自動運転が可能なモデルも登場しました。

こうした技術の進化に伴い車は高度な電子制御システムを搭載するようになりましたが、一方で電子装置の不具合による事故の事例も報告されるようになり、従来の車検項目だけでは車の安全確保は不十分である、また車の進化に検査システムが追い付いていない現状が問題視されたことがOBD車検導入の背景にあります。

OBD検査の導入時期

OBD車検が本格導入されるのは国産車では2024年10月1日~、輸入車の場合は2025年10月1日~です。

本格導入に先駆けて2021年10月からすでにプレテストが開始されており、運輸局に持ち込まれた継続検査車両であれば希望すればOBD検査を受けることができます。

なお、プレテスト期間中は特定DTCが検出され保安基準を満たさない状態であることが判明した場合であっても「車検不合格」とはなりません。不合格となるのは本格運用開始後ですが、特定DTCが検出された場合は安全性確保のため、点検や整備を行うべきであるといえるでしょう。

 

OBD検査の対象

OBD検査の対象となる車は、国産車の場合は2021年10月以降に販売が開始される新型車、輸入車の場合は1年遅れの2022年10月以降の新型車となっています。

それ以前の車はOBD検査の対象となる装置が搭載されていても、OBD検査の対象とはなりません。

OBD検査でチェックされる装置

OBD検査の対象となる項目は、当面の間は排出ガスなど発散防止装置、運転支援技術、自動運転技術の3つの装置です。このうちの運転支援技術では、ABS(アンチロックブレーキシステム)、横滑り防止装置、自動ブレーキ、ブレーキアシストシステム、車両接近通報装置が対象となります。

なお、国土交通省によると将来的には車線逸脱警報システムやオートライトシステム、先進ライト、ふらつき注意喚起装置やドライバー異常時対応システムなどもOBD検査の対象になる可能性があるとしています。

 

OBD検査の導入によって得られるメリットとは

OBD検査を導入することによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

警告灯に頼らずに不具合が見つけられる・警告灯の不具合が検出できる

一般的に、車の異常は警告ランプによってドライバーが把握します。しかし、警告ランプが点灯しないトラブルが発生している場合、異音や異常な振動など体感できる兆候がなければトラブルに気付くことはできません。

また、警告灯が点灯するトラブルであっても、警告灯そのものが不具合を起こしており点灯しないケースもあります。

その点、OBD車検では警告ランプに頼るのではなくスキャンツールでトラブルを見つけ出すため、警告灯が点灯しないトラブルも発見できることに加え、警告灯そのもののトラブル発見にもつながるというメリットがあります。

検査員による個人差がない・人為的ミスの防止につながる

法定スキャンツールを使用するOBD車検では、OBDに蓄積された故障コードである特定DTCを読み取ることによって不具合を判定します。

特定DTCは故障があることを示すだけでなくどの程度の不具合なのか、どのようにトラブルを起こしているのかなどが細かくコードで分類されています。そのため、トラブルの有無はもちろんトラブルに関する詳細情報も瞬時に把握できることに加え、システムがトラブルを判定するため検査員による個人差や人為的ミスが起こりにくいといえるでしょう。

目視できない部分も的確に保安基準をクリアしているかが判断できる

電子制御システムがトラブルを抱えているのかどうかは、タイヤやライトなどのように目視で確認できるわけではありません。

その点、OBDを活用することで目視できないトラブルを検知し、詳細な情報を把握することができるため保安基準をクリアしているのかどうかも明確に判断できるようになります。

OBD車検には、このようなさまざまなメリットがあるのです。

 

OBD検査導入で車検費用は変わる?

OBD検査の導入に伴い、車検に必要な法定費用も変更されました。2021年10月1日以降は既存の印紙代に加え、「技術情報管理手数料」として一台あたり一律400円の支払いが必要です。 これは軽自動車・普通車、また事業用・乗用の区分なくすべての車に課せられます。

なお、先に述べたOBD検査の対象にあてはまらない車両についても支払いの義務がありますので、間違いのないようにしてください。

 

OBD検査のこれからの課題

車における予防安全技術や自動運転技術はこれからますます進化し、一般化していくことは明らかです。そういった時代においてOBD検査は欠かせないものといえますが、課題も皆無ではありません。

現段階では走行時の故障コードを特定DTCに含めていないため、正確性に欠ける部分がありますが、走行状態で検査するのは簡単ではなく、検査場やユーザーに大きな負担を強いることにつながる懸念があります。

さらに、サイバー攻撃などのリスクも完全には否定できません。また、法定スキャンツールが車両や機構と通信しなければ判定できないことから、通信不成立の場合の取り扱いに関しても議論の余地が残されています。

OBD検査は確立して間もない検査システムであるため、今後も制度の変更があることは予想できますが、100年に一度の大変革期といわれている自動車業界の今を鑑みると、車検も変化する時期にあるといえるのではないでしょうか。

カーコンビニ倶楽部 スーパーショップ認定店ならカーライフを総合的にサポート!

『スーパーショップ』は、 カーコンビニ俱楽部の提供サービスをお客様に総合的にご提供可能な特に優れている店舗に付与している称号です。
カーコンビニ俱楽部のスーパーショップ認定店なら愛車の修理・点検も、新車にお乗り換えも ワンストップでご提案いたします。

そんなスーパーショップの3つの特徴とは…

1. 提案力

スーパーショップでは、修理や点検から、車検や車の買い替えなどお車に関するすべてのサービスをご提供しておりますので、お客様に最適なサービス・プランを的確にご提案いたします。

2. 高い技術力

スーパーショップでは、高品質修理「カーコン工法」をはじめとし、カーコンビニ倶楽部が推奨する技術を積極的に導入しており、お客様にご満足いただける技術力でご対応いたします。

3. トータルサポート

車を綺麗にしたい、キズやへこみの修理をしたい、車の乗り換えなどカーライフ全般におけるサポート体制を整えております。小さなお悩みはもちろん、どんなお困りごともお気軽にご相談いただけます。

キズ・へこみ直しはもちろん、点検やメンテナンス、車検、車の買い替えなどスーパーショップだからこそできることを、お客様のお悩みに寄り添って、さまざまなメニューから最適なメニューをご提案。まずはお気軽にご相談ください!

お近くのスーパーショップはこちらからお探しいただけます。

  • ※本コラムに掲載の内容は、弊社サービスのご案内ほか、おクルマ一般に関する情報のご提供を目的としています。掲載内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。万一、掲載内容に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社は一切責任を負いませんことを予めご承知おきください。
  • ※本コラムに掲載の内容は、本コラム掲載時点に確認した内容に基づいたものです。法令規則や金利改定、メーカーモデルチェンジなどにより異なる場合がございます。予めご了承ください。