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光軸のズレは車検不合格となることも?合格基準や調整のやり方・費用など解説

2026年03月11日

車検の際、ヘッドライトの「光軸」のズレにより不合格になる場合があります。
ヘッドライトの光軸は車の使用を続けるうちに少しずつズレていくため、車検前に確認と調整が必要です。
この記事では車のヘッドライトの光軸とは何か、車検に通るための基準はどのように定められているのかなどについて詳しく解説します。
光軸を調整する方法や費用相場、光軸以外にヘッドライトで注意するべき点などについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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車検の検査項目に含まれる「光軸」とは

光軸とは、ヘッドライトが照射する光の向きを指す言葉です。

車のヘッドライトはハイビームとロービームの切り替えが可能です。

ハイビームは「走行用前照灯」、ロービームは「すれ違い用前照灯」と呼ばれています。

なお、ハイビームは100m先、ロービームは40m先を照射するように光軸が調整されています。

現在の車検における光軸の合格基準

すれ違い用前照灯であるロービームは、対向車や歩行者にまぶしく感じさせず照らすことができるよう上部の光がカットされています。

呼び方としては光をカットする左上がりのラインが「カットオフライン」、左上がりの起点となる位置が「エルボー点」です。

車検の際、前方10mを照らしたときにエルボー点がどの高さにあるのかがチェックされます。

例えばロービームの中心点が地面から1m以下の高さにある場合、上下は中心を通る水平線よりも2cm下から15cm下、左右はそれぞれ27cmの枠内にエルボー点が来れば合格です。

中心点の高さが1m超の場合は、上下の基準は7~20cm下に変わります。

 

車検のヘッドライト審査の方法が変更に

近年、車検におけるヘッドライトの審査方法が見直されました。

従来の認識のままでは、不合格につながる可能性もあるため、現在の方法を正しく把握してきましょう。

ロービーム検査のみへ完全移行

1998年9月以前に生産された車のヘッドライトの光軸検査は、ロービームで行うのが原則となっています。

ただし、それ以前はハイビームでの計測が基本であったため、2024年8月まではロービームで測定が困難な場合はハイビームでの測定でも可、という暫定措置が取られていました。

しかしこの暫定措置が2024年8月をもって終了となったため、現在車検におけるヘッドライトの光軸検査はロービームのみとなりました。

そのため、ハイビームでは問題なく見えていても、ロービームの光軸が基準から外れている場合は、車検に通らない可能性があります。

光軸調整を考える際は、ロービーム基準で合っているかどうかを前提にする必要があります。

これまでのハイビーム救済措置が廃止された理由

ハイビームによる救済措置は、ロービームでの光軸測定が難しかった時代の車両や検査環境に配慮した、あくまで暫定的な対応として設けられていました。

しかし近年は、検査機器の精度向上やヘッドライト性能の進化により、ロービームでの測定が安定して行える環境が整ってきています。

また、夜間走行時の眩惑防止や安全確保の観点からは、対向車や歩行者に影響を与えやすいロービームの配光状態を適正に保つことが重要とされています。

こうした背景から、暫定措置として続けられてきたハイビーム救済は見直され、ロービームでの検査を前提とする運用へ一本化されました。

対象車両

ロービームのみで光軸検査を行う現在の運用は、1998年9月以降に製造された車両が対象です。

それ以前に製造された車両については、従来通りハイビームでの光軸検査が継続されます。

 

光軸がズレる原因

ヘッドライトの光軸は、一度調整すればずっと同じ位置を保てるものではありません。

日常的な走行や整備、修理の影響によって、いつの間にかズレてしまうことがあります。

光軸が基準から外れると、車検に通らないだけでなく、夜間走行時の安全性にも影響するため、主な原因を把握しておくことが大切です。

走行中の衝撃

光軸がズレる原因として多いのが、走行中に受ける衝撃です。

段差の乗り越えや縁石への接触、悪路の走行などによって、ヘッドライトユニットを固定しているブラケットや調整機構、またはバルブの角度がわずかに変化することがあります。

一度の衝撃では大きな変化がなくても、日常的に振動や負荷が積み重なることで、徐々に光軸がズレていくケースも少なくありません。

特に、サスペンション周りに負担がかかる走行環境では注意が必要です。

ヘッドライトユニットやバルブの交換

ヘッドライトユニットの脱着や、バルブ交換を行った際も、光軸がズレることがあります。

バルブが正しい位置に装着されていなかったり、ユニットの固定がわずかにずれたりすると、照射方向に影響が出るためです。

とくに、社外バルブやLED・HIDへの交換を行った場合は、純正状態とは配光特性が異なることもあり、光軸調整が必要になるケースがあります。

交換後に光軸確認を行わず、そのまま使用していると、車検時に指摘される可能性があります。

フロント周りの修理やカスタム

フロント周りの修理や足回りのカスタムも、光軸ズレの原因のひとつといえます。

事故修理でフロント部分を分解・交換した場合や、車高調整、リフトアップ・ローダウンなどのカスタムを行った場合、車体姿勢が変わることで光軸にも影響が出る可能性があります。

車高が変わると、ヘッドライトの照射角度も変化するため、見た目に問題がなくても基準から外れていることがあります。

修理やカスタム後は、光軸調整をセットで行うようにしましょう。

 

光軸を自分でチェックする方法

光軸をチェックする際、壁から3m程度離れた場所でヘッドライトを点灯しカットオフラインを見てみましょう。

するとカットオフラインが左上がりになっている部分が見えるため、そのラインに沿って壁にテープを貼り付けます。

そのうえでバルブを新品に交換し、上記と同じ手順で壁にライトを当ててカットオフラインを確認しましょう。

壁に貼り付けたテープからカットオフラインがズレていれば、光軸の調整が必要です。

 

車検に通るための光軸調整のやり方

光軸のズレを調整するやり方としては、「自分で調整」「業者に依頼する」の2通りがあります。

自分で光軸調整をする

自分で光軸調整をする場合、まずは先述した光軸の確認方法でカットオフラインの目印を壁に貼り付けておきましょう。

そのうえで「レベライザー」をオフにし、車を動かさずにバルブを交換します。

交換後、ヘッドライトの裏側にあるにある2箇所のネジを使って光軸を調整します。

カットオフラインの目印に実際の光軸が重なるよう、光軸調整用の長いドライバーを用いてネジを少しずつ回しましょう。

業者に光軸調整を依頼する

車の光軸調整は、車検と同じくディーラーやカー用品店などで依頼することができます。

上述したように光軸調整は専用工具がなければ作業が難しく、車種によっては光軸調整用のネジを見つけることができない可能性もあります。

むやみに触れて光軸のズレが悪化するリスクも伴うため、光軸の確認や調整は業者に依頼した方が安心です。

業者に光軸調整を依頼した場合の費用相場

ディーラーやカー用品店における光軸調整料金の相場は、以下の通りです。

・ディーラー:2,000~5,000円
・カー用品店:2,000~3,000円

近年は車検に対応しているガソリンスタンドも増えていますが、光軸調整のみに対応している店舗は少ないです。

ガソリンスタンドへの依頼を検討している場合は、事前に店舗へ確認しておきましょう。

 

注意すべきは光軸だけじゃない!車検に通らないヘッドライトの特徴

車検時のヘッドライト検査でチェックされるポイントは、光軸だけではありません。

光軸が適切でも、以下の特徴に当てはまるヘッドライトは車検に通ることができないため注意が必要です。

規格外のライトを装着している

ヘッドライトは、光度・光の色・取付位置などに関する保安基準も細かく決められています。

そのため、純正のヘッドライトから規格外のライトに取り換える場合は以下の条件に合うものを選ぶ必要があります。

・光度は6,400cd(カンデラ)であること
・光の色は白色であること
・同時点灯するライトは2個または4個であること

なお、隣り合うライトとの距離が75mm以内などの条件を満たしている場合は、3眼や4眼のヘッドライトでも問題ありません。

ヘッドライトカバーが黄ばんでいる

ヘッドライトカバーにはポリカーボネートという樹脂が使われており、強度が高い反面紫外線には弱いという特徴があります。

紫外線や飛び石などによる小さな傷から劣化が進み、黄ばみが発生して光の妨げになることがあります。

ヘッドライトの黄ばみを放置したまま車検を受けると、光量不足と判定され不合格になる可能性があります。

レベライザーに不具合がある

レベライザーは坂道での走行時に車体が上下する際、対向車がまぶしくならないように照射角度を調整するための機能です。

レベライザーが故障していると、調整済みでも光軸が保安基準の範囲内に収まらず車検に通らなくなる可能性が高まります。

 

フォグランプの光軸と車検の関係

フォグランプはヘッドライトとは扱いが異なり、車検で確認されるポイントも別に定められています。

ここでは、フォグランプと車検の関係について解説します。

フォグにはヘッドライト同様の光軸検査はない

フォグランプについては、ヘッドライトのように専用のテスターで照射位置を細かくチェックされる光軸検査はありません。

そのため、「フォグランプの光軸がズレている事のみが原因で車検に落ちる」というケースは、一般的には考えにくいといえます。

ただし、これはあくまで光軸測定が行われない、という意味であり、フォグランプが無条件に認められているわけではありません。

光軸検査はなくても照射方向に定めがある

フォグランプには光軸検査はありませんが、保安基準では照射方向や取り付け位置に関する規定が設けられています。

向きに関しては、対向車や歩行者を眩惑しないよう、下向きに照射されていることが前提になります。

照射方向が明らかに上向きであるなど、照射方向が基準に適合しないと判断された場合は車検に通らない可能性もあります。

車検でフォグランプがチェックされるポイント

車検では、フォグランプについて主に次のような点が確認されます。

・正しい位置に取り付けられているか
・点灯・消灯が正常に行えるか
・色が基準に適合しているか
・不要な眩惑を与える状態になっていないか

特に、社外フォグランプへの交換や後付けの場合は、色や取り付け位置が基準から外れていないかを見られることがあります。

フォグランプ自体に光軸測定はなくても、灯火としての適合性はチェックされるため、見た目だけで判断せず、基準を意識しておくことが重要です。

 

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一般的に、ヘッドライトの光軸検査が原因で車検に通らないケースは、車検整備や24か月法定点検を行わずに、陸運支局でユーザー車検を受けた場合に多く見られます。

ユーザー車検では、専門スタッフによる光軸の確認や調整を事前に行えないため、不合格となり、結果的に再検査の手間や追加費用がかかってしまうことも少なくありません。

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