日野市 エクシーガ エンジン不調、車検整備
カテゴリ | 車検・法定点検 |
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初年度登録年月 | 平成20年 |
メーカー | スバル |
車種 | エクシーガ |
グレード | 2.0GT |
型式 | CBA-YA5 |
作業時間 | 3日間 |
修理金額 | ¥381,850(総額)(車検諸費用¥75,300) |

A/TオイルTEMP警告灯が点灯し、車が動かなくなったとの事でご連絡を頂きました。
冷やした後はエンジンがかかる様になったので、自走で帰宅したとの事でしたが、
何が起きたのかが分からない為、保険会社の無料ロードサービスをご利用いただき、
入庫。
現状は普通にエンジンが掛かる状態。
一先ずコンピューター診断を実施。しかし故障履歴のコードは検出しません。
車検も切れる寸前だったので、車検整備も併せてご依頼頂いた為、スキャンツールでデーターを
記録しながら、検査機器にてヘッドライトの光軸調整等を実施。
すると突然アイドリングが不安定になり、「ガタガタガタ・・・、プスン・・」といった感じでエンストして
しまいました。
再始動しようとするも、アクセルを煽りながらでないと、エンジンが掛かりません。
エンジンが掛かった後もアクセルを踏んでないとエンストしてしまう状態。
そこでモニタリングしていたデータと整備書記載の基準値を比較。
症状が発生する前は、エンジン負荷42%、A/F学習値-14.8%、吸入空気量6.42g/sec、スロットル開度5.5%、
燃料噴射パルス2.3msの状態。CO 0.01% HC197ppmという状態。
症状再現時はエンジン負荷69.8%、A/F学習値-14.8%、吸入空気量8.01g/sec、スロットル開度5.1%、燃料噴射パルス3.58msに変化。
因みに整備書の基準値はエンジン負荷21%、A/F学習、-15~+15%、吸入空気量3.6g/sec、スロットル開度3~3.2%、
燃料噴射パルス1.2~2.2ms。
無負荷アイドル状態なのにエンジン負荷値は以上に高いし、吸入空気量値も高すぎます。
エアフロが特性不良を起こし、実際よりも高い数値を弾き出している為、結果燃料が濃すぎる状態となり、
所謂被っている状態が考えられます。
という事で、まずはエアフロセンサーのカプラーを外し、エンジン始動。エアフロの入力が無くなると
エマージェンシーモードとなり、エアフロの値はデフォルトの数値になり、とりあえずエンジンが掛かる状態になります。
この状態で数値を見るとエンジン負荷は23%、空燃比学習値も-1.6%と下がり、アイドリングも安定する様になりました。
という事でエアフロセンサーはNGが確定。早く症状が出てくれて助かりました。
続いて車検の方を進めます・・。
前述のスロットル開度の数値も高めだった事、また走行距離からスロットルボディの汚れが予測されます。またスパークプラグや
タイミングベルトも交換時期。
後はエンジンオイル、オイルフィルター、クーラント、ブレーキフルード、前後デフオイル、ワイパーゴム、エアコンフィルターが
交換時期。
ご提案した所、全て施工する事となりました!
入庫時のコンピューター診断の結果。オートマやエンジン等には履歴がありませんでした。A/Tの警告灯はエンストする寸前に点いたとの事なので、IG ONの時に各システムチェックをする為に警告灯が点灯するのと同じ状態になっただけの様です。

スロットルボディです。やはりカーボンが堆積していました。

スロットルボディ清掃後です。なお、諸々組付け後、無負荷アイドル時の数値はエンジン負荷24.7%、A/F学習値-4.7%、吸入空気量2.99g/sec、スロットル開度1.6%、燃料噴射パルス2.05ms、CO 0% HC 2ppmとかなり低減しました。

ウォーターポンプ、オイルポンプを取り外し、液体ガスケットを除去した状態です。

各ポンプ取り付け、オイルシール交換後です。

右バンク、各カムシール交換後です。

左バンクです。なお、エキゾースト側はスプロケットを固定しているボルトが固着し、外す事が出来なかった為、またオイル滲み等も無かった為、こちらのオイルシール交換は見送りました。インテーク側のみオイルシール交換を実施。

タイミングベルト取り付け後です。