「板金」は修理と塗装を合わせた作業

車の修理において、「板金修理」や「板金塗装」という言葉を耳にすることが多いかと思います。

板金とは本来、金属加工の作業を意味する言葉で車のキズやヘコミを修理するために行われています。

ただし多くの業者は修理と塗装を合わせて行っているため、「板金＝修理+塗装」とされることもあるのです。

また、損傷した部分の塗装を剥がす作業やパネル・パーツ交換も板金作業のひとつです。

 

【パーツ別】板金塗装（板金修理）にかかる値段の相場

板金にかかる値段は、業者だけでなくパーツによっても左右します。

ここでは。主なパーツ別で板金にかかる値段の相場をご紹介いたします。

ドア

ドアのキズやへこみの修理は、「40,000円～50,000円」程度が相場です。

ただし板金はせず塗装だけでカバーできる小さな損傷であれば、安くて「20,000円」程度で済む場合もあります。

一方で、ドアそのものの交換が必要なほど大きな損傷がある場合は「100,000円」程度と高額な費用が必要です。

ドアミラー

ドアミラーの場合、片方で「15,000円」程度が相場となっています。

なお、カバーだけが傷ついているのであれば「10,000円」程度、ミラー部分が割れただけであれば「1,500円」程度で修理してもらうことが可能です。

フロント・リアフェンダー

フロントフェンダーの場合、「50,000円」程度の費用がかかります。

面積が比較的小さいため、交換となっても板金と同程度の値段で済むことが多いのです。

リアフェンダーの場合、ボディと一体化しているタイプであればフロントフェンダーと同じく「50,000円」程度が相場となっています。

ただしヘッドライトやランプを取り外す工程が加わるため、業者によってはその分値段を上乗せしている場合もあります。

なお、リアフェンダーが交換となった場合は一度ボディから切り離して取り付ける工程が必要となるため、「100,000円」程度と高額になることが多いです。

ボンネット

ボンネット部分は損傷の規模によって値段が変動しますが、大きなへこみなどでなければ「50,000円」程度で済むことが多いです。

交換となった場合は板金よりも安い値段で対応してもらえる傾向にありますが、パーツの値段によって最終的な金額は変わります。

バンパー

バンパー部分は軽度のキズやへこみであれば、「30,000円～40,000円」程度の値段で修理可能です。

ただし、バンパーは交換が比較的簡単な部位であるため、業者によっては交換を勧められることがあります。

交換の場合は「50,000円～80,000円」程度と板金よりも高額になるため、慎重に検討しましょう。

バックドア

バックドアは軽度なへこみなどであれば、「80,000円」程度での修理が可能です。

ただし交換が必要な程大きな損傷を負った場合、ガラス部分の取り外しやエンブレムなどの加工費用もプラスして「100,000円」を超える費用が必要となります。

ルーフ

ルーフ部分は軽度の損傷であれば、「30,000円～50,000円」程度で修理が可能です。

ただし大きなへこみによりパーツ交換が必要な場合は、「100,000円」以上かかることもあります。

 

車の板金塗装（板金修理）の相場は依頼先によって変わることも

車の板金にかかる費用は施工するお店によって工程や必要となる交換部品によって異なるため、依頼先の選び方によっては大幅に費用を節約できます。

ただし、単純に必要な工程を行わずに手抜きして費用を抑えても意味がないため、仕上がりのクオリティとかかる値段のバランスを考慮しましょう。

板金修理が依頼できる業者

板金修理の依頼先としては、以下の業者が一般的です。

板金塗装工場

板金塗装工場は板金塗装を専門に扱っているため技術力が高く、一般的な整備工場などでは対応できない特殊なボディカラーなどでも受け付けてくれます。

また、ディーラーやカー用品店から委託を受けている工場も多く、技術力が高い傾向にある上、専門店ならではのノウハウでコストダウンやスピーディな施工が可能なことも。

中間マージンや手数料がかからない分、工賃はディーラーよりも安いことが多いようです。

ディーラー

ディーラーは板金修理に限らず、そのメーカーやブランドの車に関することなら車検、一般的なメンテナンス、修理などトータルでサポートしてくれます。

ブランドイメージを維持するため板金修理や整備などにおいても一定の技術力があることに加え、そのブランドの車の仕組みに精通したスタッフが対応するため、安心感があるのが特徴です。

費用相場は最も高くなりますが、その分代車の貸し出しなどのサービスが受けられる場合もあります。

カー用品店

規模の大きいカー用品店などでも整備や修理を依頼できることもあります。

板金修理を受け付けている店舗も少なくありませんが、自社工場内で板金作業ができる店舗はほとんどなく、多くは専門の板金塗装工場に外注しています。

そのため時間がかかることも。費用相場はディーラーほど高額ではありません。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドもカー用品店と同様の対応であることがほとんどです。中には修理全般を受け付けていないスタンドもあります。

なお、給油は24時間対応、または深夜帯も行っている場合であっても、板金修理や整備などの受付時間は日中のみ、というケースもあるため、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

カーコンビニ倶楽部は独自工法で高品質な修理をリーズナブルな価格で提供

カーコンビニ倶楽部株式会社では、必要な工程は省かずに独自の工法や用具によって効率を上げ、高い技術力によって修復できる損傷の幅を広げることで交換にかかる費用を抑えております。

もし、板金修理の内容や費用でお悩みの際は、一度カーコンビニ倶楽部株式会社での見積もりをご検討してみてはいかがでしょうか？

今すぐご相談の場合はこちらから店舗検索いただけます。

 

板金修理の費用相場が高くなるケースとは

損傷が大きい

板金修理の費用は、傷やへこみの大きさによって変わります。損傷の範囲に比例して修理の費用相場は高くなります。

また範囲はそれほどでもなくても深くへこんでしまっている場合や、塗装面を超える深い傷がついている場合などは修理費用が高額になりがちです。

複数のパネルがダメージを受けている

前後のドアパネルや、フロントフェンダーとフロントドアなど、へこみや傷が複数のパネルに及んでいる場合はパネル毎での作業になるため、修理費用が高額になります。

総合すると同じ面積程度の損傷であっても、損傷しているパネルの枚数が多いほど費用は高くなります。

部品の脱着が必要

パーツの脱着を要する修理になると、脱着作業やその後の調整作業などの工賃が上乗せされます。

さらにパネル交換となると作業工程が大幅に増えるため工賃が高くなるほか、パネルそのものの料金が必要になるため、かなり高額な修理費用がかかることに。

また、車の骨格にあたるフレーム部分にへこみやゆがみなどの損傷がある場合は修理に時間がかかることに加え、修理費用の相場も跳ね上がります。

パール系カラーや特殊カラー

塗装の料金はソリッドタイプが最も安く、次いでメタリック塗装、パール塗装と高額になります。そのためパール塗装の車はソリッド塗装と比較すると修理費用が高額になるといえるでしょう。

また、近年一部のメーカーで純正採用されているクリア塗装にカラークリア塗料を使っている場合や、偏光する特殊カラーなどを使用している場合は調色が難しいとされています。

そのため、対応できる店舗がある程度限られるケースがあることに加え、修理料金も高額に設定されていることがほとんどです。

 

車の板金塗装（板金修理）費用を安くするポイント

できるだけ早く修理を依頼する

傷やへこみは放置するとその部分から雨水などが入り込み、塗装面の下でダメージを広げていることがあります。

そのため放置すればするほど修理費用が高くなる可能性があるため、傷やへこみに気付いたらできるだけ早く修理を依頼するのが、修理費用を安く抑えるひとつのポイントといえるでしょう。

見積もりは複数の業者に依頼する

板金塗装業者であれば、修理費用はすべて同じというわけではありません。

業者によって作業工程や使用アイテムなどが異なるため、修理費用も変わってきます。

そのため板金修理を依頼する際は複数の業者から見積もりを取って内容を確認し、価格と内容のバランスが取れている、と感じる業者に依頼することをおすすめします。

中古部品やリビルドパーツの使用を検討する

パーツ交換が必要になると修理費用は跳ね上がるので、中古パーツやリビルドパーツを利用してパーツ代金を抑えるのもひとつの方法です。

ただし、中古パーツは出所がわからないものも多く品質もさまざまなので、信頼できる業者に手配を依頼するのがいいでしょう。

 

板金塗装（板金修理）は自分でできる？

板金塗装（板金修理）を業者に依頼すると少なくとも10,000円以上の費用が必要となるため、出費を抑えるためにできるだけ自分で修理をしたいと考える方も多いと思います。

場合によっては自分で板金塗装（板金修理）を行うこともできますが、慣れていない方は不自然な仕上がりとなり作業前よりも見栄えが悪くなってしまうリスクがあることを理解しておきましょう。

小さなキズ・へこみは自分で修理できる場合もある

市販の傷消し剤やパテなどで修復可能な程度の小さいキズ・へこみであれば、自分で修理することもできます。

状態によって修理方法は異なりますが、例として以下3パターンの修理方法をご紹介いたします。

へこみのない小さいキズ

へこみを伴わない擦り傷の場合、洗車で汚れを落としてから研磨剤を磨きます。

仕上げとして液体タイプの研磨剤で仕上げ、きれいに拭き取れば完了です。

へこみ・キズがある場合

小さなへこみを伴うキズは、塗装前にパテで下地処理を行います。

まずは損傷個所を研磨剤などで磨き、へこみにパテを埋め込んでから平らになるよう研磨しましょう。

仕上げにエアータッチやスプレーで、ボディカラーに合わせた塗装を施せば完了です。

本格的な修理はリスクが高い

車体に大きなへこみがあったり、損傷度合いが深刻であったりする場合は相応の技術力が必要になります。

仮に自分で修理を行うにしても、下地作業に少なからず時間や手間がかかることでしょう。

なお、パーツを取り外して金属を叩くなどの本格的な作業はプロに依頼することをおすすめします。

部位にもよりますが、パーツの取り外しは困難なだけでなく損傷を悪化させる恐れがあるからです。

また、先進安全技術を搭載している車であればエーミング作業が必要になることがあります。エーミング作業は専用の設備がないとできないため、個人での実施はまず無理でしょう。

個人のブログや動画サイトでは、裏技として板金作業の手順が紹介されていることもあります。

誰でも簡単に修理できるのでは？と考えてしまいがちですが、ある程度の技術力を持っていなければ成功することは稀です。

初心者の方は特に自分で修理をしようとせず、プロに依頼してきれいな仕上がりを確実なものとしましょう。

 

板金塗装（板金修理）を依頼する業者の決め方

今回は車の板金塗装（板金修理）にかかる費用の相場などについてご紹介しました。

車の板金塗装（板金修理）は内容や依頼する店舗によっても見積もりの内容や費用が変化するため、余裕があれば複数店舗へのご相談と見積もりをおすすめいたします。

また、お店を選ぶ際には単に費用が安いだけでなく、かかる費用に対して行われる内容や交換する部品数にも注目してみると良いでしょう。

しかし、見積もりの内容から過不足あるのか判断ができる方は多くないと思います。

複数店舗の見積もりを見比べた上で、明らかに内容が多く盛り込まれている場合や、異様に安い場合の判断基準としてご参考ください。

 

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