車のDIY塗装は乾燥に時間がかかる?乾燥時間の目安や短縮させる方法など解説

2023年08月14日
車の塗装を自分で行う場合に気になるポイントが、塗料の乾燥時間です。
作業環境にもよりますが、気温によって塗料が乾くスピードは異なるため作業時間も変わってきます。
今回は車の塗装に必要な乾燥時間やDIY塗装のやり方、乾燥時間を早める方法などについて解説いたします。
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はじめに知っておきたい車の塗装の構造・種類
車の塗装の乾燥時間を知る前に、まず車の塗装はどのような構造になっているのかを把握しておきましょう。
車の塗装皮膜は非常に薄く、車種やカラーによって厚みは異なりますが一般的に0.1mm前後であるといわれています。
一般的な車の塗装は、錆止め効果のある下地塗装、中塗り、カラーを決定する上塗り、さらにつやを出し、塗装を保護するためのクリア塗装の4層構造になっています。
車の塗装は時間をかけた乾燥が最重要!
車に塗装を施す目的は、大きく分けて「車の外見の演出」と「ボディの保護」の2通りです。
立面・平面・直線・曲線が入り混じる複雑な形状の自動車に塗装を施すことで、立体的な色彩感をもたらしデザイン性を向上します。
また、車を形成する金属素材が空気中の水分と触れてサビが発生しないように保護する役割もあります。
しかし上記のような効果は適切な塗装作業が行われてこそ発揮されるもので、特に乾燥は見栄え・保護の観点において重要な工程となります。
車の塗装が乾燥するメカニズム
車の塗装には有機溶剤が含まれているタイプと、有機溶剤が不使用または大幅に減らしたタイプ(水性塗料)の2種類があります。
どちらも空気に触れると塗料に含まれる溶剤が揮発したり水分の蒸発で硬化することが特徴で、一般的にこの現象が「乾燥」と表現されています。
そのため、作業中の湿度や気温によって塗料の乾燥に必要な時間は変化するのです。
車の塗装の乾燥時間が不十分な場合に起こるトラブル例
乾燥不足により液だれが発生して見栄えが大きく損なわれるというケースは多く見受けられます。
また、乾燥不足は紫外線や空気中の水分、雨などからボディを守るための塗膜が十分に形成されず、耐久性の低下につながる恐れもあります。
自分で車の塗装を行う場合の流れ
ここからは、車の塗装の流れについてご紹介していきます。
車の塗装に必要なアイテム
自分で車の塗装を行う場合、市販のスプレー缶を使う方法と、塗料を刷毛やローラーで塗る方法の2通りがあります。
それぞれの方法で必要なアイテムは、以下の通りです。
スプレーで塗装をする場合のアイテム
・カラースプレー
・サンドペーパー
・コンパウンド
・シリコンオフ
・下塗り剤
・ぼかし剤
・クリアスプレー
・マスキングテープ
・養生用ビニール
刷毛やローラーで塗装をする場合のアイテム
・塗料
・ローラー
・刷毛
・サンドペーパー
・シリコンオフ
・下塗り剤
・ぼかし剤
・クリアスプレー
・バケツ
・きれいな布
・マスキングテープ
・養生用ビニール
塗装の流れ
必要なアイテムを揃えたら、実際に塗装を行います。
スプレーで塗装する場合と刷毛やローラーで塗装する場合の基本的な手順は、以下の通りです。
スプレーで塗装をする場合の手順
1 塗装する箇所の周囲を養生用ビニールとマスキングテープで保護する
2 サンドペーパーで塗装を軽く剥がす
3 シリコンオフで脱脂を行う
4 下塗り剤を吹きかける
5 カラースプレーを吹きかける
6 ぼかし剤を吹きかける
7 色ムラが目立たなくなるまで5・6を繰り返す
8 乾燥させる
9 シリコンオフで脱脂を行う
10 クリアスプレーを吹きかける
11 再び乾燥させる
12 完全に乾燥したら、凹凸した部分をコンパウンドで研磨して作業完了
刷毛やローラーで塗装をする場合の手順
1 塗装する箇所の周囲を養生用ビニールとマスキングテープで保護する
2 サンドペーパーで塗装を軽く剥がす
3 シリコンオフで脱脂を行う
4 下塗り剤を吹きかける
5 メーカーが定めた配分を元に、塗料・硬化剤・シンナーを配合する
6 配合した塗料を塗る
7 乾燥させる
8 シリコンオフで脱脂を行う
9 クリアスプレーを吹きかける
10 再び乾燥させる
11 完全に乾燥したら、凹凸した部分をコンパウンドで研磨して作業完了
自分で車の塗装を行う場合の注意点
自分で塗装を行う場合、失敗のリスクを下げるためにいくつか注意するべき点があります。
広さに余裕のある作業場所の確保が必要
車の塗装において、場所選びも重要です。
飛び石などの点状の傷程度であればそれほど気を使う必要はありませんが、ある程度の範囲を塗装する場合はスプレー塗料などが周囲に飛び散ってしまうことを考慮し、一定の広さを確保しなければなりません。
かといって外で塗装すると、風で空気中の塵やほこり、舞い上がった砂粒などが乾ききっていない塗装に付着し、仕上がりの美しさが損なわれます。
そのため、できるだけ十分な広さのある屋内の作業場所を確保することが理想的です。
個人でそういった理想的な場所を用意するのは極めて難しいため、仕上がりの美しさを追求するのであれば設備も整っている業者に依頼するのがおすすめです。
自分で塗装を行うことは非常に難しい作業である
車の塗装の流れやコツをお伝えしたものの、塗装は専門知識と技術を持ち、経験を積んだ人でなければ非常に難しい作業と言えます。
車のボディーの表面は平面ではなく、複雑な造形になっているため均一な厚さで塗装することが難しいからです。
DIYではムラになったり、一見きれいに見えても光の反射によってキズが目立ったりする可能性があります。
また、カー用品ショップなどで手に入れられる道具だけでは限度があるうえに、技術も必要です。
新車のようにキレイに仕上げたいと思うのであれば、無理に自力で塗装を行わずプロに依頼することが賢明な判断と言えます。
車の塗装が乾燥するまでの目安時間
塗装の手順にて述べた通り、塗料を塗ったあとは乾燥の工程が2回ほど必要になります。
使用する製品(塗料)や作業の環境によって異なりますが、下塗り後に行う塗装の乾燥時間は「3~24時間」が目安です。
クリア塗装などはどのタイミングで行う?
塗装の表面を指で擦ってもヨレがなく、指紋や指の跡がつかなくなればクリアスプレーやぼかし剤の重ね塗りが可能となります。
なお、クリア塗装は1回塗ったら終わりではなく、数回に分けて重ね塗りを行うことが大切です。
すべて塗装が内側まで完全に乾くのには2週間の乾燥時間が必要となるため、それまでに車を使う場合はレンタカーを利用するなどして対処しましょう。
レンタカーを利用できず、どうしても車を使わなければならない場合は、できる限り車が雨などにさらされないように注意を払いながら使いましょう。
【参考】クリア塗装の重ね塗り回数と乾燥時間
クリア塗装は、基本的に3回程度に分けて重ね塗りを行います。
1回目は薄く塗り、2回目でツヤを出し、3回目で仕上げを行うという流れです。
クリアスプレーは1回塗る度に10分程度乾燥させ、3回目まで終えたら2時間は手で触れないようにしましょう。
塗装の乾燥時間は季節や天候の影響を受ける
先述した通り、塗装を乾燥させるには溶剤の揮発または水分を蒸発させる必要があります。
そのため、高温・低湿な気候であるほど塗装は早く乾燥する傾向にあります。
一方で低温・高湿な気候の日に塗装を行うと、塗膜が形成されにくいため乾燥まで時間がかかります。
スムーズに塗装作業を行いたい場合は、湿度が高い梅雨の時期や雨が降りやすい季節の変わり目よりも、からりと晴れる日が多い時期がおすすめです。
スプレー塗装の場合は工程を細かく分けて乾燥時間を設ける
スプレー塗装は1回でキレイに吹き付けることは困難なため、15~30cmほどの距離から何回かに分けてスプレー塗装を行うのがコツです。
下地用スプレーとクリアスプレーは、10~15分くらいの乾燥時間を置きつつ、3~5回ほど重ね塗りをしましょう。ペイントスプレーは、10~20秒くらいの乾燥時間を置いては重ね塗りするという作業を繰り返します。
スプレーの使用量は意外と多くなるため、不足とならないように多めに用意しておくことをおすすめします。
ヒートガンを使えば車の塗装の乾燥時間を短縮させられる?
車の塗装を完全に乾燥させるには、かなりの時間を要します。
所有している車が塗装済みのものしかない場合は、できるだけ早く乾燥させたいと思うこともあるのではないでしょうか。
ごく小さなパーツを外して乾燥させるのであれば、市販のヒートガンが使用できる可能性があります。
ヒートガンで塗装を強制乾燥させる際の注意点
ヒートガンは限られた範囲に高温の風を吹き付けるため、塗膜が形成される前に使用すると塗装が波打ったり粉塵が塗装に付着してしまいます。
また、ヒートガンから発生する熱風は数百度と非常に高温なため、使い方を誤ると塗料が沸騰して気泡が出ることにも注意が必要です。
本来ならばヒートガンは塗料を乾燥させるための機材ではないため、熱で乾燥時間を早めたい場合は広範囲を温めることが可能な遠赤外線ヒーターの方が適しています。
車の塗装の乾燥時間に関してよくある質問
車の塗装の乾燥時間に関してよくある質問を、回答と一緒にまとめました。
Q1.スプレー塗装をする場合、重ね塗りの間隔はどれくらいですか?
カラースプレーで塗装する場合は、10~20秒程度の乾燥時間を置いて重ね塗りをしましょう。
1回の吹き付けで塗料が少なかったと感じても、乾燥時間を設けずすぐに塗り重ねることはしないように注意が必要です。
Q2.クリア塗装後、どれくらい乾燥時間を待って磨きをすればいいですか?
クリア塗装を含め、すべての塗装が内側まで乾燥するまでに2週間の期間を要します。
2週間程度乾燥させてから、塗装の状態を確認したうえで仕上げの磨きを行いましょう。
Q3.アクリルクリアの乾燥時間はどれくらいですか?
アクリルクリアは、指で触れることができるようになるまで24時間程度、完全に乾燥するまでは2週間程度の乾燥時間が必要です。
Q4.車のタッチペン塗装の乾燥時間はどれくらいですか?
製品や使用環境によって変わりますが、タッチペン塗装の乾燥時間は5~10分程度が目安です。
Q5.車の塗装を強制乾燥させる方法を教えてください
車の塗装の乾燥時間を短縮させる場合、赤外線ヒーターなどで表面温度を高めて硬化を促すという手段があります。
ただし赤外線ヒーターは広範囲に対応したタイプだと高額になるため、一般の方が用いる手段としてはおすすめできません。
車の塗装を長持ちさせるには
車を塗装して美しく生まれ変わらせたら、できるだけ長くその美しさを保ちたいものです。ここでは、できるだけ塗装したての美しさを長く保つための方法をご紹介します。
ボディカバーを使う
塗装は雨や紫外線によって劣化します。
また、鳥の糞や虫の付着、落下した木の実や落ち葉によってダメージを受けてしまうので、屋外に駐車するのであれば全体を覆うことができるボディカバーをかけておくとダメージを抑えることができます。
屋内に保管する
空気中の塵やほこり、花粉なども塗装を傷める原因となるため、可能であればシャッターの付いた屋内駐車場に車を保管するのが理想的です。
屋根のみがあるカーポートなどの場合は横風が入ることに加え、紫外線も完全に防げるわけではないため、ボディカバーをかけておくことをおすすめします。
こまめに洗車する
定期的な洗車も、塗装を長持ちさせる秘訣のひとつといえます。
花粉や虫などは放置しておくとこびりついて落ちにくい汚れになることに加え、木の実や鳥の糞には酸性の成分が含まれているため変色やくぼみを発生させることがあります。
また雨や霜などによって濡れ、そのまま乾いてしまうとイオンデポジットやウォータースポットとなり通常の洗車では落とせないしみになってしまうため、定期的に洗車することが大切です。
また、洗車することで小さな傷などに気付き、ダメージが広がらないうちに対処できるメリットもあります。
コーティングする
塗装面を皮膜で覆い、保護するとともにつやを与えるボディコーティングをするのも塗装の美しさを長持ちさせるための有効な手段です。
コーティングには油脂系コーティングやポリマー系コーティング、ガラス系コーティングなどさまざまなものがありますが、中でもおすすめなのは持続性が高くガラス質の美しいつやが得られるガラスコーティングです。
カーコンビニ倶楽部ではガラスコーティングに力を入れており、数種類のガラスコーティングを用意しています。
カーコンアクアガード
薄く丈夫なガラス被膜を形成することに加え、セルフクリーニング機能で塗装にダメージを与える有害物質から守る疎水性のコーティングです。ブラックや濃色のメタリックカラーなどに適しています。
カーコンバリューガード・カーコンバリューガードライト
水を玉のように弾く撥水性のカーコンバリューガードは、ナノテクノロジーによって強固なコーティングを実現し、極上のつやと防汚機能が自慢。
パール系やホワイト・シルバーなどの単色系の塗装と親和性が高いコーティングです。
カーコンバリューガードライトは、持続期間が1年であり、3年の耐久性があるカーコンバリューガードよりも短いですがより利用しやすい価格を実現しているのが特徴です。
カーコンスパシャンコーティング
コーティングにかかる時間を大幅に短縮し、洗車感覚でコーティングができる画期的なカーコンスパシャンコーティング。
1回の施工料金は2,000円台(税込)~とコストパフォーマンスに優れているのが魅力で、持続期間は3ヵ月です。
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車の塗装は工程が多く、乾燥にも時間がかかるため非常に手間のかかる作業です。
また、車の塗装をキレイに仕上げるにはいくつものコツやある程度のテクニックを理解し、塗装に適した場所を確保する必要があります。
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