車の修理でよく聞く「板金塗装」とは?メリット・デメリットや費用の相場など解説

2023年03月26日
車の修理について調べてみると、「板金」という言葉を目にした方は多いはずです。
しかし、板金とは具体的にどのようなことをする作業なのかはご存知でしょうか。
今回は車の修理における板金とは何か、「板金塗装」との違いと共に詳しく解説いたします。
板金のメリット・デメリットや費用相場もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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車の「板金」とはどんな意味?
板金とは本来、「金属を板状に薄く打ち延ばしたもの」や「金属板を加工すること」を意味します。
一方で車における「板金」は事故などの衝撃を受けてへこんだり、経年によって老朽化・変形してしまったりしたボディを修理して蘇らせる技術のことを指す場合が一般的です。
「板金」と「板金塗装」の違い
車の修理工場などでは、板金と塗装を組み合わせて「板金塗装」と呼ぶことも多いです。
板金工程で塗装を剥がす場合がほとんどで、作業後は塗装して元通りにするため「板金=板金塗装」としている業者は珍しくありません。
どちらにしても板金に塗装の作業は伴うことから、双方に大きな違いはないと考えて良いでしょう。
車の板金で行う作業は3種類
板金は大きく「外板板金」「内板骨格修正」「パネル取替」という3種類の作業があります。
外板板金
「外板板金」とは文字通り、外側のパネル(金属)を元通りにする作業です。
例えばドアは一枚の金属板ではなく、枠となるフレームを挟んで外側と内側のパネルに分かれています。
そのうち、外側のパネルを板金する作業が「外板板金」です。
外側についているパネルの内部にハンマーを当て、盤や溶接機などを使って元に戻します。
内板骨格修正
「内板骨格修正」は「フレーム修正」や「ボディー修正」などと言うこともあります。
事故などの衝撃が比較的大きく、外側に加えて骨格(フレーム)にまで歪みなどが及んでしまった場合に行う作業です。
作業の際は、主に「ボディー修正装置」「フレーム修正機」などと呼ばれる特殊な機械を使います。
パネル取替
「パネル取替」も、文字通りパネル自体を取り替える作業です。
基本的にパネルを取り替えるのは衝撃が大きく破損が著しい場合、直すと交換するよりも高額になってしまう恐れがある場合、安全上の問題から修理ではなく交換が推奨される場合などに行われます。
パーツには「ボルトオン」で取り替え可能なものや「溶接」が必要なものがあり、車種などによって作業の仕方が変わります。
車の板金塗装におけるメリット・デメリット
車を修理する場合の手法は複数ありますが、その中でも板金塗装にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここでは、板金塗装のメリット・デメリットをご紹介いたします。
板金塗装のメリット
板金塗装はフレームが変形するほどの大きな損傷も、きれいに修復しやすいというメリットがあります。
塗装を剥がさずに修復する「デントリペア」よりも修復可能な範囲が広く、車に大きなへこみや歪みを直したい場合に最適な作業です。
板金塗装のデメリット
板金塗装は一度塗装を剥がしてから修復作業を行い、仕上げに再塗装を施します。
そのため、業者の技術力によっては元のボディカラーと差が生じて修復箇所が目立ってしまう恐れがあります。
また、板金塗装は他の手法よりも工数がかかるため、費用も高くなりやすいです。
車の板金と併せて行う「塗装作業」とは
前述したように板金作業は、ほとんどの場合「塗装を剥がして」行うことになります。
塗装を剥がして修復した箇所は、再度塗装しなければ元通りにはなりません。
そこで、最後に仕上げの塗装が必要になるのです。
塗装の方法は大きく分けて2種類
塗装には、全体塗装と部分塗装の2種類があります。
例えばドアのパネルのように、一枚まるまる塗装すること方法が全体塗装です。
それに対して、バンパーの一部などを部分的に塗装することは「部分塗装」と呼ばれています。
部分塗装の方が全体よりも範囲が狭く済むことが多いため、費用も安くなる傾向にあります。
車に板金塗装を必要とするケースや作業手順とは?
板金塗装を必要とするケースにはどのようなものがあるでしょうか。
作業手順と併せて解説します。
ひっかき傷やこすり傷が付いたとき
普段から注意して車の運転をしていても、ひっかき傷やこすり傷が付くことがあります。
小石や砂が跳ね返ったり、山道を走行中に木の小枝が飛び出していたり、車庫入れで宴席や障害物に接触したりなど、原因はさまざまです。
猫がボンネットに乗っていて、爪を立てたために線傷が付くこともあります。またいたずらで車を傷付けられることもあります。
浅い傷の場合は、コンパウンドなどを使って傷を目立たなくすることができます。
しかし傷が広範囲だったり塗装の深くにまで達している場合は、放置すると錆が発生するため早めの板金作業が必要になります。
ひっかき傷やこすり傷の場合の板金作業の手順
引っかき傷やこすり傷の場合の一般的な板金作業の手順は以下の通りです。
1. 傷の大きさや範囲を確認します。
2. サンドペーパーを使って傷の周辺を研磨して傷を目立たなくします。
3. 研磨した箇所の汚れを取り除き、塗料を塗ります。
4. さらに研磨した平らにし、下地塗布のために油分や汚れを落とします。
5. マスキングをしてから下地を塗布します。
6. 下地が乾燥したら研磨して平らにします。
7. 塗装作業をして仕上げます。
へこみ傷が付いたとき
衝撃により車のボディーやバンパーにへこみ傷が付くこともあります。鞄や買い物袋をぶつけて小さなへこみ傷が付くことや、駐車場で隣の車のドアが勢いよく開いたために大きめのへこみ傷が付くこともあります。
駐車しようとして縁石に乗り上げたり、周囲にある何かにぶつかったりする場合もへこみ傷が付きます。
へこんだ箇所は、板金作業で元通りにすることが可能です。
へこみ傷の場合の板金作業の手順
へこみ傷の場合の一般的な板金作業の手順は以下の通りです。
1. へこみ部分や周辺の損傷を確認します。
2. 補修部分の汚れを取り除きます。
3. へこみ部分は専用ツールで引っ張り出し、出っ張りはハンマーなどで叩いて成形します。
4. パテを塗る箇所を研磨します。
5. マスキングをしてパテを塗ります。
6. パテが乾燥したら研磨して平らにします。
7. 塗装作業で仕上げます。
DIYでの板金は難易度が高いため避けるべき
傷付いたボディを美しく蘇らせるためには板金修理を施す必要がありますが、板金修理や修理の仕上げの塗装には高い技術力を要するため費用が高額な傾向にあります。
しかしボディの傷を放置するのは愛車の資産価値が低下することを意味するので、傷が発生した場合は早急に対処するべきです。
かといってDIY修理では美しい仕上がりを得るのが非常に困難なうえ、失敗した場合はリカバリーに余計な費用がかかってしまいます。
上記のことを考えると、板金は最初からプロに相談のうえ依頼した方が賢明です。
車の板金作業はどこで依頼できる?
板金作業を依頼できる業者はさまざまです。傷の大きさや予算に合わせて最適な業者を選びましょう。ここでは業者ごとの特徴を簡潔にまとめます。
ディーラー
仕上りの面で安心して板金作業を依頼できるのがディーラーです。
自社のメーカーに精通しているほか、塗料などを含めて純正部品を用いて修理するメリットがあります。
ディーラーに修理依頼をすれば、修理中に代車サービスを利用できる場合もあります。
ただし修理代金は高額になることを覚悟しなければなりません。
またディーラーが契約している自動車修理工場に外注することもあり、中間マージンが発生するからです。
追加小見出し 自動車修理工場
自動車修理工場は板金塗装のプロでもあるため、難易度の高い作業でもきれいに仕上がりに期待ができます。
様々なメーカー・車種を扱っていることや、社外品を使用して予算に合わせて修理してもらえることなどのメリットもあります。
ただし整備士の腕は修理工場によって異なるため、口コミ評判などを見ながら探すのに手間がかかるかもしれません。
カー用品店
カー用品店でも板金修理を行っている場合があります。店舗が多いことや営業時間が長いことなどもあり、気軽に利用できるのがメリットです。店舗内でカー用品を探している間に修理をしてもらうことも可能です。
ただしカー用品店は修理の専門店ではないので、店舗によって技術力に差があります。難易度の高い修理には対応していなかったり、自動車修理工場に外注するため高額になったりすることもあります。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドで板金修理に対応していることもあるので、給油ついでに聞いてみることもできます。普段利用しているガソリンスタンドなら近所ですし、営業時間も長いので時間を気にせずに修理依頼ができます。
ガソリンスタンドでの板金作業は、難易度が高い場合は対応していないこともあります。また店舗によっては自動車修理工場に外注にしているため、修理費用が高額になる場合もあります。
【パーツ別】車の板金塗装にかかる費用(値段)の相場とは
板金塗装を依頼するうえで気になるポイントが、費用の相場です。
費用は板金塗装を行うパーツによって大きく変わります。
主なパーツごとの板金塗装費用の相場は、以下の通りです。
パーツ | 費用相場 |
バンパー | 20,000~40,000円程度 |
ドア | 40,000~50,000円程度 |
バックドア | 50,000~80,000円程度 |
ボンネット | 30,000~50,000円程度 |
フェンダー | 20,000~60,000円程度 |
なお、板金塗装は傷やヘコミの範囲・深さによって金額に大きな差が生じます。
場合によっては交換をした方が費用を安く抑えることができる可能性もあるため、業者とよく相談のうえ対応を判断しましょう。
また、費用の相場は傷やヘコミの度合いだけでなく業者の種類によっても変わります。
できるだけ安い費用で板金塗装を依頼したい場合は、複数の業者から見積もりをとって比較してみることをおすすめします。
車の板金塗装にかかる期間の目安とは
車の板金塗装にかかる日数も傷・ヘコミの度合いやパーツによって異なりますが、目安としては以下の通りです。
パーツ | 費用相場 |
バンパー | 2日~4日程度 |
ドア | 5日~1週間程度 |
バックドア | 2日~4日程度 |
ボンネット | 1日~3日程度 |
フェンダー | 3日~5日程度 |
ただし、依頼するタイミングによっては店舗が混雑していたり、部品の取り寄せが必要になる場合があります。
その場合は目安よりも日数が長引く可能性があるため、注意が必要です。
板金塗装に車両保険は使える?
板金塗装にかかる費用は、車両保険を利用してカバーすることが可能です。
ただし車両保険のうち「エコノミー型」と呼ばれるプランに加入している場合、以下のケースは補償対象外となります。
・当て逃げによる損傷
・自損事故による損傷
・自然災害による損傷
・相手が確認できない事故による損傷 など
また、車両保険を利用すると等級ダウンにより翌年から保険料が高くなる点に注意が必要です。
場合によっては保険料の増額分よりも、自己負担で板金塗装を依頼した場合の費用の方が安いこともあります。
そのような点も考慮しながら、車両保険を使うかどうかを検討すると良いでしょう。
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