車の傷の種類と直し方!自分で直す方法や修理代の相場など解説
2026年04月29日
車の傷は、種類・大きさ・傷の深さなどによって修理方法が異なります。
またDIYで直せるのか、業者に任せるべきなのかの判断に悩むこともあるかもしれません。
この記事では、車にできる傷の種類とその直し方や、修理代の相場などを解説します。
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車にできる傷の種類

車にできる傷の形・深さ・状態は様々で、傷の種類に合った方法で修理する必要があります。
傷修理にかかるコストを測るためにも、まずは車にできる傷の種類を理解しておくことが大切です。
車にできることが多い傷の種類としては、以下の3つがあります。
擦り傷
運転ミスで障害物や他の車と接触したときにできる、何かを擦り付けた跡のような傷が擦り傷です。
接触した時の状況によっては、塗装の浅い部分だけのダメージに留まることもあれば、下地部分が露出するほどの深い傷になることもあります。
深い擦り傷や広範囲の擦り傷になった場合、修理代が高くなる可能性が考えられます。
線傷・ひっかき傷
カギ・洗車ブラシ・木の枝など、鋭利なもので引っかかれたことによる線状の傷です。
範囲は狭い場合が多く、浅いものなら市販の傷消しアイテムでも補修できます。
なお、幅が狭いため傷の深さは見分けにくいですが、線傷でも塗装の深い部分までダメージが及んでいるケースもあります。
その場合は放置すると錆が発生し、修理代がかさむため注意が必要です。
へこみ
縁石やガードレールなどの障害物、他の車からのドアパンチなどでも発生しがちな損傷がへこみです。
へこみの修理は他の傷修理とは違い、研磨や塗装に加えてボディの歪みを修復する「板金」も行います。
作業に要するコストが増えるため、修理代も比較的高くなります。
放置によって車の傷が重症化することも

鉄板層まで到達しているような傷の場合、雨などの水分が鉄部分に浸み込んでいくため、放置するとサビが発生する可能性があります。
サビは車の塗装の内側で徐々に広まり、やがて鉄板層と塗装に隙間が出来て、塗装が水膨れのようになり、ボロボロと剥がれてしまいます。
車の傷の周囲にサビが広がった場合、補修範囲や手間が増え、修理費用は高くなる傾向があります。
車に傷ができたら早めに修理するようにしましょう。
車の傷を直す2通りの方法

車に付いた傷は、業者に依頼するか自分で傷補修剤を購入して直す方法があります。それぞれのメリットやデメリットについて見ていきましょう。
業者に修理を依頼する
車の傷修理はディーラー、自動車整備工場、カー用品店など業者に依頼することができます。
プロに依頼することで傷の状態を見極めて、適切な方法で傷補修を行ってもらえます。また板金塗装などの専門知識を持つ整備士が担当すれば、比較的大きな傷でもキレイに仕上げてくれるでしょう。
傷修理にかかる費用は業者ごとに異なるので、事前によく調べておく必要があります。
比較的小さな傷は、カー用品店やガソリンスタンドで買い物や給油ついでに修理してもらえることもあります。ただし、大きな傷の修理は対応していない店舗もあるため、事前に確認しておきましょう。
自分で傷を修理する
小さな傷の場合、DIYで修理できることもあります。
カー用品店などで傷補修剤を購入し、自分で施工すれば、工賃がかからない分修理費用は大幅に節約できるでしょう。
傷補修剤にはさまざまな種類があり、1,000円以内で傷を目立たなくできる場合もあります。
製品の裏面やインターネット上に、小さな傷の修理方法が紹介されているので、初心者でも比較的簡単に作業できる場合があります。
ただし傷の状態を見極めるのが難しい場合もあり、適切な傷補修剤を使用しないとかえって傷が目立ってしまうこともあります。
DIYによる傷修理は失敗のリスクもあるので慎重に検討しましょう。
車の傷修理はどこに依頼すればいい?業者別の特徴と修理代相場

車の傷の修理は、主にディーラー・板金塗装業者・カー用品店・ガソリンスタンドで依頼できます。
業者ごとにサービス内容や修理代は異なりますので、自分の希望に合う依頼先を見つけましょう。
ディーラー
ディーラーは自社メーカーに精通したスタッフによる対応と、高い技術力を持つ整備士による修理が受けられます。
ただ、修理代が比較的高めで、作業は外部の工場に委託されることも多いため、納期が長くなる場合がある点には注意が必要です。
コストや早さよりも、サービスの質や信頼性を重視して車を修理したい方にはディーラーが適しています。
板金塗装業者
板金塗装業者は、車の再塗装や板金塗装を専門とする業者です。
専門業者としてのノウハウで、小さなキズはもちろん大破状態の修理も対応しています。
修理代はディーラーより安い傾向にある他、中古パーツやリビルトパーツを使ってさらに費用を抑えることも可能です。
一方で、板金塗装業者は工場によってサービスや作業の質にバラつきがあるため、初めて利用する場合は、口コミなども参考に慎重に選ぶことが大切です。
カー用品店
大手カー用品店の中には、車の修理に対応している店舗もあります。
比較的修理代が安く、豊富な部品在庫による対応の早さが魅力です。
ただし、店舗によっては大きな損傷の修理には対応していない場合があります。
広範囲の凹みやフレームが歪むほどの大破状態などは修理できない可能性があるため、事前の確認が必要です。
ガソリンスタンド
街のガソリンスタンドでも、車の傷修理の依頼が可能です。
カー用品店と同等に安価な修理代で、給油や洗車など日常的な用途のついでに依頼できるという利便性の高さがあります。
ただ、ガソリンスタンドも、板金塗装で対応可能な範囲や作業のクオリティは各社で変わります。
依頼する際は、「修理実績の有無」や「自社保有工場で修理しているか」といった点をチェックすると、より安心して任せられるでしょう。
【種類別】車の傷を自分で修理する方法

自分で車の傷を修理する場合は、傷の種類に適した傷補修剤を使う必要があります。
ここでは、傷の種類ごとに適した傷補修剤と、DIYによる傷修理の方法を紹介します。
【擦り傷】ワックスを使う修理方法
クリア層についたごく軽い擦り傷は、洗車後にワックスを使って磨き上げることで傷が目立ちにくくなることがあります。
ワックスが傷部分に入り込んで凸凹を埋め、光の反射が均一になるため、傷が消えたように見える仕組みです。
傷そのものを消しているわけではありませんが、微細な傷であれば研磨するよりも塗装に与えるダメージが少なく、手軽にできるメリットがあります。
洗車後に水分を丁寧に拭き上げてから、クロスに適量取って塗布し、磨きましょう。
特別な道具や技術は必要ないため、車の修理やメンテナンスをしたことがない人にもおすすめです。
【擦り傷】コンパウンドを使う修理方法
ワックスでは対応できない擦り傷は、コンパウンドで対処しましょう。
傷部分を研磨して目立たなくさせる方法で、傷の状態に応じて粒度の違うコンパウンドを使い分けます。
作業の流れは、次のとおりです。
1.洗車を行い、砂や汚れを落とす
2.傷の周囲をマスキングテープで養生する
3.細目〜中目程度のコンパウンドから使用し、傷部分を慎重に研磨する
4.状態を確認し、必要に応じて粒子の細かいコンパウンドに切り替えてさらに磨く
5.最後に仕上げ用のコンパウンドで磨き、ツヤを出す
コンパウンドは塗装を薄く削る作業のため、力を入れすぎたり同じ場所を何度も磨き過ぎたりすると、クリア層やカラー塗装を貫通するおそれがあります。
必ず目立たない部分で試してから、弱い力で様子を見つつ作業するようにしましょう。
【線傷・ひっかき傷】タッチペンを使う修理方法
線傷やひっかき傷、また飛び石でできる点状の傷には、タッチペンを使った補修がおすすめです。
タッチペンはカー用品店で手に入りますが、愛車と同じカラーナンバーのタッチペンを選ぶようにしましょう。
カラーナンバーは、エンジンルームや運転席・助手席いずれかのセンターピラーにあるコーションプレートで確認できます。
タッチペンでの修理手順は、以下のとおりです。
1.傷周辺を洗浄し、油分や汚れを除去する
2.傷周囲をマスキングして保護する
3.タッチペンをよく振り、塗料を均一にする
4.傷部分にタッチペンで少し盛り上がる程度に塗料をのせる
5.乾燥→塗布を、傷の状態に応じて3~5回程度繰り返す
6.乾燥したら、コンパウンドで仕上げ磨きをする
タッチペンは、一度で仕上げようとせず、何度か重ね塗りして仕上げましょう。
ごく小さい傷の場合は、塗料を爪楊枝などに取ってから塗布するのもひとつの方法です。
【へこみ】パテを使った傷修理
へこみ修理は塗装だけでは対応できないため、パテを使用します。
傷補修の中でも難易度が高く、手順も多いため自信がない場合はプロへの依頼がおすすめです。
パテを使用した傷修理の主な流れは、以下のとおりです。
1.洗車し、へこみ周辺の砂や汚れを落とす
2.周辺部をマスキングし、作業範囲以外を保護する
3.耐水ペーパーなどでへこみ周囲の塗装やサビを削り、段差がなだらかになるように下地を整える
4.シリコンオフなどの脱脂剤を使用し、油分を除去する
5.パテと硬化剤を混ぜ、へこみ部分にやや盛り上がる程度に塗り付ける
6.充分に乾燥させたあと、耐水ペーパーで周囲と面一になるように研磨し、必要に応じてパテ盛りと研磨を数回繰り返して形状を整える
7.再度脱脂を行う
8.プラサフ(サーフェサー)を薄く数回に分けて吹き付け、乾燥後に耐水ペーパーで軽く研磨して表面を平滑にする
9.カラースプレーで周囲になじむように薄く吹き付け、乾燥→塗布を数回繰り返して色を乗せる
10.十分に乾燥させたのち、クリアスプレーを薄く複数回に分けて塗布し、完全乾燥させる
11.コンパウンドで仕上げ磨きをする
なお、へこみが大きい場合やフレーム近い損傷は、見た目だけでなく強度にも影響するおそれがあるため、DIYで無理に補修せず板金塗装の専門業者に相談しましょう。
DIYできる傷かどうかを見極めるポイント

すべての車の傷が、DIY補修できるわけではありません。
ここではDIYが可能な傷と、プロに任せるべき傷の判断基準を紹介します。
大きさ
傷の大きさは、DIY可否を判断するうえで最初に確認すべき要素です。一般的に、500円硬貨程度の大きさの傷であれば、DIYが可能です。
一方、傷が広範囲に及んでいる場合、均一に仕上げ難易度が高くなります。
研磨ムラや色ムラが目立ちやすくなるため、DIYは避けたほうがいいでしょう。
深さ
車は上からクリア層、カラー層、下地層の三層構造になっているのが一般的です。
DIYできるのはクリア層までの深さで、カラー層や下地層にまで達している傷のDIYは難しいでしょう。
深い傷は下地処理が必要になり、難易度が格段に高くなります。
下地処理が不十分だと塗装の下に雨水などが入り込み、塗装の剥がれやパネルの腐食につながったりするケースもあります。無理せずプロに任せましょう。
パーツ脱着の必要性
傷の修理にあたって、バンパーやモール、ランプ類などのパーツ脱着が必要になる場合、DIYの難易度は一気に上がります。
脱着作業には車種ごとの構造理解や専用工具が必要になることも多く、無理に行うと別の不具合を招く可能性も否定できません。
また近年は、多くの車が衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などの先進案安全技術を搭載しています。
バンパーやフロントグリルなどにそのためのセンサー類が設置してある場合、該当パーツを脱着するとセンサーの校正作業(エーミング)が必要になります。
エーミングは指定の環境下で専用の器具を使用する必要があり、セルフではできません。そのため、パーツの脱着を伴う修理はプロへの依頼が基本です。
傷の位置
傷の位置も、仕上がりや修理難易度に大きく影響します。
平面に近い部分であれば比較的作業しやすい一方、曲面やプレスライン、角部分にある傷は、形状を再現する難易度が高くなります。
また、ドアエッジやフェンダー端など、力が集中しやすい位置の傷は、再発や歪みが出やすい点にも注意が必要です。
位置によっては、見た目以上に専門的な技術が求められるケースもあるため、無理せず専門業者へ依頼することをおすすめします。
車の傷を自分で修理すると起こり得るリスク

ここでは、車の傷を自分で修理する場合に起こり得るリスクについて紹介します。
車の価値を下げてしまう可能性がある
DIYによる傷修理をおすすめしない最大の理由は、傷修理の難しさにあります。
車の損傷はへこみや傷が複合して起きることが多く、単純な作業だけでは直せないケースも多くあります。
また、浅い傷であるように見えても、実は目に見えない部分にまで衝撃が伝わり、内部にダメージを受けている可能性もあります。
そうした見えにくい損傷は、経験豊富な技術者でなければ気づきにくく、そのまま放置してしまうと後々、塗装の剥がれやサビなどのトラブルに発展するリスクもあります。
また、プロの手によって綺麗に修復されなかった傷は、買取査定時にも影響を及ぼす可能性もあります。
査定士は車の細かな違いも見逃さないプロであるため、安易なDIY修理によって思わぬ損につながることもあるのです。
確実にきれいに直るとはいえない
DIYによる傷修理は、そもそも傷がきれいに直る保証がないという大きなデメリットもあります。
傷修理は技術力や経験が必要となる作業です。
へこみや傷を直しパネルを正しい位置へ戻す板金作業や、ボディーカラーに合わせて塗料を吹きかける塗装作業といった、複雑な作業工程があります。
傷の程度によっては、磨いて再塗装を行うだけの比較的簡単な作業のみで済む場合もありますが、きれいに塗装するにも技術と施設は必須となります。
また、車の塗装は紫外線等によって日々変化し、同じ車種でも色合いが異なることがあります。
そのため、カラーコードに合わせて塗料を用意してもボディーカラーと色味が異なりかえって塗装した箇所が悪目立ちするなど、不自然な仕上がりになる可能性もあります。
必要な道具を揃えるにも手間とコストがかかる
自分で傷修理を行うメリットは、修理代金を抑えられる点にあります。
しかし実際には、修理に必要な道具を一通り揃えるだけでも、相応の手間と費用がかかります。
たとえば、軽度な傷を補修する場合でも、以下のような道具が必要です。
・ボディーカラーに合った塗料
・仕上げ用のクリア塗料
・足つけに必要なペーパー類
・磨きに必要なコンパウンド類
・磨きに使うクロス等
・周囲を保護する養生に必要なマスキングテープ等
また、塗装作業にはほこりや風の影響を受けない環境も求められます。
これらは、あくまで「板金修理が不要なごく軽度の損傷」を前提とした最低限の道具であり、実際にはさらに多くの用品が必要になる可能性もあるでしょう。
さらに、コーティングを行っている車両であれば修理箇所の部分施工も必要です。
こうしたコスト面や手間を総合的に考慮すると、傷修理は無理にDIYにこだわらず、専門店に依頼するほうが安心で確実といえるでしょう。
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