交通量の多い国道2号線から見えるように鉢植えを配置。店舗に生命力を感じさせる
神戸市灘区の国道2号線沿いに店舗を構える川井自動車株式会社。目の前の通りには今日もひっきりなしにクルマが通ります。ここ神戸市で代表取締役の川井 義昭氏が同店の近況を話します。
「2015年10月の自動車保険料率改定以降、保険を使った修理が減少する反面、いらっしゃるお客様からは何とか保険を使わずに修理したいというご要望が増えました。ここの土地柄か、鈑金塗装でいらっしゃるクルマの1/3は輸入車。クルマにこだわりを持ったお客様が多いのが特長です」
もともと整備から起業した同店は、キズへこみ修理や自店のメンテサービスなど、お客様の利便性を高めるためカーコンに加盟しました。
お客様が再び来たいと思っていただけるサービスを提供するためには、お客様のご要望に極力応えることも必要です。実際、お客様の予算に合わせて中古パーツを有効活用するなど工夫は惜しみません。
「私たちは“街のクルマ屋さん”としてお客様のお役に立ちたいと考えています。とりわけ、クルマを大切にするお客様と密なるおつきあいをさせていただきたいと願っています。そして、そのクルマをしっかりとメンテナンスするのが私たちの使命だと思っています」(川井代表取締役)
輸入車に代表される高級車だけではなく、毎日のお仕事に使われている軽自動車、ご年配の方の愛車など、生活に必要とされるクルマを支え続けることが同店のやりがいのように感じます。
壇蜜さんの等身大POPがご来場者をお出迎え。広い店内も人のイメージがあると華やぐ
“クルマを大切にする”という言葉に共感する同店では、中古車の個人間売買をサポートする『カーコン・マーケット』に対する想いも強く、実際に個人間売買を媒介した経験を持っています。
「カーコン・マーケットには、愛車を大切に乗ってくださる方に引き継ぐという使命があります。個人間売買ですから、消費税を気にすることもありませんし、ましてや、自分たちの店舗で修理をし、整備をしたクルマであれば、自信を持ってお勧めすることができます」(川井代表取締役)
一例ですが、2016年11月、川井代表取締役はドア部分の修理見積もりを求められました。車種はプリウス、5年落ちのクルマで、走行距離もそれほど多くはありませんでした。しかし、ドア部分にはキズ・へこみがあり、お客様はそれを気にしてのご来店でした。
「来年の3月には車検切れを迎えるので、そこで売りに出そうと思います。このドアのキズ・へこみを直したらいくらかかりますか」というお問い合わせだったそうです。
そのご要望を聞き川井代表取締役はカーコン・マーケットへの出品を提案しました。出品に当たっては、クルマの写真も必要なのでキズ・へこみ部分は直した方が良い。直した分は買取価格が上がるという裏付け情報も持っていました。
修理の後、「自分から提案し、責任を持って直したのだから、なんとかしたい」と川井代表取締役も自分のFacebookでカーコン・マーケットのその車両を紹介するなど必死だったそうです。
すると2017年が明けた1月、別のお客様が同店に2年ぶりにご来店されました。「今度、転勤で九州に単身赴任することになったので燃費の良いハイブリッド車の中古車はありませんか」という問い合わせでした。
この取引はうまく進み、2月の連休前には納車できました。二人とも大喜びだったそうです。
クルマを大切にしてくれそうなお客様を同店で結びつけられた幸運。川井代表取締役のやりがいに一層磨きがかかりました。
取材:2017年4月12日