新たな経営陣のもと、三菱、日産両ディーラーの関連企業へと転身
夏の到来を告げる早摂りの梨が、収穫の時期を待つ千葉県松戸市(取材日:7月上旬)。今回ご紹介する「東松戸駅東口店」は、周辺が自然に恵まれた、のどかなエリアにあります。
2015年、同店は『とうきょうスカイツリー駅前店』『スーパーショップ葛飾水元店』を運営している業平自動車が経営権を引き継ぎ、新たなスタートを切りました。主任である島崎 太氏が話します。
同店は鈑金塗装、整備・車検を中心とする店舗でしたが、経営母体が変わることにより新たなチャンスが広がりました。
「一番大きいのは車販に厚みを持たせられたことです。墨田区の本社は三菱系、葛飾区の店舗は日産系と2つのディーラーが関連会社にあります。車両に対する信頼感はもちろんのこと、価格に対する優位性も持てることになり、また、修理台数も増えました」(島崎主任)
経営母体が変わったことにより店舗を活性化でき、順調に新しいスタートを切っています。
フロントの島田店長。お客様対応の第一歩はここから始まる
新規顧客の開拓に努めながら、既存のお客様を大切にし続ける同店。中には、会話をするためだけに日曜日にいらっしゃる常連さんもいるとか。
「先日も『新しい自転車を買っちゃったよ』と話しに来て、古い自転車をもらいました。店舗に気兼ねなく来てもらえる環境は、今後とも守り続けていきたいですね」(島崎主任)
一般的な接客ルールとは違うかもしれませんが、松戸には松戸の人間関係がある。“地産地消”ならぬ“地元のコミュニケーション手法”があります。
「ここではお客様に対して、身内の者のように話しています。お客様が軽いノリで話せるような雰囲気づくりを心掛けています」(島崎主任)
たわいもない会話を重ねながら、「お客様から自分はここに困っている」というポイントを引き出し、お客様の言葉として拾い出すことが大切と言います。
お客様と会話をした後も一人で反省するという島崎主任。
「あそこは、こうするべきだったな等と会話の後で頭の整理をします。特に重要だったと思えることは自分のノートに記し記憶するようにしています」
地道な努力の積み重ねがお客様の信頼感へと結びついています。
新車、中古車等の車販にも精力的に取り組む
本社のバックアップを背景に車両販売に強みを持つ同店。より多様なお客様ニーズに応えるために、7月からスタートした『カーコン・カーリース』の販売にも精力的です。月々1万円の支払でクルマを所有できる強みを活かし、早速2件の商談が進んでいるとのことです。(島崎主任)
クルマの所有の仕方は多種多様です。同店は新車販売、中古車販売、カーコン・カーリースなど豊富な販売方法をラインナップしています。
最後に島崎主任が付け加えます。
「自分たちの本分は修理工場だと思っています。クルマを修理し、整備し、車検につなげる。お客様との良い関係性を継続させたいと思っています」
果敢に変化させるビジネスフィールドと、変わらぬお客様との関係性。その絶妙なバランスの中で、新たな市場開拓が続きます。
取材:2016年7月8日