茨城県南部、霞ヶ浦の西に位置し、人口は14万人以上。学園都市として知られるつくば市に隣接しています。つくば市には、秋葉原とつくばを最短45分で結ぶ、つくばエクスプレスが開通したものの、日常の足はもっぱらマイカー。生活における車の重要度は、きわめて高いエリアです
各家庭の自動保有台数が多いとはいえ、ライバル店がいくつもある中、どうやってお客様の獲得をされているのか。雨宮数樹店長にご質問をすると「30年以上前の創設当時は、このあたりに鈑金・修理のお店はほとんどなく、開店は県内でも相当早かったと聞いています。その当時から、地域のみなさまとともに歩み、僭越ながら、多くのドライバーの方にアメミヤファンになっていただけたからだと思います」
雨宮店長は謙遜されますが、同店の繁盛の秘密は、長い年月、地元でカービジネスを営んできたから、だけではありません。景気低迷以降は土浦市でも、老舗のお店だからという理由だけでは、お客様を呼び込めなくなってきています。
同店の大きな売りは、その技術力。カーコン工法に限らず、自社のやり方で鈑金・修理に取り組むことができる、カーコン鈑金チャレンジ部門。その部門を、カーコングランプリ2009で制したのですから、全国のカーコンビニ倶楽部加盟店の中でも技術力は折り紙つきです。
そして、もうひとつの要因は、カーコンビニ倶楽部の加盟店であること。立地条件はけっしていいわけではありませんが、カーコンビニ倶楽部の電飾看板を生活道路に設置したことで、その認知力やブランド力が集客につながっていることを肌身で感じているそうです。「初めてのお客様、特に主婦の方のご来店に、カーコンビニ倶楽部の看板は絶対、役立っていますね」と雨宮店長は言います。
カーコン鈑金チャレンジ部門を制したのは、雨宮義之さんと沼尻琢也さんのコンビ。優勝までの道のりをおたずねすると、「地区予選から本番までの約1カ月半は、実際に自分のところにクルマに傷をつけたり、へこませたりして、けっこう練習しましたね」と雨宮義之さん。お二人の役割をお聞きすると、雨宮義之さんは塗装、沼尻琢也さんは鈑金が本職とのこと
雨宮さんに色合わせのコツをご質問すると「普段からの積み重ねです。色に関しては、自分の目で判断するだけでなく、必ず、まわりのスタッフからもOKをもらうようにしています」という答えが返ってきました。
常日頃の仕事への取り組みが大切、とお二人とも同じご意見。また、カーコングランプリ本大会に関するポイントも語ってくださいました。「カーコン工法部門より制限時間が長いとはいえ、傷やヘコミが大きいのが、カーコン鈑金チャレンジ部門。時間内に仕上げられるように、という点にはかなり気をつかいましたね」。いつも、時間を意識しながら仕事と向き合ってきたから、本番でもタイムリミット内に作業を終えることができたというのが、お二人の本音です。
さらに、同店の集客に結びついているのが、24時間いつでも故障時に駆けつけるレッカーサービス。パンク、バッテリー上がり、ガス欠、鍵の閉じ込み等を無料で緊急対応されています。同店スタッフのスピーディで丁寧な対応を目にしたお客様は、大変お喜びになり、それ以来、常連客になられることが多いようです。
カーコン鈑金チャレンジ部門優勝後、雨宮義之さんが独立。店長としてオープンさせた、カーコンビニ倶楽部「トップガン」。同じ土浦市でもこちらは中心部に近く、「アメミヤ」とは車で10分以上離れています。
取材:2009年11月26日