開業849日にして来場者数1億人を突破した墨田区の東京スカイツリー。商業施設である「東京ソラマチ」「すみだ水族館」等が併設されており、新たな東京の名所として定着しています。
その東京スカイツリーのすぐ近くにあるのが「とうきょうスカイツリー駅前店」です。
この場所で創業し、整備業を中心に活躍してきました。しかし、整備業単独では収支が安定しなかったため、新車販売へとその活路を求めました。
2000年にはカーコン1号店である「スペシャルショップ葛飾店」をオープン。当店は同社の2号店となります。
代表取締役社長の菱沼進一氏が語ります。
「自検協(自動車検査登録情報協会)の資料によれば(※1)、2014年7月現在の全国の自動車保有台数は8065万台と言われています。しかし、東京に目を転じてみると10年前の2004年に460万台あった自動車の保有台数は、2014年には441万となっており、わずか10年間に20万台近くが減少したことになります。
このような状況ですから、工夫をし、チャレンジしていかなければ生き残るのは厳しいという現実があります」
「自動車産業はこれまで車検制度により守られてきました。その基盤に胡坐(あぐら)をかいていたのかもしれません。そして今、厳しい現実に直面しているのは当社だけではないはずです」(菱沼社長)
※1 出典:一般社団法人 自動車検査登録情報協会
カーコン・マーケットを通行客に向けてアピール
同社ではお客様の真のパートナーになるべく「トータルカーライフ」を支える仕組みづくりが進められています。
「新車・中古車・買取」「車検・修理・点検」「塗装・鈑金」「レンタカー」「保険」「ロードサービス」をトータルに提供できることが同社の強みとなっています。
「入口はどこからでもいいのです。当社がカーライフをトータルに支えられる会社であることをアピールしなければ、お客様にも他社との違いを理解していただけません」(菱沼社長)
そういう意味では、カーコンの新たなメニューである「カーコン・マーケット」にも好意的です。
「将来的にこれがヒットすればウチの宝になるなと感じています。鈑金などで来ていただいたお客様に、買取のご提案もできるし、何よりお客様により多様な選択肢を提供できることに魅力を感じています」(菱沼社長)
菱沼社長は保険に特化したコンシェルジュを置いた「ほけん館」(登録商標取得済み)をPRするなど時代のニーズを感じ取ることが得意なアイディアマン。
今求められる情報を、自社のサービスを背景にしてどのような形で提案していくべきかを真摯(しんし)に考えています。
広々とした店内。整理整頓が行き届いている
「カーコン・マーケットは私たちのように新車販売、中古車販売の実績があるところの方が有利かもしれません。車の査定も私たちにとっては日常茶飯事のことですから」(菱沼社長)
しかし、大切なのは新しいマーケットを開拓するためにカーコンがアクションしたことにあるという菱沼社長。
「本当の脚光を浴びるのは、消費税8%時代を経て、消費税10%時代、もしかしたら、その後になるかもしれません。しかし、段階的に個人間売買のメリット、デメリットはマスコミを通じてクローズアップされていくと予想しています。
その結果、カーコン・マーケットが成功すれば、これはウチの宝になることを確信しています」(菱沼社長)
クルマの販売を軸に、お客様の「トータルカーライフ」をサポートし続ける同社。
新たに「カーパートナー制度」をつくり、よりお客様の立場に立つべく挑戦を続けています。
「行動しなければ、何事も動かない。否定から入ったら、絶対に成功しない」と語る菱沼社長は、新たなチャレンジに胸を躍らせているようにも見えました。
取材:2014年10月23日