店舗リポート

優勝は、お客様のおかげのようなもの。思いやりや、お客様が喜ぶことを徹底すれば、自然と選ばれるお店に。

カーコングランプリ2009カーコンフロント部門優勝

カーコンビニ倶楽部 埼玉自動車 朝霞店
所在地 埼玉県朝霞[あさか]膝折[ひざおり]町4-22-4
オープン 2003年
スタッフ 4名(FS=1名、TS=3名のうち1名がFS兼任)

中村貴子さん 中村庄一郎・専務取締役 中村善次郎・代表取締役

埼玉自動車 朝霞店の詳細はこちら

宿場町で育まれた、おもてなしの心で、お客様をお出迎え。

埼玉県のほぼ南端に位置する朝霞市。すぐ南には東京都練馬区があり、人口は13万人弱。数々の研究所・工場・倉庫や商業施設などがあり、市の収入は比較的安定していて、平成21年度の地方交付税不交付団体のひとつです。市の中心部はかつて膝折村といい、川越街道の宿場町として賑わった場所。その由緒ある、膝折の地で40年以上も前から人々に親しまれてきたのが、埼玉自動車 朝霞店です。

同社は修理全般、車販・リース、保険代理業、さらにガソリンスタンド事業など、自動車とトータルに携わる企業。高度経済成長期の後半から現在まで、朝霞市におけるカーサービスの発展に貢献してきたといっても過言ではないでしょう。

いえ、朝霞市だけにとどまりません。実際、練馬区からもお客様がご来店されていますし、埼玉と東京にまたがる、広範で恵まれたエリアとともに同社は成長してこられました。  カーコングランプリ2009で見事、カーコンフロント部門の優勝を飾られましたが、これはいわば、接客とコミュニケーションの一等賞。古くから旅人をもてなしてきた土地柄や、同社の歴史が栄えある成果に結びついたのかもしれません。

カーコンフロント部門の栄冠は、スマイルいっぱいの雰囲気から。

同社を代表してご登場いただいた3名の方々はいずれもたいへん感じがよく、お会いしてすぐ、さすがカーコンフロント部門の優勝店、と納得。接客対応を競うカーコンフロント部門には、お店の雰囲気そのものが表れるかもしれません。

同社のフロントをほぼお一人で担当されている中村貴子さん。中村さんは、前年のカーコングランプリ2008に初めて出場され、そのときは地区優勝を果たしたもののポイントが足りず、全国大会へは進めませんでした。その経験をもとに再挑戦し、カーコングランプリ2009では高得点で地区優勝を果たして、念願の全国大会へ駒を進めます。

大会前の準備についてお聞きすると、中村庄一郎・専務取締役が「私がお客の役をして、少し練習しましたね」とニコニコしながら話されます。この自然な笑顔は、同店の魅力のひとつにちがいありません。中村善次郎・代表取締役もお会いした瞬間から、笑みを浮かべておられましたから。

スマイルいっぱいの同店。優勝の理由をさらに探ろうと、勝因をどうお考えか、たずねると「本大会に出られたことで、もう満足。それ以上は望んでいなかったから、思ったほど緊張しなかったのかもしれません」と中村貴子さん。かたくならず、普段の力を十二分に発揮できた結果なのでしょう。

修理のお客様には、深刻な感じでなく、軽く受け答えするのも思いやり

鈑金修理や塗装のスキルを高めるのは一朝一夕とはいきませんが、接客やコミュニケーションについても同様。多くの経営者の方が、お客様対応の重要性を理解されながら、いざ指導するとなると、頭を悩ませているのが接客です。

ちなみに、優勝の中村貴子さんは、もともと人と話すことが好きで、子供も大好き。実は、前職が幼稚園の先生なのです。そのため、コンパクトな店舗ながら、玩具やお菓子を何種類も常備するなど、お子様にも飽きられない工夫をなさっています。

カーコングランプリはともかく、常日頃、お客様と接する中で気をつけていることをたずねると、「車を傷つけ、来店されるお客様は、落ち込まれていることもあります。だから、あまり深刻にならないような受け答えを心がけています。これくらい、修理すれば大丈夫ですよー! という感じで」

最後に、中村善次郎・代表取締役に会社としての目標をお聞きしました。「カーコンビニ倶楽部に加盟して、主婦の方をはじめ、一般の方がご来店くださるようになりました。現在ではカーディーラーからの鈑金・塗装の仕事は受けておりませんが、これもひとえにお客様のおかげ。将来的には、24時間いつでも、お客様からの連絡で、すぐに当社のレッカー車が駆けつけるような体制を整えたいと思っています。自分が困ったときに助けてもらうとうれしいですよね。お客様も同じはずです」と、どこまでもお客様のことを考えておられました。

取材:2009年11月26日