東海エリアを中心に事業を展開するグッドスピードは、SUVの販売台数日本一を目標に掲げ、「安心・快適・楽しいカーライフ」の提供をミッションにして2002年に創業。今では、SUVだけでなく、輸入車、ミニバン、カスタムのキャンピングカー、輸入バイクなどの新車・中古車販売事業や整備・鈑金事業にも力を入れています。そのグッドスピードがカーコンビニ倶楽部と手を組んだ理由には、どんな戦略が隠されているのか。グッドスピード事業推進部で鈑金塗装工場であるBPセンターを統括する渡邉亮太次長と、同社緑BPセンターの林翔太工場長にお話を伺いました。

「当社の鈑金塗装工場であるBPセンターは、従来、保険を活用して直すような大きな鈑金塗装をメインにしていました。しかし、クルマの機能の進化とともに事故も減ってきている中で、鈑金事業をどんどん成長させていくためには、大きな修理だけでなく、『ちょっと擦っちゃった』『ちょっとぶつけちゃった』というような、保険を使わないで実費で直すような小さな修理にも手を広げていく必要があるのです。お客様に気軽にキズ・ヘコミの修理の相談に来ていただくためにはどうするのがベストな方法なのかと考えたときに、グッドスピードとカーコンビニ倶楽部のブランドコラボで集客を拡大することを思いつきました」と、渡邉次長。

同店がオープンしたのはコロナ禍の騒ぎが起きる直前のこと。最初のスタートダッシュは好調だったものの、コロナ感染が広がり始めると、とたんに集客の伸びは止まってしまったそうです。それを打破するべく、キャンペーンや施工事例ブログで集客拡大を狙いました。「来店・見積をしていただいたお客様にボックスティッシュ５箱をプレゼントやキズ・ヘコミ工賃20％オフのサービス、成約特典として2000円ギフトカードの進呈など、様々な『大盤振る舞いキャンペーン』を打ち出すようにしたのです。加えて、ブログで施工事例を100以上挙げることにも取り組みました。うちならこれだけの時間で、これだけ安くできますという具体的な事例をなるべく小まめにアップするようにしたのです。またGoogleマップのレビューにも力を入れています。先日飛び込みで来店していただいたお客様は、『Googleマップのレビューを見たら星の評価が高くて、最高の5点が70件もあるんですね。口コミで評判がいいのが一番信用できるんですよ』と言って、鈑金を依頼してくださいました。」（林工場長）
こうした地道な工夫と努力が集客急拡大の引き金になっているに違いありません。

新車のようなピカピカの代車を全社で常時100台用意しており、満タン返しをしなくてもいいサービスも行なうなど、次々に新たなサービスを打ち出しています。 「私たちは、お客様に感謝・感動・感激を与えることをモットーにしています。それを実現するために、フロントと作業スタッフががっちりタッグを組み、『技術✕こころ』のサービスを心がけています。例えば、一人のお客様から『代車でもナビやバックカメラがついていないのは困る』という声があれば、すぐに代車をナビ、ETC、バックカメラ搭載のものにしました。積載車での車両の引き取り・納車の無料サービスも行なっています。お客様に感動していただけるサービスは、必ず販促につながります。チラシを打つより効率がいい。口コミでもその感動が拡散されますからね。」（渡邉次長）
またグッドスピードは、若い鈑金スタッフを育てるための教育システムも構築中です。「鈑金塗装は、覚えるのにかなり年月がかかります。でも、今の時代は最短で技術を習得しないと、本人にも会社にもプラスになりません。だから研修のための施設を設けました。タイやフィリピンからの実習生、専門学校の新卒者や未経験の人たちも採用しているので、その人たちが１日でも早く即戦力として活躍できるようにするための仕組みをつくっているところです。その１つとして、カーコン工法とコラボする試みを始めました。カーコン工法の作業の早さは驚異的ですからね」（渡邉次長）
ただ「教える」だけでなく、「教え・育てる」ことが大事なポイント。サービスでも育成でも常に一歩先を考え、「有言速攻」でそれを実践しているのです。