店舗リポート

少子高齢化がもたらす市場縮小の壁を
カーコンの最重要戦略で突破する

カーコンビニ倶楽部 ダイリン
所在地 栃木県那須塩原市石林691-4
オープン 2002年
スタッフ 5名

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榮冬樹 統括課長

性のお客様が一人でも安心して入れるお店にしたかった

那須塩原市に店舗を構えるカーコンビニ倶楽部「ダイリン」は、2002年にカーコンに加盟しました。株式会社ジェイ・ピーで、車検と鈑金、整備業務、仕入れ部門を兼務する榮冬樹統括課長が、当時、カーコンビニ倶楽部をやりたいと同社の社長に直談判したことから、その歴史がスタートしました。榮統括課長はなぜカーコンにこだわったのか。そして今、カーコンが最重要戦略として打ち出している「施工事例紹介」「Choku!」を重要視している理由は何なのか。榮統括課長にお話を伺いました。

「実は、私が社長に直談判した時は、すでにカーコンへの加盟を検討中だったようです(笑)。私が目指しているのは、女性でも安心して利用できて、クルマのことなら何でも対応できるお店。会社の考えもまったく同じ。すぐにカーコンに加盟しました」と、榮統括課長は21年前を振り返ります。
「当時、車販・車検・用品も手がけていましたが、鈑金部門だけがなくて外注に出していました。私は、ダイリンに来れば、カーライフの全てがこと足りるようにしたかったのです」
カーコンビニ倶楽部というネーミングも気に入っていたそうです。
「便利さ、気軽さ、利便性をアピールするのにぴったりのネーミングだからです。当時のお客様にとって、鈑金屋さんというのは馴染みがなく、修理にいくらかかるのか、どれだけキレイに直してくれるのか、分からないことだらけでお客様は不安を募らせてしまう。そんな感じのイメージが強く、特に女性には、入りにくい雰囲気でした。私は、ちゃんと根拠があって、誰もが納得できる見積もりで、女性のお客様が一人で来店しても安心して入れるお店にすることが望みでした。カーコンビニ倶楽部ならそれが叶う。そこに惹かれたのです」

ダイリン外観

より大切なのは”接客品質”

榮統括課長は、お客様を増やすために何よりも必要なのは、“接客の品質”だと言います。
「どんなお客様からの要望でも否定から入らない。常に『どうしたらできるか』を考えています。例えば、整備を望むお客様が『変な音がするので直してもらいたい』と来店し、メカニックが乗って試してみると異音が出ない場合があります。そんな時、『おっしゃっているような症状出ませんよ』というのは否定です。私は、メカニックには『再現できない』と伝えるように指導しています。実際にあったことに対して再現できないというのは、あったことは認めていることになりますからね」
お客様が言ったことにそのまま応えるのではなく、常にお客様のことを考えて提案するのも接客の品質に繋がるそうです。
「お客様が『キレイに直したいから新品パーツと交換してほしい』と言ったとします。でも、よくよくお話を聴いてみると、そのクルマを来年あたりに下取りに出したいと思っている。私たちはプロなので、新品パーツと交換するとクルマの評価が落ちてしまうことを知っています。交換するほどのことがこのクルマにあったと見なされ、事故扱いの相場で査定されてしまうからです。修理が可能であれば修理を提案する方がお客様のメリットになるのです。お客様のことを考えて提案をする。その誠意も品質の一つなのです」

フロントのプロが接客するために、受付を工場ではなく隣接するオートギャラリーダイリンで行っています。
カーコンの受付は接客品質を高めるために、隣接する オートギャラリーダイリンで主に行われています。

工事例紹介に本格的に取り組み始めたら閲覧数が倍増

接客の品質は、お客様のリピート率を高めるために必要なもの。一方で、カーコンの最重要戦略の一つで、ホームページに載せる「施工事例紹介」は、新規のお客様を増やすための手段として手応えを感じ始めていると言います。
「私は暫くカーコンの仕事から離れていて、昨年の9月に再びカーコンの仕事も兼務するようになりました。そのタイミングで、中途半端だった施工事例を小まめにアップするようにし、本格的に取り組み始めました。すると瞬く間に閲覧数が増え、新規のお客様もずいぶん増えています」
昨年と今年の上半期の事例閲覧数を比べてみると、大幅に増えていることに驚きます。昨年1年間のトータルの閲覧数と、今年9月段階までの閲覧数を比べても、すでに倍増しているのです。
「施工事例が良いのは、修理前と修理後のビフォーアフターがリアルに画像でしっかり確認できるところです。私たちの仕事は、完成したものをそのまま『はい、どうぞ』とお客様に売る仕事ではなく、破損したものを元に戻す仕事。それがお客様の期待値に応えられるかどうかなので、それを事例の画像で確認できれば、お客様もどれだけキレイに直るのかが判断しやすくなります。施工事例が店とお客様の距離をグンと近づけてくれるのではないでしょうか」

ピット側にも大きな看板を掲げカーコン店をアピール。
ピット側にも大きな看板を掲げカーコン店をアピール。

んでいるものが「Choku!」にはあった

「Choku!」は申込みをしたばかりですが、導入を考えた理由は、これまで使っていたLINEのサービスの不満点が「Choku!」なら解消できることが分かったからだそうです。
「私が望んでいるものが『Choku!』にはあったということです。クルマには、時期が決まっている車検やオイル交換がありますが、それに対する案内が『Choku!』ならちゃんと日付を入れて、シナリオ通りに個別配信ができます。車検が後3カ月で切れちゃいますよとか、1年点検の時期ですよとか、ケアの案内が特定のお客様にスポット的にできるわけです」  しかも、「Choku!」なら顧客数の多い自動車保険に対してもデータを入力することで、定期的な配信が可能になるのだと言います。
「それも導入のポイントでした。何より、データさえ入れておけばチェックだけで済むので、手間がかからず楽。やはり、餅は餅屋。その道に精通しているアプリを持っているところのものを選ばなければダメだと気付かされました(笑)」
少子高齢化の時代を迎えて、クルマの販売は頭打ちになるといわれています。「だからこそカーコンをやらなければならないのです」と熱く語る榮統括課長。未来を的確に見据えているからこそ、カーコンの強みを生かし、二人三脚で歩むことの大切さを理解しているのではないでしょうか。

取材:2023年10月24日