店舗リポート

カーコン工法マイスター認定ショップで
選んでもらえる店になる

カーコンビニ倶楽部 ドクタードライブ山科西店店
所在地 京都府京都市山科区西野八幡田町10-1
オープン 2000年
スタッフ 6名

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関暢之 専務取締役

都初のマイスター認定ショップになったとたん検索数が爆上がり

古都・京都の山科に店舗を構えるカーコンビニ倶楽部「ドクタードライブ山科西店」は、ミレニアム(千年紀)の2000年にカーコンに加盟。今年の7月に京都府初のカーコン工法マイスターショップに認定されました。なぜ、京都で真っ先にマイスターショップになることに拘ったのか。その意図や反響、手応えについて、カーコン工法1級とカーコンフロントマイスターの両方を自ら取得したYSオート専務取締役の関暢之さんにお話を伺いました。

「マイスター認定ショップの称号に拘った理由は二つあります。一つは、他店との差別化です。数多あるクルマの修理店の中から当店を選んでもらうためには、マイスター認定ショップの称号は大きな力を発揮すると考えたからです。しかも、京都初ならイメージ的にもより明確に差別化が図れます。だから早く取らなければと焦りましたね(笑)。二つ目は、作業の時短が図れて、しかもキレイに仕上がるカーコン工法を極めてみようと思ったからです」
カーコン工法3rdになり、照射器の性能も良くなったことで、「これなら使える!」と判断したそうです。
実際に技術研修に何回か参加して、作業が早くて楽なことを身を以て体験し、すぐに取り入れました。さらに鈑金塗装で完璧を目指すために、マイスター検定1級にチャレンジしたのです。私がカーコン工法マイスター制度の検定で得た経験や知識、技術をうちの作業スタッフに伝えることで、スタッフ全体のスキルも高まりますからね」
他店との差別化、集客効果に期待した関専務の狙いは、みごとに当たったようです。実際、マイスター認定ショップになってからたった1カ月間で、ホームページの検索数は爆発的に増えているのです。
「今年の1月から6月までのホームページの検索数の平均は351件ですが、 マイスターショップに認定された7月の検索数は501件と、150件も多くなっています。去年の7月と比べても2倍以上も増えているのです。併せて、問い合わせの方も増えていて、“マイスターショップ効果”の手応えを感じています」

店舗の壁にたくさんのカーコンのポスターを貼って、カーコン店をアピール。「修理事例紹介」などにも積極的に取り組んでいます。
店舗の壁にたくさんのカーコンのポスターを貼って、カーコン店をアピール。「修理事例紹介」などにも積極的に取り組んでいます。

「お客様のために」だけではなく「従業員のために」の視点も大事

一方で、関専務が追求する“差別化”には、「安さを売りにしている店との差別化」も含まれているそうです。
「レストランで食事して、おいしくなければお客様はガッカリして、その店に二度と行かなくなりますし、お店の評判も悪くなってしまいます。私たち鈑金塗装の業界も技術力や接客力が低ければ、お客様の期待に応えられず、お客様はガッカリして離れてしまいます。例えて言えば、私たちは、マイスター認定ショップとして、京都でも屈指の名シェフが揃っていて、お客様の期待を超える料理をふるまい、『美味しい!来てよかった!!』と、感動していただける。そんな店を目指しているのです」
さらに、この差別化によって、同店の従業員の生活レベルをもっと上げていけるようにしたいと話します。
「そのためには、安くて仕上がりもそこそこの仕事をするのではなく、質の高い仕事をそれなりの適正価格でやっていく必要があります。『お客様のために』は、もちろん重要ですが、『従業員のために』という視点も大事。それが欠如していては、この先、健全な経営が続けられない時代になっていると思います」
現在、技術スタッフの一人がカーコン工法の2級を取得しており、近々、1級に挑戦するそうです。
「他のスタッフも順次、マイスター検定試験にチャレンジする予定です。合格したら、お給料に反映させていこうと思っています」

カーコン工法マイスターに挑戦するのは、お客様に心から「ありがとう」と言っていただくため。
作業スタッフ全員が順次カーコン工法マイスターに挑戦し、カーコン工法を極め、お客様に心から「ありがとう」と言っていただけるお店を目指しています。

んな時代になっても生き残る店であるために必要なこととは

関専務は、カーコン工法マイスター(1級)とフロントマイスターを一人で取得しています。かなりレアなケースだと思いますが、技術と接客の両方を極めることに違和感はなかったのでしょうか。
「元々、作業とフロント業務を兼務してきたので、両方を取得することに違和感や苦手意識はありませんでした。むしろ、両方を極めたいと普通に思っていましたね」
接客のスキルアップは、「できません」「ありません」のような否定的でネガティブな応対をしないように心がけ、できるだけお客様の要望に応えるように一生懸命動いているうちに身についたそうです。
「作業とフロントの両方をやっていることで、詳細な説明を求められるお客様には、微に入り細を穿って専門的な説明ができますし、クルマのことがよくわからないお客様には、できる限りわかりやすく説明することもできます。フロントが接客応対をきっちりできて、作業もしっかり完璧にできる店であれば、どんな時代になっても生き残っていけるだろうと思っています。逆に、生き残れることを考えてすぐに手を打ち、実行していかなければ先はないと言えるのです」

優れた店舗であることを証明する「カーコン工法マイスター認定ショップ」の証書がアピールするのは、技術の高さだけではありません。
店舗の中に入ると、フロントデスクの壁に掲げられた「カーコン工法マイスター認定ショップ」の証書が目に飛び込んできます。

ーコン本部の提案する戦略も積極的に取り入れる

生き残る手段として、カーコン本部の提案する戦略も積極的に取り入れています。「修理事例紹介」に力を注いでいるのもその一つ。
「マイスター認定ショップの称号と同様に、『修理事例紹介』も、選んでもらえる店になるために取り組んでいます。今年の1月から6月までを前年の同期間と比べて閲覧数は120%を超えていますし、問い合わせの件数も目に見えて増加しています」
そのうちの4割前後は受注につながっているそうです。
「今は、クルマの安全システムのおかげで事故の総数が減っている時代。鈑金の仕事のパイが縮小している中で、閲覧数や問い合わせが増えること自体が大変なことだと思います。それだけ修理事例紹介が、お客様にとってメリットのある情報、欲しい情報だということです。事例紹介の掲載数が多ければ多いほど、よりお客様が求めている内容の事例を閲覧することができるので、そのためにも事例の件数をできるだけ増やして行こうと思っています」
お客様の店選びがますますシビアになっても、京都初のマイスター認定ショップは、天井知らずの成長を遂げていくことでしょう。

取材:2023年8月22日