店舗リポート

少子高齢化が加速する中、カーコンの戦略で
新規のお客様の若返りを図る

カーコンビニ倶楽部 アイビーオート
所在地 新潟県上越市大字寺町32番地
オープン 2000年
スタッフ 19名

アイビーオートの詳細はこちら

相羽洋平社長

ーコン工法マイスター制度挑戦で、技術力のあるスタッフがいることをアピール

全国どの地域でも少子高齢化が進み、人口減が徐々に進んでいます。新潟県上越市も3人に1人が65歳以上の高齢者で、人口もこの20年間で約1割減少しています。その上越市で23年前にカーコンビニ倶楽部としてオープンした「アイビーオート」は、既存のお客様の高齢化が進む中で、SNSやネットを活用した働き盛りの若いお客様を増やすための戦略、地域を超えた取り引きの活性化、世界を相手にしたビジネスにも取り組んでいます。「上越を拠点に、地域や場所を問わずにお取引ができる企業にして行きたい。それが回り回って、上越市に納税を通じて貢献できると考えています」と、胸に秘めたビジョンを語る「アイビーオート」の相羽洋平社長にお話を伺いました。

カーコンビニ倶楽部『アイビーオート』として23年の歳月が流れ、我々スタッフの高齢化とともにお客様も同様に高齢化しており、車に乗らない方も少しずつ増えています。こうした背景から、新規のお客様の若返りを図っていく必要があります。そのためにカーコンが提案している戦略に取り組み始めました」と、相羽社長。
その取り組みとは、「カーコン工法マイスター制度」への挑戦と、カーコンホームページでの「修理事例紹介」、スマホのLINEで個別配信ができる「Choku!」の活用です。
「マイスター制度については、カーコンビニ倶楽部の一定基準に達しているお店というのをPRするために取り組んでいます。上越地域のカーコンビニ倶楽部はうちだけなのですが、それでも、お客様がより安心して任せられる技術スタッフがいることをアピールできればと思い、技術スタッフに挑戦してもらっています。全体のレベルも上がりますからね。年内にカーコン工法の1級に挑戦し、マイスター認定ショップの称号を獲得したいと考えています」

カーコン工法マイスターショップを目指すのは、お客様からの信頼に応えるため。
技術力をアピールしてお客様に安心して愛車の修理を任せてもらうために、カーコン工法マイスターショップを目指しています。

イスター制度挑戦は、お客様の安心のために

カーコン工法マイスター制度への挑戦は、技術の向上に繋がるのはもちろんですが、自分の技術がどの程度のレベルかが自覚できる物差しにもなると思います。マイスター制度で技術が裏付けられているスタッフがいる店だと、ネットなどでお客様に知っていただいて、安心して愛車の修理を任せていただければ嬉しいですね。

カーコン工法1級に挑戦する鈑金スタッフの上原敦さん

理事例紹介のおかげで問い合わせが5倍に激増した月もある

修理事例紹介は、昨年から本格的に取り組みをスタートさせたそうです。
「今や誰もがネットで検索してから行動を決めるという時代。そんな中で、どのようにしたら検索の網に引っかかってもらえるのかが課題でした。カーコンの担当者から『こういうのがありますよ』と、修理事例紹介をアドバイスしていただき、少しずつ取り組み始めました。元々、店舗独自のホームページで事例紹介をやってはいたのですが、カーコンのホームページで展開し始めたら、検索数や閲覧数が目に見えて増えてきて驚きました」
トラックやダンプカーなどの商用車の修理や整備も同店の特色であり、強み。なので、そんな『働くクルマ』の修理もやっていますと修理事例の中でPRしています。
「これまでまったくお取り引きがなかったお客様から、『車がこんな状況なのですが、見てもらえますか?』という問い合わせも増えています。他にも修理の店がたくさんある中で、当店にわざわざ連絡をくださるのは、修理事例を皆さんがインターネットで検索されて、目に留めていただいているからこそだと思います」
ちなみに、昨年の上半期と今年の上半期の閲覧数と問い合わせ件数を比べてみると、昨年上半期の閲覧数の合計は2886件で、問い合わせの合計は45件でした。それが、今年の上半期の合計は閲覧数が3275件に増え、問い合わせは71件になっています。特に6月については、昨年は問い合わせが7件だけだったのが、今年は35件と5倍にも激増しているのです。
「もうひとつの『Choku!』は、まだ導入をスタートさせたばかりですが、狙いはお客様の若返りです。カーコンの看板で来店された新規のお客様を囲い込む手段として、とても期待しています。お客様に何かあった時に思い出してもらえるような、SNSを通じた店作りを目指していければと考えています」

取り扱い件数の少ない「働くクルマ」の修理事例をアップすることで、非常に少ない層の需要に応えることができます。
「働くクルマ」の修理も得意分野で、修理事例紹介にも載せています。

く行くは技能実習生を現地の代表にして、世界的にビジネスを展開したい!

ところで、“業界あるある”のような話ですが、アイビーオートでも少し前までは人材の確保や採用の面で苦戦を強いられていたそうです。
「特に鈑金塗装は、求人広告を3年ほど出し続けてもまったくレスポンスがない状況でしたね。それで、2018年からカーコンの技能実習制度を取り入れ、現在、3名のタイ人技能実習生を受け入れています。言葉の壁は多少あるものの、『こうやってキレイに直すんだよ』と、身振り手振りで作業の手順を教えてあげればすぐにマスターしてくれます。飲み込みも早いですし、真面目に一生懸命取り組んでくれるので、とても助かっています」
何より技能実習生は若いので、ムードメーカーになってくれて、会社全体の雰囲気も明るくなったと相羽社長は話します。
「20代で自国を離れ、仕事をするというのは、思いきりや勇気がないとできないこと。それを考えると、仕事ももちろん一生懸命やってもらいたいのですが、せっかく縁があって知り合った仲間なので、良くしてあげたいとか、日本や新潟の妙高を好きになって帰ってもらいたいという気持ちで、一緒に仕事をさせてもらっています。当社は、トラックやダンプカーなどの中古商用車の販売にも力を入れており、今や国内だけでなくタンザニアやケニアなど、世界からも引き合いが多くあります。行く行くは、彼らを現地の代表にして、アイビーオートのタイ支店を立ち上げ、そこを拠点に、海外向けの中古商用車の輸出やカーコンの現地サービスのようなことが展開できればと考えています。円安の追い風もあるので、もっと外貨を稼ぐ体制を造ることで、上越市や地域に税金を通して貢献したい。それが私の目標です」

取材:2023年7月13日