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店舗リポート
カーコン店になったことでお客様とのタッチポイントの機会が数倍に膨らんだ
タワーとしては世界第1位の高さを誇り、東京の新たなランドマークとして賑わう東京スカイツリー。そのすぐ側で、ナリヒラ自動車グループが運営するカーコンビニ倶楽部「とうきょうスカイツリー駅前店」は店舗を構えています。母体のナリヒラ自動車は戦後間もない1947年に創業(当初は平和自動車としてスタート)し、整備業をはじめ、墨田三菱自動車販売・NCモビリティ金町販売株式会社のディーラー、保険業など、多角的な事業を展開。ナリヒラ自動車グループでは、2000年に現在の「葛飾水元店」、2015年に「東松戸駅東口店」をカーコン店としてオープンさせています。 若者世代の人口減、電気自動車普及のうねりが大きくなる中で、「とうきょうスカイツリー駅前店」は、どんな戦略で事業を伸ばそうと考えているのでしょうか。 ナリヒラ自動車の菱沼道則常務取締役にお話を伺いました。
「カーコンビニ倶楽部に加盟した大きな理由は2つ。1つは、カーコンの看板を掲げることで、都心に近い窓口として鈑金塗装の事業をもっと伸ばしたいと考えたこと。もう1つは、新規のお客様を増やしていくことが課題だったからです。昔ながらの長い付き合いのお客様は多いのですが、新規のお客様をもっと増やしていかなければ、お客様とのタッチポイントの機会も増やせません。お客様とのタッチポイントをいかに作るのかが重要なのです」と、菱沼常務。
一度、お客様とのタッチポイントの機会があると、そこからさまざまな波及効果が生まれるそうです。例えば、カーコンの看板を見て鈑金の相談に来られたお客様に車検の案内をすると、車検の受注に結びつくことがよくあるそうですし、保険に入っていただけることも少なくないと言います。
「カーコン店になったことで、そのお客様とのタッチポイントの機会が何倍にも膨らみましたね。カーコンの世間のイメージは、車に関してはなんでもやってくれるという感じだと思います。困ったときはもちろん、ドライブレコーダーを付けるなど、車に関することは何でもお任せできるのがカーコンのイメージではないでしょうか。そうした問い合わせも多くいただいています」。
東京スカイツリーのすぐそばに店舗を構えるカーコンビニ倶楽部「とうきょうスカイツリー駅前店」。入り口に大きな看板を掲げてカーコン店であることをアピール。
新車カスタムの新たな需要にびっくり
「カスタムはお金もかかるし、あまり需要はないだろうと勝手に思い込んでいましたが、1年ほど前からそれが間違いだったと思い知らされる状況になっています。新車を納車する前に部分的に色を塗り替えたいという問い合わせは月に10件を軽く超えています。実際に受注に結びつくのは半分程度ですが、それでも月に5台以上の受注がコンスタントにありますね」
コンピュータグラフィックスで色を塗り変えた場合の車体を再現して、そのモニターをお客様に見てもらい、新車にカスタムをするかどうかの決断をしていただくようにしているそうです。
「きっかけは、新車を納車した時に『ここって、ボディと一緒の色だともっとカッコいいよね』と言われたことです。それでお客様の希望どおりに色を塗り替えて、その事例をホームページに載せたところ、全国から問い合わせが殺到したのです。売る側からすれば、新車の状態に手を加えて万が一お客様が後悔することになるのが怖い面もありますが、何台も新車のカスタムを受注しているうちに、その心配が取り越し苦労だとわかってきました。お客様には100%喜んでいただいているからです。それにしても、お客様の車へのお金のかけ方がずいぶん変わってきたような気がしますね」
整備事業で培ったノウハウを背景に、カーライフをトータルにサポートしています。
「トータルカーライフ」充実のためにさまざまなブランドの力を借りる必要がある
「鈑金は、カーコンに加盟していなければお客様を集められませんし、カーライフをトータル的にサポートするためには、様々なジャンルのブランドに加盟し、そのブランドの力を借りてやっていく必要がある。それが、利益を生み出す柱をいくつも持つことにつながると考えています」
但し、そのためには、スタッフが「私はこのブランド担当だから、ほかのブランドは知らないよ」と、自分で勝手に垣根を作ってしまうようなことにならないように徹底させていると言います。
「三菱自動車の新車を購入していただいた後、当店はカーコン店でもあるので、『キズをつけてしまったけれど、どうしたらいい?』と、お客様は相談をしやすいと思います。でも、スタッフの方が、『私はカーコンの担当ではないので』とか、『三菱自動車の方はあまりタッチしていないので』となってしまうと、お客様は困惑してしまいますし、強みのトータルサポートも機能して行かなくなり、総崩れになってしまいます。だから、スタッフ全員が、三菱自動車への電話も、カーコンへの電話にも出て、しっかりお客様対応できるようにしているのです」
広くて整理整頓されている店内は、1階がフロントで、2階は新車のショールームになっています。
カーコンの力を最大限に活用して未来に繋げる
「カーリースについても、今は色々なチャンネルを使っていますが、カーコンカーリースを取り入れてカーリースを一本化し、それをフックにしてお客様の新車購入の選択肢を増やす戦略も考えているところです。また、タイムレスと提携したブランド品買い取りビジネスも準備中。カーコンの力を最大限活用することも利益の拡大には必要なことだと思います」 現在、押上駅の近くにあるレンタカーの店の敷地を、半年から1年後には次世代自動車である電気自動車に特化したメンテナンス工場にする予定なのだそう。ピンチをチャンスに捉えて果敢にビジネス展開をするチャレンジスピリットこそが、日本の自動車の歴史とともに歩んで来たナリヒラ自動車グループと、「とうきょうスカイツリー駅前店」の力の根源になっているのではないでしょうか。
三菱自動車のディーラーでありながらカーコンに加盟したのは、カーコン店であることでお客様は鈑金の相談をしやすく、タッチポイントの機会が何倍にも膨らむからです。
取材:2022年12月20日