夫婦で活動するコンパクトな店内。「家では私が社長ですが、店では主人が上司」と正絵さん
2016年には累計来場者数1億5千万人を突破したユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)からクルマで10分。江戸時代から海運業で栄えた商人の街、大阪市港区でカーコンを営業しているのが『港』店です。奥様の正絵さんと二人で店舗運営する代表取締役の八上 剛史氏に周辺の環境についてお話を伺いました。
「店舗周辺は港湾関係者も多く、団地もたくさんある住宅街です。先代から店を引き継いで以降、整備、鈑金塗装、中古車販売、レンタカーを柱に業務を続けています。私は生まれも育ちも大阪市港区ですから、このエリアに愛着を感じていますし、店舗の移転も考えられません」事務をサポートする正絵さんが続けます。
「人間関係が暖かいエリアだと思います。ウチは夫婦二人でやっている小さな店ですから、ご愛顧いただいているお客様に私たちができることは可能な限りお応えしお役に立ちたいと考えています」住民は高齢化が進んでクルマを手放す方も多く、逆にクルマに長く乗るのでメンテナンスが必要なクルマが多いことも特徴です。同店の整備技術が求められる背景がそこにあります。
「買物に出かけるので3時間だけクルマを貸して」というオーダーにも応えられるレンタカー事業も根強い人気を保っています
「僕はITにはからっきし弱い。メールやLINE等のお客様対応は家内に頼み、自分はクルマの修理に集中しています」(剛史代表取締役)
「家では私が社長(笑)。けれどお店では主人が上司です。クルマを修理するために夜間作業をすることもあり、クルマに対する愛情も人一倍あります」(正絵さん)
夫婦の“あ・うん”の呼吸と、地域への愛情で運営されている店舗です。
“もろコミ”特選車の1つ『スペーシア』。試乗機会も提供する
同店ではカーコンカーリース“もろコミ”をサービスメニューに加え、お客様に好評をいただいています。その理由を剛史代表取締役がこう話します。
「“もろコミ”は月々の支払いが一定で、オプションのメンテナンスパックを付けていただければ、クルマにお乗りいただいている間の追加料金がほとんど必要ありません。お客様からは『ガソリン代以外お金がかからない』と喜んでいただいています」
正絵さんが続けます。
「ウチでは“もろコミ”特選車の1つでもあるSUZUKIスペーシアを試乗車としてご用意しています。子どもが小さいご家庭では日常的に送迎をする機会も多いもの。スライドドアの利便性や、車内でお子様が立った時の天井高などを実体験していただけます。ご試乗して頂いたお客様に“もろコミ”を契約していただいたこともありますよ」
“もろコミ”の検討・契約にはご夫婦でいらっしゃるお客様も多いとのことで、技術的な説明は剛史代表取締役が、女性との会話は正絵さんが担当し、お客様とのコミュニケーションが図られています。
来てくれたお客様のためにアイス、ホットコーヒーを常備。長時間滞在するお客様も多いとか
「小さい店舗だからこそ、融通が利く店舗でありたい」と言う正絵さん。ディーラーではなく、この店舗に足を運んでくださったお客様に“居心地の良い空間”を提供したいと考えています。
「アイス、ホットコーヒーをいつでも飲めるようにコーヒーメーカーを常備しています。常連さんの中には『コーヒーをもらうよ!』とセルフサービスして飲んでいく人もいます」
人情に暖かみがあるエリアだからこそ、そこに居る人々と楽しく語り合う環境づくりを進めています。
「いつも素のままで商売っ気がない」(正絵さん談)と表される剛史代表取締役のまわりには、多くの人が集まってくると言います。お客様から無理難題を言われても、自分にできることであれば「しゃーないなー」と応え続けてきた信頼感の積み重ねがそこに見え隠れします。
地域を愛し、互いに信頼し合いながら、お客様の愛車を支える店舗の存在はいつの時代にも不可欠なものと思えるのです。
取材:2018年2月15日