白と赤で統一された店内。洗練されたオフィスでお客様を迎える
“北海道の背骨”とも言われる日高山脈最南端のえりも岬から海岸線沿いに約50Km。日高昆布やサラブレット等の産地としても有名な北海道浦河郡浦河町にあるカーコン店が「オートサービス浦河店」です。2000年の創業当時から代表取締役を務める澤谷 幸弘氏がカーコンに加盟した経緯を話します。
「通常のキズへこみに加えて、この辺りは海が近く腐食からサビに悩むドライバーが多いのです。山も近いので鹿と接触する事故も数多くあります。多くの人がディーラーに依存していましたが、もっと安く、もっと早くサービスを提供したい。そのためにはディーラーではない知名度のある看板を挙げたいと考えたのが加盟のきっかけでした」
カーコンも創業期であったこともあり、CM効果とも相まって新規のお客様も数多くご来店されたそうです。
それから17年。2万人いた町の人口は1万4千人にまで減少してしまいました。澤谷代表取締役が冷静に振り返ってみると、店が存続できたのは多くのお客様のおかげであり、お客様への感謝の念は年を経るごとに大きくなってきたと言います。
「カーコンは圧倒的に知名度があります。その強みを活かしつつ、いかに既存のお客様に「また来たい」と思ってもらえるかが現在の課題です。今回、アドバイザーさんの助言もあり、店舗を改装したのもマンネリは良くないという考えの下でした」(澤谷代表取締役)
改装した店内は白と赤とでコーディネートされ、統一感がある、洗練された空間。澤谷代表取締役のセンスも数多く反映されているそうです。
お客様にとって居心地が良い空間にしたいと考えました。皆さんからは『変わったね』『きれいになった』などとお褒めの言葉をいただいています」(澤谷代表取締役)
商談スペースにある待合ソファー。統一感があり、快適なおもてなし環境を用意している
キズへこみの修理だけでは、お客様の様々なニーズにお応えするのが出来かねる事もあります。そうした悩みを解決するために同店が参画し、お客様に喜んでいただいているのが “もろコミ”です。
「始めてから半年も経っていませんが、多くのお客様にご利用いただいています」とその手応えを澤谷代表取締役が話してくれます。澤谷氏が続けます。
「見ていると家族のセカンドカー・ニーズに合っているのでしょう。メインのクルマは札幌や苫小牧まで選びに出かけますが、セカンドカーで重要視されるのはコスト面。“もろコミ”は税金、車検基本料金などが組み込まれて月々の支払額が一定なので安心してご購入いただいています」
このエリアで特長的なのは、“もろコミ”をご利用されるお客様が若者と高齢者に2分されること。中間層はほぼいないそうです。
しかも、「8,000円」にこだわるのではなく、オプションも必要なものはしっかり選択する傾向にあります。月々の支払額が固定されていることが大きな安心材料に結びついているのです。
冬には冬ワイパー、冬タイヤの装着が当たり前の北海道。お客様との接点は、季節の変わり目に生まれます。今後は“もろコミ”のお客様との接点も確実に増えていくことでしょう。
透明なアクリルで紹介されるスタッフ写真。店舗が従業員を大切にしていることをイメージさせる
「ご来店されるお客様への“感謝”の気持ちを抑えることができなくなっています。私たちのお客様はえりも岬から1時間かけてご来店くださる方もいらっしゃいます。ですから、接客に当たっては常に感謝の念を持ち、ユーモアを織り交ぜてお話しさせていただいています。売りたい態度をとることはせず、あくまで、お客様からのご相談に乗ることを信条としています」(澤谷代表取締役)
敷地内には事務所スペースのほか、大規模な工場が整備されていて、北海道ならではのゆとりのあるスペースです。
店舗から40~50分離れた静内町には鈑金専門の子会社もあり、修理台数が増えた際にも柔軟に対応できます。
「子会社も含めてカーコン店としての相乗効果を出していきたい」と話す澤谷代表取締役。改装された店内を含め、道南を代表する店舗として、お客様のカーライフを支える体制を整えています。お客様のカーライフのかかりつけ医として、同店はさらなるサービスの深化を進めることでしょう。そしてその根底にあるのは、お客様への感謝の気持ちなのです。
取材:2017年7月25日