店舗リポート

カーコン独自の「Choku!」と「AIビーコン」で
激化する車販売競争をリード

カーコンビニ倶楽部 ハピネス
所在地 青森県八戸市大字新井田字寺沢34-8
オープン 2001年
スタッフ 5名

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上村哲也店長

使える武器はすべて使う戦略でライバルに対抗!

縄文時代や飛鳥時代から拠点的な地域であった青森県八戸市は現在、自家用車の保有台数が大きく伸びていることもあって、ビッグモーターやケーユーなど、大手の自動車販売企業が虎視眈々と進出を狙っています。八戸市で古くから車販事業を展開している株式会社石生企業グループが運営するカーコンビニ倶楽部「スーパーショップ シャドー八戸店」と、姉妹店で鈑金塗装専門店のカーコンビニ倶楽部「ハピネス」は、こうした群雄割拠の状況に危機感を抱き、自社の能力とカーコンの力を最大限に活用する戦略で、資本力のあるライバルを迎え撃つ準備をしています。果たしてその戦略とは。石生企業グループの取締役社長でもある「シャドー八戸店」の石橋春美社長と、「ハピネス」の上村哲也店長にお話を伺いました。

「八戸はクルマがないと生活が成り立たないほどのクルマ社会。人口の割にクルマ屋さんが多い地域ですが、そこにさらに、大手のビッグモーターさんとケーユーさんが当店のすぐ近くに進出してきます。使える武器はすべて使っていかないと太刀打ちできなくなってしまうかもしれません。そうしたところから『Choku!』を導入し、AIビーコン導入の準備もしているのです」と、石橋社長。
「Choku!」は、スマホのLINEで自動的に個別配信ができるのが特徴で、お客様が必要とする情報を必要なタイミングでお届けすることができるため、カーアフタービジネスに最適な集客ツールとして熱い注目を浴びています。また、「AIビーコン」は、Webからの効果的かつ効率的なアプローチによって、「競合店舗からの顧客奪取」「広告効果の可視化」「潜在顧客の発見」が期待できる最先端の顧客管理ツール。店舗にAIビーコンを設置することで、既存のお客様の行動を分析し、その分析から導かれたターゲットに狙いを定めて広告を配信することができるのです。
「今の時代、スマホを持っていないお客様はほぼいらっしゃいません。そのスマホでお客様と繋がることが大きな武器になると考えて『Choku!』を導入しました。これを活用すれば、会員になっていただいたお客様にとって必要な情報が自動的に配信されるので、とても便利ですし、集客に大いに役立ちますからね」
加えて、これまで月に20台程度こなすのがやっとだったカーコン車検の整備工場も新たに拡張し、月間50台以上受注できる態勢にしています。これもお客様を囲い込むための戦略の1つなのです。

石橋春美社長
全自動マッサージ機や象牙の鍵盤のグランドピアノからは、何よりもお客様を大事にする気持ちが伝わってきます。
フロントのある店舗には、全自動マッサージ機や象牙の鍵盤のグランドピアノが設置されていて優雅な気分に。何よりもお客様を大事にする気持ちが伝わってきます。

ーパーショップの称号はプラスしかない

そもそも、石生企業グループとカーコンのタッグは、22年前からスタートしています。カーコンに加盟したのは「ハピネス」が2001年で、「シャドー八戸店」は2012年にカーコンビニ倶楽部とカーコン車検の看板を掲げて新装オープンしました。
「もともと、鈑金塗装に特化した姉妹店の『ハピネス』が22年前にカーコンビニ倶楽部に加盟しているので、鈑金に関してはサテライト店である『シャドー八戸店』がカーコンの看板を掲げていないのはおかしいよね、ということで11年前に同店もカーコンに加盟したのです。『シャドー八戸店』は車販を事業の柱にしているので、カーコンカーリースの販売もすぐに始めました。そして、スーパーショップ認定制度の開始とほぼ同じタイミングでスーパーショップ認定店になったのです。スーパーショップの称号は、トータルカーサービスの店を目指す当店にとってプラスの面しかありません。県を超えて遠くからも問い合わせが入りますからね」(石橋社長)

車検整備工場を大きく拡張することで、お客様の受け入れ上限の大幅増加を目指します。
シャドー八戸店の車検整備工場は大きく拡大され、月間50台以上の受注が可能になりました。

動車免許の取得から返納するまでのパートナーを目指す

カーコンビニ倶楽部「ハピネス」の上村店長が話を続けます。
「カーコンの認知度は、特に中高年の方々には絶大なものがありますからね。当店の鈑金事業もずっと好調の波が続いていて、コロナ禍でもお客様はほとんど減りませんでした。スーパーショップの称号を得たことで、ネットでもシャドー八戸店は、『鈑金塗装 八戸』のキーワードで検索すると、上の方に来るようにしていただいています。おかげさまで、業者さんからの下請けも含めてですが、月間で60〜70台、年間にして800台前後の受注があるんです」
下請けの仕事と一般のお客様からの受注の割合は半々といったところだそうですが、一般のお客様の内訳はリピーターが約8割で、新規のお客様は2割程度だと言います。
「高齢化が進んでいる地域だからなのか、けっこう車を擦られるお客様が多いですね。鈑金で3〜4回来られているお客様も少なくありません。だからリピーターが多いのですが、あまりの忙しさに手が回らなくて、下請けの仕事をお断りするケースもあります。新規で入ってきた全国規模の中古車屋さんより、おつきあいの深い既存のお客様を大事にしたいですからね」
このお客様への思いこそが、「シャドー八戸店」と「ハピネス」の強みなのではないでしょうか。
「『ゆりかごから墓場まで』ではないですが、私たちは、自動車免許を取ってから免許を返納するまでのパートナーとなることを目指しています。その関係が何世代も継続し、友人関係にも広がっていくことを目標にしているのです。それは、地域密着でこれまで培ってきたお客様との心の通うお付き合いがあって、初めて実現できることだと思っています」(石橋社長)
全国規模のライバルの出現に燃える、「スーパーショップ シャドー八戸店」と「ハピネス」の両店が数年後、さらに飛躍している姿を見るのが楽しみです。

鈑金塗装専門店のハピネスと連携し、年間800台前後の鈑金修理をこなしています。
ハピネスは鈑金塗装専門店。シャドー八戸店で受注した鈑金の作業もここの鈑金工場で作業をしており、年間800台前後の鈑金修理をこなしています。

取材:2023年2月16日